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引っ掻き傷のような雨に
ふやけていく街の輪郭を
見ているようで見ていない
雨のまにまに
彼女の打算

蒸留水のような嘘が
グラスのふちを伝うのを
見ていないようで見てしまう
雨の ....
なぜ詩なのか



面倒臭くて つい
手軽な言葉を投擲してしまった
口淋しくて つい
甘ったるい言葉を咀嚼してしまった

<優しさ>の優しくないアクや
& ....
喜びが
駆け出していった方向を
振り返る

用心深く植えつけた
日々の暮らしが
そよいでいる

怒りが
駆け出していった方向を
振り返る

自分の窪みに貼りつけた
絆創膏 ....
まどろみの風下で
アミメキリンの夢を見た

縁側の木漏れ日の
網目をかいくぐって
鯨偶蹄目キリン科の
枝先に腰掛けていた

うたたねの岸辺で
アミメキリンの夢を見た

首を長 ....
少し前から
気づいてはいたけれど
僕のナイフは錆びている

もうリンゴの皮すら剥けないし
エンピツを尖らすこともできない
誰かの心を抉るどころか
靴の踵にこびりついた昨日を
こそげ ....
いろいろなものを
誰よりも多く掴もうとして
硬くなってしまった
てのひらの
欲張りな力を
少しずつ緩めてみよう

うっかり掴み損ねたものは
そのまま放っておけばいい
本当に必要な ....
ウマウアカの谷に
春が来たよ お嬢さん
ウマウアカの谷が
歌っているよ お嬢さん

聞きかじったフォルクローレが
頭の中でループする

空を突き刺す白い山脈の彼方から
響いてくる ....
ギザギザの
気温の折れ線グラフの
端がほつれて
光の縦糸が
眠たそうな家並に
垂れ下がる

カチカチに
凝り固まった表情筋の
端がほつれて
微笑の横糸が
路地裏の野良猫を
追い ....
しっかりと背筋の伸びた
背中を想い出す

負けず嫌いで前のめりな
背中を想い出す

スーツの ジャンパーの
似合わないポロシャツの
背中を想い出す

ブレない 振り向かない
 ....
青空に顔を向けて
無邪気に咲いた早朝
陽射しが眩しすぎて
不甲斐なく萎んだ午後

無力を思い知って
力なく項垂れた黄昏
もう夢なんか見ないと
突っ伏して泣いた真夜中

花が落ち ....
草食系だと
もてはやされたり
馬鹿にされたり

その度に
膨らんで青空を目指したり
萎んで地面に貼りついたり

そんな僕は
サヨナラも言わずに
強制終了された恋を
いつまでも ....
年の瀬戸際につかまって
泡立つ街を浮遊する
地が足につかないような
こんな感じもいいかもね

とりあえず全部棚上げにして
ニュートラルコーナーへ
今なら許してあげるから
本当のこと ....
あたりまえの朝を
あたりまえに迎えることを
あたりまえだと思っている
おめでたい自分に
ときどき気づく

あたりまえのベーコンエッグに
あたりまえのソースをかけて
あたりまえに頬張るだけの
おろかし ....
終わりたくない昼と
始まりたくない夜が
西の空で見つめ合っているような
そんな色だった

手放したくない光と
受け入れたくない闇が
西の空でせめぎ合っているような
そんな色だった

思いがけない桃色 ....
もっと触りたい
ふわふわの領域を
もっと抱きしめたい
ふわふわの範疇を

手のひらから沁み込んだ
もふもふは一気に
視床下部まで駆け上ると
セロトニンの波に乗って
第3肋骨の裏側に潜んだ
「不」のつ ....
自分が木螺子だと気づいたのは
空の水が全部落ちてきたような
凄まじい雷雨が通り過ぎた後だった

