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独身中
    家と家の間の狭い庭に居着いたアマガエル一匹
    今年も紫陽花の葉に上にあらわれた 

眼 さましたか
やせたな

ひとりか
女房はどうした
子ども ....
     
ああーあ イラツク イラツク 

人間どもに騙されたのだ アメリカの野放図に広がった森林から誘拐されて日本の都会の隅の小山の麓の一角に囲われ 夏の陽射しを直接受けて 原色の皮を被った ....
滞ることなく継続していく時間
の中に縒り込まれ生命
いつかは剥がされ
抜け落ちるとしても 
まだ先のはずであった

だが 
左足小指の
先に出来た米粒ほどの腫瘍は
細胞を溶かして ....
血管を流れる血のように
岩を滑る垂水が
ぼくの中に流れていたころ
ときどき 桃が流れ着く岸辺で
老女が野菜を洗い米をとぎ
男の子が笹船に乗って
都の方へ出かけて行った

川の畔の小さな ....
団地の狭い庭に桃を植えて
安くて新鮮な桃を食べようなどと
欲を張ったのだが
日当たりは良くないので
おいしい実がなったかどうか
それも分からないまま…

たっぷりの肥料と 
水やりをし ....
長い眠りの蛹の
生まれ変わる朝の
ときめき
蜜に濡れて
去って行く蝶の
涙の滴が描く
飛翔の予感

村一面に泡立つ音は
目を見張り
燃え始めた野火は
往き先を失って
困惑 ....
今は 遠距離殺人の出来る時代
子供だってボタンひとつで殺せるんだ
ゲームのように    

あなたは国のために命を捨てる覚悟はあるか

あなたは人を殺す
あなたは町を破壊する
あなたは ....
初めて名刺を作ったころ
職場には峰が幾つもあって
明るい未来が透けていた

登りはじめて気付いたことだが
山道は九十九(つづら)折り
いくつかのコーナーには
清水がキラキラ輝いて
口を ....
ブラックボディのノートパソコンを開け
キーボードに伸びる手を追い越して
パネルに伸びた指が
無作為にキーを叩く

 SACK DON SEX…

夜明け前の画面に触れた指先から
水が泡 ....

動物園の規則正しい給餌や
健康で安全なゲージに
拘束されることを嫌って
自然界へ飛び出す鳥がいる

自然界で生命維持するには
喰われることのすくないけものでも
ストレス ....
冬が去ったとは言え
霧に覆われ風にさらされる離島礼文
ようやく萌え始めた草の緑に
きりっとしまった白い袋
鎌倉武士の母衣が花開く 

かつては
ニシン漁の男たちが
往来を始める島の ....
横波 縦波 渦巻く世界
肩肘張って働いて
お疲れなんでしょうね
名も知れないゆきずりの肩に
頭を預けてしまって
安心しているあなた

満ち溢れる心労を
化粧に隠していても
あなたの髪 ....
人間とは不思議な生き物だ
月までだって跳べる時代に
自分の足で跳んでみたいのだ
高く 世界一高く 
 1
指先の吐き出す音は
宇宙で絡み合う
としても 
糸の無い繋がり
華やかな彩りも 
時の経過に
消える夜の虹
孤高の富士は
大地に根を張り
世界の山々と融合するけれど

彼 ....
あなたは数十年間共に過ごした顔を
しみじみ見つめたことはあったか
舐めるように眺めたことがあったか

家庭で会社で割り当てられた役
自分の心を追い払い
ドーランを塗り 眉を描き
役のキャ ....
食べ物買うのに言葉はいらない
ましてや売る人の心など

風邪薬は効き目を買う
心配そうな言葉など鬱陶しい

陳列棚から取り出した飲み物
黙って値段を示せばいい
すぐに飲もうと だれと飲 ....
乗用車一台通れば
塞がってしまうほどの道幅
両側の家並みに
人は暮らしているのか
いないのか
どこも無口で
通り抜けるにも 身構えて
足音忍ばせ 
辺りに目を配る

ここは都会 ....
ちりちりと音立てもえる炎には
踊る火の子どもがいて
芋が煮え 栗が爆ぜた

囲炉裏の炎に燃え上がった
ファンタジー
雀が踊り 鬼が泣き
ああ 狸の背でもえる炎
を冷ややかに
うさぎの ....
はるののでツクシをつんでいるとき
かんぼくのあいだを とおりすぎるかげ
そいつはイタチだ

