二台のロケットが
異なる方向に
まっすぐに飛んでいく
何も無い空間を
お互いに示し合わせて
同じ部品を欠損していた
同様の不具合が
等しく生じますように
やがて一台が壊れて
粉々にな ....
四角い窓からみた海に
オリオン座が落ちてった
僕はそれを電車の窓からも
見たような気がした
ちいさなリゲル
君の名前に似たリゲル


制服のリボンタイの匂い
香水と煙草のまじった匂い ....
格式のある店内
マナーは重視されている
テーブルクロスの裾からのぞく恋人の赤いパンプスが
僕の心臓を掴んでいる
身の豊かなスズキのムニエルが運ばれ
彼女は優雅な手つきでそれを口へと運ぶ
思 ....
      光がきれいだといいますが
      朝日が夕日がきれいだといいますが
      太陽で人は死ぬんだと思うわ
                            ....
私たちはふだん

地球の反対に住んでいるので


会うには 大陸や 時間や お金や

たくさんのものを越えなくてはなりません


仕方ないので


手っ取り早く待ち合わせ
 ....
あの頃、君に告げられなかったことを今


 ***


ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ



ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
  冬の木漏れ日の中で懐かしい歌を聴きました
  懐かしくてももう泣けない自分がいました
  それが寂しくてそっと瞳を閉じました
  太陽が淡く輝いた冬の日のことです


  太陽 ....
 


 結局僕らは、手を繋ぐことも恐れていたから、きっと、人間なんて外枠は、どうでもよかったんだね。感覚で繋がる、思いは繋がっている。「繋がる」なんて言葉の嘘を、僕らはとうに見破っていた。不器 ....
水びたしの指で
コンセントに差しこもうとした
叱られた
しらない世界はいっぱいある
目のまえのオーブンの火照りもしらない
けれど追いかけたりしない
食パンにまかせて
いいとおもう

 ....
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