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夕べから夜通し
留守宅の庭の物干しでさ
おにいちゃんのジーンズと妹のそれが
はたはた はたはた 風に踊ってるんだよ
足を竿に 通しながら
ふたりは決して仲がいいわけじゃなく
できるだけ ....
いつかは死ぬのにね
母が言ったからどきりとした
いなくなった恋人を
そろそろまた恨み始めていたから
母は
死ぬということと
家の中のあれこれとを
同じところに平気で並べる
....
ああどうしよう
うちの母さんの
消したい過去が父さんのこと
ああどうしよう
うちの父さんの
消したい過去が母さんのこと
恋愛に 生活に
人生につまずいたって
そう言わないで
....
よっつ並んだヨットの四番目って
ふざけてあなたは教えたの
私たちの乗るそれは
秋の光りにぴんぴん尖がって
海からたちあがってみえました
大橋がみえる展望台へ続く山道を登る
山頂まで後1 ....
橋の所に咲く花は
来る川の水を見ていたし
ゆく川の水も見てた
橋の所に咲く花は
泣く私も見ていたし
笑う私も見てた
秋の風は香りを運びますねと
語りかけても
ひとりたつだけ
....
青い空によく映える
突き出た看板にはバイキングの文字
どうぞご自由に
雲がそう言った
飛び石のように並んでいた
まだ夏服の少女の
むき出しの肩が
風に触れられて震えた
自由に
ひ ....
月が私の心を
真っ直ぐに射るから
嘘がとけてしまったみたい
瞳 熱いよ
雲は負けずに覆うけど
月はそのままで
照らすよまるでなにも
なかったみたいに
何度目のまんまるなんて
....
世の中に無駄があるとしたら
自分のことだなんておもったりして
そんなことないよって言って
無駄な会話に思ってしまって
横耳できいていた
一瞬大事な言葉がよぎり
顔みつめたけどあなた ....
勝手に大きくなったように
自分を自由に扱う
好んでここにいるんじゃないと
すねた瞳で横むく
夜に救われたがる
星にこたえを求めて
みんな同じ
だとか大丈夫だとか
そんなセリフに ....
どいてください
とも言わずに抜いてゆく
人の背中を見送る
かする肩先
シラナイヒトの顔
感じる体温
見上げる空は
決してまるくない
四角くもない
なぜ
部屋からみた景色はど ....
悲しみを悲しみで打ち消すような
私たちの想いは重なりますか
思い違いしすぎて日が暮れて
まだ間に合いますか
方向おんちはなおらずに
あなたの元へたどりつけない
ナビの応答がいつからか
....
どちらでもいいのかしらん
そう思ったときに
結果って出るものらしいです
お知らせがくるらしいです
つけ は月末にくるのですけど
払う気がなくてもくるのです
おぼえとけっていわれたら
....
少女はこともなげに言う
おばあちゃんがいなくなったら
私がしてあげる
老女は静かに笑う
いてもいなくなっても
あんたがやってくれるか
受け継がれるとは空気のよう
暑いなり ....
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