公園のブランコの下の水たまりに
たまたま自分の姿を映した僕は
ほんの少しだけ驚いた

で ....
過去の事ばかり話すのは
もうやめた

未来の事ばかり想うのは
もうやめた

高い空から降って来る
いくつものYESを
招き入れるために
自分を開こう

自分の底に降り積もった ....
とりとめのない物思いに
舞い降りた芳しい栞
見上げた梢から零れる
オレンジ色のはにかみ

とりとめもなく高い空を
自由飛行したがる意識
ゆるやかに誘うような
オレンジ色のためいき

眉間に堰き止めて ....
この世のうわずみを
あらかた舐めてしまった

僕は

もう

面白がらなければ
何も面白くないし
欲しがらなければ
何も欲しくない

この世のうわずみは
どれも同じような ....
ビルディングに
夕陽が飛び火して
鉄とコンクリートに
ほんのひととき
しょっぱい血が通った

ビルディングの
かりそめの心臓が
眩し過ぎたから
思わず目を細めて
微笑んだような顔をした

夕焼けが
 ....
ときどき
風のように想い出す


のようなもの

唇をとんがらせて
僕でない何かを
見つめてばかりいた

あの頃
あまりにも痩せ過ぎていた


のようなもの

 ....
買ったばかりの缶コーヒーを
首筋に押し当てながら
見上げる空

千切れた記憶の尻尾が
光りまみれになって
流れていく

街路樹から降り注ぐ蝉の声が
身体をすり抜けようとするから
何処かが痛い

流れ ....
カワイー

長音符をつまんで
口に運ぶ

ツルルン

艶っぽい弾力に
歯を立てる

ジュワン

甘酸っぱい歓声が
舌を震わす

オイシイ。

ふくよかな句点を
唇をすぼめて

吹き飛ばす

 ....
煩わしさと恋しさの狭間を
書きたかったのに
無骨な指は気がつくと
穢い言葉を叩き出していた

気ままさと淋しさの狭間を
言いたかったのに
愚鈍な唇は気がつくと
哀しい言葉を吐きだしていた

交差点と ....
厳格な直線と
流麗な曲線で構成された
コンクリートは
お好きですか?

清潔な時間と
快適な空間が約束された
コンクリートは
お好きですか?

過剰な郷愁と
曖昧な体温を排除する
コンクリートは
お ....
ぼんやりと浮腫んだ月が
夜空の底から覗いていた
見透かしたような月光が
書きかけの溜息を嘲っていた

出かけたっきり帰ってこない
セツナサを待ちあぐねていたら
黙りこくったキーボードを
飼い猫が悠々 ....
<上>

暗中模索のキッチンで
夜食を見つけて意気揚揚
紆余曲折のビール腹
逆三角の栄枯盛衰

横行闊歩の食欲を
抑えられない艱難辛苦
気宇壮大の体脂肪
Gパン入らず苦心惨澹

 ....
<天の支配>

天邪鬼が見落とした
のぞき穴の向こう側で
支離滅裂に見えるように
配置された狂気



<まちるだ ・ まざあ>

巻毛の彼女の
乳房の黒子を
ルーペで焦 ....
コンクリートの谷底に
ぼんやり突っ立って
たくさんの季節と人を
やり過ごしてきたオマエの
歌を聞いた者はいないはずだ
それでもオマエは
歌い続けているらしい

コンクリートの谷底に
ぼんやり突っ立っ ....
イマジンや
マインド・ゲームも
楽しんでいただろうし
たまにはポンコツのスバルで
真夜中を突っ走っていただろうけど
「ひ」なのか「し」なのか
最後まで分からなかった父親

女は世界の奴隷でないことも ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
まにまに- nonya自由詩16*11-6-4
詩なのか- nonya自由詩19*11-5-22
喜怒哀楽- nonya自由詩17*11-5-8
キリンの夢- nonya自由詩20*11-4-30
ナイフ- nonya自由詩16*11-4-12
てのひら- nonya自由詩17*11-3-29
ソング_・_オブ_・_インディオ- nonya自由詩15*11-3-26
ほつれる- nonya自由詩22+*11-2-27
背中- nonya自由詩16*11-2-11
落花生- nonya自由詩20*11-1-13
ピーターはラビットにはなれない- nonya自由詩19*11-1-3
To_Be_Continued- nonya自由詩14*10-12-27
あたりまえ- nonya携帯写真+ ...8*10-12-12
桃色時間- nonya携帯写真+ ...18*10-12-4
もふもふ- nonya携帯写真+ ...12*10-11-24
木螺子- nonya自由詩22*10-11-12
感度良好- nonya携帯写真+ ...7*10-10-23
金木犀- nonya携帯写真+ ...17*10-10-11
ぽつり- nonya自由詩23*10-10-2
夕陽ビルディング- nonya携帯写真+ ...12*10-9-15
ガリガリ君のようなもの- nonya自由詩8*10-9-4
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サクランボ- nonya携帯写真+ ...11*10-7-2
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