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他人の死は見ることができ、
自分の死は見ることができない。
他人の表情は見ることができ、
自分の表情は見ることができない。
自分の何かはすべて想像だけで、
鏡に写った自分が本当に自分 ....
真冬の寒い日
葉がすべて落ちて
魚の骨が起立する
銀杏並木の坂を
ゆったりと降りて行く
僕は何の理由か気づかずに
気づかないまま
躓いてしまった
小石一つ無い道だったはずなのに
....
1
その大いなる人々は
歌声と一緒にやってくる。
峰峰に雪を戴いた白い山並を越え
覆い隠すような人数で
その歌声と一緒にやってくる。
誰かのために歌う訳でも無く
止むことのないその韻 ....
(暗転)
して突然明るくなった部屋には
一体の死体
もちろん部屋には内側から鍵が掛かっており
完全密室殺人事件
窓枠の中の夜空には
取って付けた様な満月
(なぜ夜なのだ)
....
お茶の水橋から聖橋
まぁるい大きな輪っかが見える。
下半分は揺らめいて
昼間に鎮座する月のよう
にび色の神田川は足がすくむほど
高い地点からしか眺められな
い
その水面をじっと見つめ ....
部屋にぽつんと一人
歩き始めるための外出をするには
外の空気は不当に暑い。
アスファルトの上で血液が沸騰する
サニーサイドアップをアスファルトで、
だが、外出のための条件は整った。
....
かんかんかんかん
かんかんかんかん
赤い光の警報機
降りる遮断機の
その先は
急行電車が
飛んで行く。
かんかん手を振る
二歳の子
電車を見ながら笑っている
夕日はとっくに夢の ....
太った女の子が座る
通勤電車の車両接続部
近くのシルバーシート
彼女の平面図は四角柱。
正方形二枚で蓋をした
立方体に近い六面体
車内温度は高い
弱冷車両だが、人の数は多い
....
大きな空の真ん中に
言葉にならない穴があって
その奥の色は群青色で
いろいろなランプが
つり下がってる。
いつでも自分は一人なのですが、
このごろますます一人なので、
言葉に ....
夏休み
坂の途中の煉瓦塀
遊び疲れて帰る途
突然、夕立の中
古いモノクロフィルムの
縦縞ノイズのような雨が降る
崩れかかった煉瓦塀の
裂け目から洋風の庭に
飛び込む
そこは荒 ....
ふぁ〜あ
Wake Up This Morning
朝だ 朝のブルース聴いとくれ
歪んだ空間に像を結んだ視線の先に
必ず潜んでいるネズミにご挨拶
ネズミの寝起きは良くない。
....
お茶の水橋を医科歯科大学の方向に渡る と
すぐ聖橋の下を潜って秋葉に抜ける道へと右折する。
途中、神田明神から降りてくる坂の方向に左折し、
秋葉の方向へ右折する
と いつもの明神下の路 ....
チェロが重低音を響かせる中
正座した理屈が
墨を含んだ筆をとり
大きな美濃紙の中央に
ごつごつとした岩山を
描く
モノトーンの岩山は
山肌の陰影だけ 浮き上がり
山の際 ....
開け放たれた窓からは
初夏の高台から望む
雨上がりの小さな街が一望出来る。
マッチ箱のような小さな家には
色とりどりの屋根が
張り絵のように
斜面にへばり付いている。
空は真っ青 ....
風が駅前の野原に吹いている。
野原に生えた野草の葉は
優しくうなずきながら
隣の葉にお辞儀をしている。
風が駅前に優しさを運び
優しさで満ちあふれた
空き地の前に僕は独り佇む
風 ....
しもた屋の二階の窓から眺める世間は
霧雨にすべてが濡れている。
少し前囁かれた
ちょっと起きておくれよ
という女の声に 後ろ髪引かれ
そのまま昼まで 居付いたが
この雨で世間に戻 ....
道の歪みのそこここに
溜まって出来る水たまり
昔の雨にはつきもので
道行く人の迷惑で
車が通れば泥をはね
人が踏めば靴汚し
道の歪みの性格を
そのまま見せる水たまり
そのうち道 ....
忘れられた小さな空がある。
初夏の風を受けて
駅に続くなだらかな坂道を
歩く途中にある
金網のフェンス越しに
名も知らない花の群生
赤紫の小さな花を
背の高い茎にたくさんつけなが ....
石川敬大さんの……とある蛙さんおすすめリスト
(108)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
鏡に独り言
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……とあ ...
自由詩
8*
10-9-7
友ー躓きー
-
……とあ ...
自由詩
9*
10-9-5
歌声
-
……とあ ...
自由詩
16*
10-8-30
探偵ー朔太郎さんに捧げるー
-
……とあ ...
自由詩
5*
10-8-18
お茶の水橋から
-
……とあ ...
自由詩
15*
10-8-11
酷暑
-
……とあ ...
自由詩
13*
10-8-7
かんかん踏切
-
……とあ ...
自由詩
6*
10-8-6
ブリキ電車
-
……とあ ...
自由詩
7+*
10-7-29
けっかんしゃ
-
……とあ ...
自由詩
12+*
10-7-25
お化け屋敷
-
……とあ ...
自由詩
8+*
10-7-20
朝のブルース
-
……とあ ...
自由詩
6+*
10-7-15
いつもの酒
-
……とあ ...
散文(批評 ...
6+*
10-7-13
自尊心
-
……とあ ...
自由詩
10*
10-7-11
この街
-
……とあ ...
自由詩
12+*
10-7-10
駅前再開発2
-
……とあ ...
自由詩
12+*
10-7-8
囁き(ささやき)
-
……とあ ...
自由詩
9*
10-7-1
水たまり2
-
……とあ ...
自由詩
14*
10-6-15
小さな空
-
……とあ ...
自由詩
20+*
10-6-11
1
2
3
4
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