あなたの腿に
  手を置く



  その
  柔らかさの奥に
  生きていることの
  鋭いさびしさがひしめいていて



  ぼくの心に
  さっと
  一 ....
やる気のスイッチは結構すぐに見つかって

勉強も部活も人間関係もそれなりに頑張ってる

でも本気のスイッチは見つからない

だから僕はいつも空回りで中途半端で

何一つモノにできてやし ....
  言葉を
  影に埋めて
  やがて歩くだろう
  さっき来た道を



  あたたかい
  心から漏れる
  音、ひとつ
  ただひとつ抱いて



  本当な ....
これだけ言われてもまだ

俺の純情はぶらさがっている

離れようとした

助けを求めようとした

助けようとした

気をひこうとした

これだけ言われているのに

こんなぼ ....
丘の上に立つと
夜空にはたくさんの発光体が
空に向って地上から降り注いでいるのが見える。

一様に
ボーっと輝いているが
明るさにはほど遠く
夜空に闇に吸い込まれて行く



 ....
夕陽のみえる小さな丘には草が生い茂り
一日の終わりは黙ったままで座ってた
さっちゃんはスカートを抱えて後ろ向き
太郎は三つ葉をひとつ、ふたつとちぎりながら
ぼくは寝そべったまま消えか ....
どうせひとりじゃないから

ひとりぼっちだと楽しい

どうせひとりぼっちだから

大切なひとがいるだけで寂しい


さだめと打って宿命の変換を探していたらDgsが出てきた

存在 ....
  歌よ、
  さようなら。
  みずみずしい言葉の列を
  かつてはわたしに注ぎ込んでくれた
  歌よ、さようなら
  これでおしまい。



  わたしよ、
  さよう ....
金魚鉢に金魚
上から覗き込むと金魚
胸鰭を動かし
尾鰭を動かし
背鰭を動かし
何となく静止する金魚よ。

夏だけ生きている金魚
ほんの数リットルの水に漂う金魚
横から観ると大きく見え ....
なんとなく突発的なことをいわれて

あの日も遠ざけられた

七年まえの夏だった

ぼくはあの頃よりつよくなった

それでも失言したり

気持ちが暴れないようにするには

時間が ....
俺の空は 曇り
明日も 明後日も 一週間後も 曇り
1ヵ月後も 1年後も 10年後も 曇り
雨も降らねば 日も差さず
予報士要らず

「いい加減に国民年金払ってくださいよ」
 ....
日常の八割は魔に刺されて足掻いているから
誰に殺されても文句は言えない なんて
みな息をするのに必死ですが
ばたついた手足は誰を殴ったか
答えよ

リンゴが木から落ちるのを見て引力に気付い ....
もうじき40
そうか、あたしはおばさんか

誰かを
うらやましく思うのは
面倒だよな

ひがみっぽいのは
つまらんな
しけたポテトチップみたい

だから漕ぐんだ
ママチャリ ....
早送りで巻き取るテープの長さで
始まりから終わりが決まってしまったのだった
つやつやとしたリボンの
上を走ったり
裏に隠れたり
滑り降りて落ちそうになって
プライベートなミュー ....
冬枯れた庭に 緑を残すオリーブの銀葉がそよぎ

その枝にはまだ 黒く縮んだ実がしがみついている

シクラメンの強い赤が 庭が生きていることを教えている


私たちは ここで 同じ ....
ふきのとうが売られている
そこにある春は
私の居場所からは遠い春

外は寒くて
天気予報のゆきだるまに
驚かなくなって二月

桜の蕾が目につくものの
すくめた首のせいでよく見えない
 ....
どこへ行ってどこへ帰るのか
俺らの居場所はどこにもありはしない

今生きているのかあるいは死んでいるのか
それさえも俺は知ることができない

まるで黒い海にのみこまれてしまいそうに ....
あたたかそうにみえて
寒いだなんてずるいね
春はずるいね

期待したひかりは
確かにあるのだけど
受け入れないと風がふく

すべてのものと
一列に並んで
おはらいを受けるように首を ....
何もせず僕は今日に生きる
黒い机に載ったベージュのコンピューターや
襟の擦り切れかかったワイシャツに拘泥することなく
「今日」をべた塗りした今日に生きる
かつて愛した誰かの事や
「愛したと思 ....
 
 
列車も停まらないような
ホームの一番端でひとり
ご飯を食べている
ちゃぶ台は誰かが置いていってくれた
多分、親切な人なのだと思う

納豆や根菜類の煮物など
好きなおかずを並べ ....
{引用=



 満月の夜には
 外にでてはいけないと老婆はいう
 ふらふらと外にでて
 川を遡上
 青い山に囲まれた
 いちばん星空に近いその湖に行ってはいけないと

 ゆらめ ....
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