かえり道
ひる間の道路で
失神した

ことばを
ていねいに
編みすぎて
くちは
どこかに
縫い込まれてしまった

おい、猫
わたしたちは
やさしさが
足りなかったな
 ....
{引用=
消えそうに震える
ほっそりとちいさな肩
けだかさは
すべて死に絶えたのだと言う
おまえに似合う花がないこと
知っていて
それでも探し続ける
青ざめたねがいを
包み込む

 ....
 
 
だいどころで
ピアノをひいている

きょうはやけに
かなしいねいろで

しなずにすんだいのちを
しょくたくにならべていく

おもいだせない
メロディのように
 
 
夜を解体するあなたの腕が、こまやかに分たれて腐食していく、長い髪が放射状に散らばった水面に、月がぬらぬらと白く光っている、その胸に穴があいて、ぽこりぽこりと音がする、潮が満ち、その陰でひそやかに花がこ .... 少女達は駅の回りでたむろしていた
少女達は皆乾いていた 
全てのものが無機質な情景の中で
既に前からそこに居たように乾いていた

見えない虫の魂がボウと浮かび上がり
それはまるでカゲロウの ....
 
 
かべよ

となりのへやから
こえがきこえる

なんだ

かべがこたえる
わたしのかわりに

おまえは
かべか

かべがとう
こんどはわたしに

そうだ
か ....
薬包紙を三角に折って
手が止まる
そのまま丸めて
くずかごに捨てる

遠く遠くのことを
そういうように
君のことを月と呼ぶ



{引用=即興ゴルコンダより}
夜が恐いから
震える腕を噛み千切って
闇に備
えた

あぁ
何処へいくんだ

背中の穴から
ほとばしる
穴という穴から
噴出していく
中庭に
植えた花は
きれいだけど
枯れてしまった

窓際に
活けた花は
きれいだけど
萎れてしまった

花屋に
勤めてみたけど
まい日
まい日
まい日
まい日
まい ....
家屋は言葉のように
優しく朽ち果てていた
時間があればそこかしこで
両親は笑顔を絶やさなかった
幸せな玄関ホール
その壁には今でも
兄と私の指紋が残されていて
静かに機械の匂いが ....
柔らかな
涙色をした土地に
結合する
結合する白
結合する白

限りなく
冷たくなる空
墜ちてゆく
うすいろの
うすいろの影


戸の隙間で
影が
かさりと
動く

 ....
僕は右利きだから、きっと、左手を怪我したのなら「よかった、利き手じゃなくて」って言うだろうと思う。

僕の左手は、マイクロフォンも握らない。
僕の左手は、ギターを握ることもやめてしまった
僕の ....
散るのはサクラの花びらだけではなく
例えば一葉の写真に焼付けられた光と影
時の流れにひらひらとはためきながら
いまにも風に攫われそうに震えている

四角く切り取られた花咲く記録は
かすかな ....
紀田柴昌さんのおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- はるな自由詩510-11-10
朝、まばたきの露の- 高梁サト ...自由詩8*10-11-5
メロディ- 小川 葉自由詩410-11-5
散華- yuko自由詩410-11-4
乾いた少女達- 山人自由詩10*10-11-4
かべ- 小川 葉自由詩210-11-4
硫酸の月- AB(な ...自由詩310-11-3
夜鳩- 佐藤伊織自由詩210-10-25
フラワーショップ- はるな自由詩410-10-4
優しい機械- たもつ自由詩3105-11-14
ひだまり- 青色銀河 ...未詩・独白205-4-27
僕の左手- チャオ散文(批評 ...204-9-5
散るのはサクラの花びらだけではなく- LUKE自由詩4*04-4-4

Home