しをかいてはいけない
おしりをかいてはいけないのと
いっしょで
かゆいからといって
かいてはいけない
そこにてが
とどいてはいけないのです。
透明な絵本を
じっと見ている子供がいて
クレヨンを持って
かがやいた笑顔をみせる
 (これは何色なの?
としきりに尋ねてくるので
答えに困って
好きな色で塗ってごらんと
うなず ....
魚たちは
丘に打ち上げられ
濁った空気を吸っている
けものも
けだものも
身を潜めて眠っている
鳥たちはどこか遠く
姿を見せない

灯りのない街を
明るい部屋で夢想する
シ ....
誰かが困っている時でも
音楽家は歌を歌うしかない
芸術家は絵を描くしかない
報道陣は報道するしかない
消防士は火を消すしかない
医者は医療行為をするしかない
科学者は頭で考えるしかない ....
彼や彼らが死んで
しばらく経ってから
君は埋葬する
そして理解する
人は死んでも星になんかならない
人は死んだら死体になる
そして記憶になり
いずれ忘れ去られる
埋葬される者はまだ幸運 ....
私がなにをできても
なにができなくても
私は私の心で
あなたのことを想います

どんな場所の空でも輝く月のように

あなたはきっと無事でいる
信じることは絶対やめない
のどの奥を通過する透明な言葉
そしてからっぽになってしまう

だからってむやみに捨てないで
それは見えないだけで在るから

いろんな色のドリンクみたいに
きっと知らないものを含んでる
 ....
サンライズ
ウェイクアップ
ニューデイ
{引用=
そこにいないということで
目隠しをして
だけれども
部屋の片隅に
座っているおとこ
夜が
真空管のラジオから
トラッドフォークを
紡ぎだし
おとこの耳を
慰める

 ....
目を閉じると

透き通った風を

あの時のにおいを思い出す

悲しい笑顔を

思い出す
牡丹雪ふわり
君が舞う
見とれているうちに
悴んだ僕の手
のそりと進む冬の雲
はたちのころすっていた
くうきをおもいだした

そらやきのにおいがした
きみのにおいも

おいかけるために
ひつようだったのだ
すんだくうきを

おいこして
まってい ....
道路工夫が道を掘る
アスファルトの下の土
道路工夫は土を掘る
それは電話ケーブル施設の為
しかし垂らすのだ、埋設するのでなく
ずっと掘る
ずっと掘り進む
1年後に文明の誕生
2年後に人 ....
軽やかなのか 駆けて行く
何月のウサギか たったか たったか
そうして今年も
平年と同じく たったか
夏から秋へと走り抜けられたのか

ウサギは気まぐれだった
季節の段差を前にしたのか
 ....
きょう、季節の帳簿は冬に逆もどり
北風がふき 雪が
山のほうからちらちら飛んできて
冬のいかつい手が コツコツと
貯めてきた春の貯金を 
ごっそり帳簿からかっさらった
開きはじめた菜の花も ....
やっぱ自然には敵わないよね

今年はやたら寒いだけかと思ってたら
河津桜は紅いろの可憐なほころび揺れているし

これはとばかりにお出かけした越生の梅林
朝晩は冷え込むためなのか未だ七分咲き ....
ここにいる呼吸 いつも深くは吸い込まない
何かが涸れた時だけ 温かさを繋ごうと飲む

ここはどうやっても片方からしか陽は昇って来ないから
沈むときは張り合って自分の力で叩き割って支えるしかない ....
赤い毛糸のような歴史の先端で
ストローに口をつけて
永い終わりが始まった
息を吹き込んでそっと膨らませたビッグバン
洗濯物が揺れる小さな緑の庭で
生まれては弾けるように消える
幾つものシャ ....
白い雲を丹念にめくってゆくと
そこには地球があるのでした
青いのでした
私の指先についている雲をひとなめすると
口の端から一筋の液体が(ヒトの想いといふものではないか)
こぼれおちた

 ....
どこまでも続こうとする坂道
喘ぎながら

繰り返される独り言のような呪文
聞きながら

やみくもにしがみついたあなたの背中
眠ったふりしながら

安いおしろいに混じった汗の匂い
嗅 ....
雨も忘れるほど唇を求め合った夜

そこに忘れてきた傘一本

今も時々探してみるけれど
ギザギザの
気温の折れ線グラフの
端がほつれて
光の縦糸が
眠たそうな家並に
垂れ下がる

カチカチに
凝り固まった表情筋の
端がほつれて
微笑の横糸が
路地裏の野良猫を
追い ....
ただいま、が言えなくて帰る家が見つからない
おかえりなさい、がない気がして帰る家が見つからない
何色の電車が運んできたのか
知らない町の知らない道を
歩いて私だけの家へ
おじゃまします、と声をかけた
 ....
京(みやこ)の雪は
帰省の翌日
天気予報にあったとはいえ
数年来の大雪で
暮れの街が大混乱
テレビのニュースでのみ見る
京の冬らしい姿に
立ち会えなかった

呑んでは ....
たんねんに こさえた ゆきうさぎ

あなたが ふりむいてくださらないから

きょうも 赤い目の ゆきうさぎ
素敵な蝶々

ハナタレ小僧

青い空



君が好き



地球は丸い

宇宙は遠い

僕は小さい






君が好き
また愛を怠って

また後悔などして

わたしは、いまだ愚かです
切れるのではと、怯えるより

切れたら、繕えばいいと

わたしは、そのつもりだ
おとなの恋は

ちょっぴりこどもの恋がうらやましい

なんていうのは、ないしょの話
伸ばした僕の腕

指先の数センチ先を

君の栗色の髪が通り過ぎていった。



「ねぇ、人って悲しみがなくても悲しみを探してしまうから、

 ねぇ、私はこれから喜びがなくても喜びを ....
電灯虫さんのおすすめリスト(302)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
かく。- かんな自由詩15*11-3-29
透明な絵本- かんな自由詩33*11-3-16
しなやかに朝を迎えたい- いとう自由詩2311-3-14
いつも通りと祈り- 木屋 亞 ...自由詩5*11-3-14
Doors_close_soon_after_the_mel ...- カワグチ ...自由詩1911-3-13
届け!- 朧月自由詩411-3-12
ペットボトルみたいに- ベンジャ ...自由詩4*11-3-12
春の朝- トキハ  ...俳句4*11-3-11
そこにいないということで、存在をしてる- 真島正人自由詩1011-3-10
春の匂い- tenkai自由詩111-3-10
冬景色- 國朗自由詩211-3-9
空樹- 小川 葉自由詩5*11-3-9
HE_-_LLLOW!- salco自由詩6*11-3-8
たったか駆けるのだったか- N.K.自由詩4*11-3-8
春の音- 寅午自由詩811-3-8
梅見のひと- 恋月 ぴ ...自由詩15*11-3-7
跳べ- 十二支蝶自由詩211-3-7
永い終わり- 村上 和自由詩711-3-6
雲の裏側- 朧月自由詩511-3-5
柔らかな化石- nonya自由詩15*11-3-5
傘一本- 殿上 童自由詩11*11-3-1
ほつれる- nonya自由詩22+*11-2-27
[カントリー・ロード]- 東雲 李 ...自由詩2*11-1-24
綾(あや)- yumekyo自由詩11*11-1-8
ゆきうさぎ- 殿上 童自由詩21*11-1-4
ラブレター- 自由詩4*10-12-26
愚かです- 殿上 童自由詩11*10-9-1
わたしたちの糸- 殿上 童自由詩11*10-7-10
ないしょの話- 殿上 童自由詩7*10-1-28
春色賛歌- 岬かおり自由詩210-1-22

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