なにも映せない、一枚の歪んだ鏡の塔のようだ、鏡のむこうに空が抜けて、地面が抜ける、わたしと思う人(問い一)もさくりと抜けてしまうのに、わたしと思う人(問い二)の舌だけが粘り強く、鏡の縁を這う、たしかラ .... 便利やで。このひと。
うれしいと泣く。
哀しいと笑う。
恋もできる。
歌も唄う。
故障は少ない。軽くて丈夫。
充電式やから停電に強い。
環境に順応。
ええ仕事する。みんな欲 ....
 
あなたを乗せた船は故郷に近づき

ふたりの思い出は遠ざかる

幸せになりなよと、そんな一言のメールも打てぬ間に



 
アナタとアタシが交差する
言葉が感情がいりまじる
すきとかきらいとかがまじわる
あいたいとかあいしたいとかが
まじわる
ドキドキと鼓動がなる
あなたが横をとうりすぎたときに
あなたをみつ ....
          120114




無自覚な試作品の顔を撫でながらも
失敗作だと悔やむ
青空の製作は難しくて
寒がりだから
何回作っても天井にへばり付いて
なかなか降り ....
あたしは何番目なんでしょう
この国で
不出来か出来がいいのか
セイノウがいいのか
人的にそこそこなんでしょうか
誰にきけばいいのか
多勢にきけばいいのか
人の良し悪しは人の多数決できまっ ....
 
朝起きたら、外に出よう

白い息を吐きながら

此畜生と吐きながら



 
               120102



うれしかったことはなにもありません
うまれなければよかったのにと
憎まれ口を叩く腹の上に360キログラムの石を載せる
どすんと落とし ....
ベツレヘムの星がまたたく頃

そっと目かくしをしてくるヤツ

朝まで名前を呼んでやらないんだからね
 
笑みを絶やさずにいよう

しずむあなたの灯台となるために

ずっと絶やさずにいよう



 
 

好きやってんでと、うつむくわたし

知ってたよと、うそぶくあなた

きらめくネオンの街で、さようなら、さようなら、




 
 
目が覚めたらやっぱりおっちゃんやった おっちゃん

ひとりやったら泣いちゃう おっちゃん

そんなおっちゃん、やさしいしたってやー


 
 1)

庇には樋がなかった
コールタールの屋根をはげしく打って 
雨は黒い路地に、まっすぐ流れおちた
ひくい窓を大きくあけて
わたしは雨の音を聴いたはずなのに
路地に敷きつめられたコー ....
 
あなたに刺さるだけの棘

あたいは花の咲かない薔薇だから

花の咲かない紅い薔薇だから


 
笑って 笑って
笑って キャンディ
昨晩のアニメでもちきりだから
何かこう 一途を共有したがるっていうの
かがやく未来の乙女だったか

平和の先は怠惰の坂道
さらけだすよねぇ
そんなつ ....
 
そらにはりつく ひしゃく星

すくっておくれよ

ちっちゃな、ちっちゃな、うちの祈り


 
ゆうちゃんは無口な転校生だった

四年生の春に
ぼくのクラスにやってきた
ゆうちゃんと、ぼくは
なぜか気があって放課後はいつも一緒にあそんだ

がっこうは友だちできへんからきらいや。
 ....
       きおくも れんが色になれば
     なくなるばかりの   公園のベンチは
   にじんで消えて ●     ●そぼ濡れ枯れる
  潮のわかれに ●         ●つめたさが湿 ....
空いてます
ぼくのとなり

とても広くて
あなたのわがままはすべて叶います
来ませんか
ぼくのとなりへ

ちょっと高くてこわいし
階段もないけど
その右手も 左手も
ぼくに差しの ....
八月
隙間のない日差しが街を埋めつくして息をとめた地上
の生きものたちは白い化石になるだろうか

昼下がりの昆虫のように日差しを避けて地下に逃れた
人びとの背にうっすら
あの日の地核の影が ....
絡み合った方程式
かけてたして、導き出すの
“しあわせ”という名の回答を

