とても広い湖の
至るところにブイが浮かび
竹を編んだ丸いものが
そっと押されて岸を離れる
竹を編んだ丸いものから
一つのブイが遠のいていき
またそれ以外のあらゆるブイが
どれも等しく遠の ....
暑さの節目を過ぎた頃から
蜜蜂のからだが次第に
やわらかくなっているとわかった
(そう遠くない未来について
みんなに同じ予感があり)
一つの個体の輪郭の中で
離れていこうとする働きと
....
一.
春待ちゆびが
くちびるにふれて
かた
むね
こし
と
跳ねていく
抱きぐせがつくからだめよ
二.
ぱた ぱた
と舞う洗濯物を
清潔とす ....
見つめる壺に潜むとろみは
触れてみずにはわからない と唱える
これはただ 頭の裏を回る塗り箸が
キリンの模様に塗られていくのと
同じ速度に揃えるだけだと
何度言ったらわかる
好き ....
雪に埋まった制服を
毎日 少しずつ動かす
ようやく思い出した血管に
意識が移るときも
裏側だけ光るから
私まで見えないだろう
コートから降り
残ったようなまつ毛が
偶然 同 ....
フルスピードの余韻で橋の上 いつまでも固まっていたかった
変なポーズで
髪の毛の特に尖ってるところを選んで磨いていく
ゴーグルをいくつもくれる羽根に泣かされても
いつの間にか体がツルツルして
....
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