かんぼくのなかをのぞくと
なくしたスーパーボールや
ミニカーがみつかるにちがいない
イタチのこ ....
今日は日曜日だから
病院の屋上で
ふんわりかすんだ景色と
ゆったり過ぎていく一日を
眺めていよう

近くを流れる川岸で
竿振る人がいて
逆さになった山の
頂上をめがけて振り降ろし ....
この公園には獣がよく来ます

あの石積みの崩れは
イノシシの仕業
あなたの足下のぼこぼこした土
それは狸の厠
先ほど あなたの踏んだ黒い豆
シカの落とし物ですよ

昼間花見客で賑わう ....
揺れる心地よさに
居眠りしていたわけではないが
通過してしまった駅があったという
ぼくを待っていた人に気付かず
遠ざかった町

乗車駅の ....
九官鳥の鳴き声知っているかい
真似しすぎて
とうとう自分の声を忘れてしまった
めすをよんでも相手にされない

そんな人も居たな
人まねしていて自分の姿を失った
そんな人になるには
白紙 ....
どうしたら高く上がるかですか

風を読むことです
どんな風が 
どのようにふいているか
知ることです

人の顔色をうかがう風には
誠意がありません
風に乗って
高く上持ち上げら ....
小声で頼んだ並みのマグロが
おおくきなって店中を駆け回る
こちらの身が小さくなるとき
届けられた笑顔 
心ばかりのサービスを 
言葉で返る寿司職人
すべすべの掌が握って
板に乗った寿司の ....
 むかし、ぼくが田舎で少年をやっていたころ、野性の動物が家の周りを彷徨いていた。畦を通れば、蛇が逃げ、イタチやムジナに出会うことも、珍しくはなかった。イノシシは畑の作物を喰い荒らしていた。雪の日には山 .... 出来るでしょうか
目に見えない心を磨くことなど
出来るでしょうか
形のないものを磨くことが

かつてある食品会社が
「水を磨く」と言いました
大河の水は汚れています
池の水も汚れて ....
最初の人間がこの列島に入ったように
この川に入った亀は何匹だったろう

ミドリガメと呼ばれていた子亀のころ
生まれ故郷から 人間に連れ出され
あげくに捨てられたのか 
それとも
遙かな故 ....
ひび割れた指先から 
冬の滴がしたたり落ちて
大地に染みこんでいくとき
温い風に梢を揺すられ 
慌てたまんさくは
葉芽を出すことも忘れて
よじれた花を開いてしまった

北の風に身をよじ ....
いつも 
車両に乗り込んだ人は
先から乗ってきた人に
目で挨拶を交わしたきり
閉じたままの窓の外へ
視線を泳がせたまま
死んでしまう

いつも
死んだ人間が運ばれていく車両に
今日 ....
梅昆布茶さんのイナエさんおすすめリスト(158)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アマガエルー独身中- イナエ自由詩10+*14-7-4
__独語するオオカミ_ー名古屋市東山動植物園ー_______ ...- イナエ自由詩7*14-6-30
喪失ー友へー- イナエ自由詩15*14-6-26
ボクの中を谷川が流れていた頃- イナエ自由詩15*14-6-24
夢を食う- イナエ自由詩19*14-6-19
友へー2014/05/24ー- イナエ自由詩10*14-5-24
覚悟- イナエ自由詩7*14-5-16
- イナエ自由詩12*14-5-12
連休明けの- イナエ自由詩10*14-5-8
風にそよぐ掟- イナエ自由詩12*14-5-3
レブンアツモリソウ- イナエ自由詩14*14-5-1
私の肩を信じるあなたへ- イナエ自由詩15*14-4-18
the_high_jump- イナエ自由詩8*14-4-11
夜の蜘蛛- イナエ自由詩13*14-4-8
- イナエ自由詩15*14-4-6
余計なお世話だけれど- イナエ自由詩18+*14-4-4
- イナエ自由詩9*14-4-2
IHクッキングヒーターが来た日に- イナエ自由詩9*14-4-1
イタチ- イナエ自由詩18*14-3-26
仙人- イナエ自由詩14*14-3-24
夜は獸- イナエ自由詩10*14-3-22
通過駅- イナエ自由詩18*14-3-14
Who_are_you_?_- イナエ自由詩14*14-3-10
凧2- イナエ自由詩10*14-3-8
回転寿司- イナエ自由詩12*14-3-1
掌編「悪夢」- イナエ散文(批評 ...8*14-2-28
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