笑っていたい
笑ってほしい

わたしの“しあわせ”は
わたし一人ではつくれない

空いた隙間を埋める ....
根腐れの根だけ残して摘み取られ 花だけを見て「咲く」を愛でられ はやぶさ

ひとりぼっちだった それでも泣かなかった僕のこと
誰か褒めてくれるかな 本当はすごく怖かった
失敗しないように 完璧さばかりを求められて
弱音すら吐けなかった 希望だの何だの呼ば ....
はじまりの曜日に
いろいろなはじまりがあり
それに疲れたあなたと
お茶を飲むそんな夜

言葉がなにも
生まないことに憂いたあなたは
お茶に浮かべる
昨日からの想い

知らぬ顔で飲み ....
ブラックコーヒーもタブレットも
静かな苦み、それこそ初めての煙草の味を
忠実に私に思い起こさせるのに

桜の約束も果たせなかった今年や
蟻の蠢く夏の照りつける道路や
そういう風景は い ....
                   110620




どんなに素晴らしい内容でも、端から理解できないことをしゃべり続けられては堪りません。また、時間がないときに丁寧に詳しく話されても困 ....
この街に雨なんていらなかったはずなのに
梅雨が来たからってだれひとり喜ぶ術もなかったのに


転ぶようにして降りる戸越公園駅のみじかいホームは
いつも苦手だった
ドアカットがなかったころの ....
あとかたもなく崩れゆく遠い果実を見つめている

Hのしろい指がりんごの皮をむく
どこまでも切れることなくつづく紅い航跡はこの星を
ひと回りしてわたしのからだのやわらかい節々にから
みつく
 ....
            110527


それで
お父様はいつお帰りですか?
夏には必ず帰りますと返事をしたら
その頃またお電話差し上げますと切れた
どこの誰だか分からない
 ....
             110527



さいごがどじ
ごじだつじの
さんじがまつ
うなばらこえ
みたままのえ
どじるこじる
てわたされた
てばたのきじ
ゆうきのもと
か ....
藤鈴呼さんのおすすめリスト(405)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鏡の塔_(生体反応の設計)- 乾 加津 ...自由詩10*12-1-25
だれか買うてんか- たま自由詩40*12-1-20
幸せになりなよ- 殿上 童自由詩22*12-1-16
まじわる- じじ自由詩7*12-1-15
あおぞら- あおば自由詩13*12-1-15
番号- じじ自由詩7*12-1-11
此畜生- 殿上 童自由詩26+*12-1-4
竜言飛語- あおば自由詩10*12-1-2
プレゼント- 殿上 童携帯写真+ ...22*11-12-27
笑みを- 殿上 童自由詩30*11-12-20
さようなら- 殿上 童自由詩24*11-12-11
おっちゃん- 殿上 童自由詩19*11-11-29
河口の地図_2011- たま自由詩28*11-11-16
薔薇だから- 殿上 童自由詩14*11-11-13
キャンディキャンディ- 乾 加津 ...自由詩6*11-10-30
ひしゃく星- 殿上 童自由詩17*11-10-19
陽だまり_2011- たま自由詩37*11-10-18
だれ- 乾 加津 ...自由詩8*11-10-8
- たま自由詩37*11-8-28
午後の化石- たま自由詩24*11-7-26
ふたり- 三奈自由詩811-7-1
根腐- はるな短歌211-6-21
はやぶさ- itukamitanij ...自由詩2*11-6-21
はじまりの日- 朧月自由詩111-6-20
香りの住処- 自由詩2*11-6-20
くーるくるくる良い目眩- あおば自由詩4*11-6-20
午後の雨脚- たま自由詩20*11-6-17
午後の果実- たま自由詩23*11-6-8
便りがないのはよい便り- あおば自由詩5*11-5-27
倒立- あおば自由詩1*11-5-27

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