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例えば、ゆるゆる喉を下る
ぬるい水、ひとかたまり
心臓を掠めそうで掠めない
何処にも、何も、満ちない


真昼を怠りたくて怠る身体では
空ろまで無気力な
ほら、 ....
だって
どの午後にも
煩い色彩がありました
静けさは無く
とりわけ静かな白は無く


ぬるい絵の具にわたし
どうしたってなってゆくみたい、と
教わらなくても、 ....
光の
光りはじめと共に
鳥が始まる
朝の


あと、少しなんだ
四角い窓枠がなければ、人間を忘れられる
身体がなければ、わたしを忘れられる


朝の
鳥が始 ....
横たわったままの、朝にて
薄明かりと薄暗がりを識別して遊ぶ
思慮深い音を立てるのは
鳩に柔らかく蓄積した灰だ
嗚呼、わたしの小さな頭痛
に添えるわたしの手のひらが
 ....
熱く
青く
南から押し寄せる
夏の、ソ、ラ、シ、の
反復の幾つかは
肌を灼熱させたり
唾液と共に高笑いに混じったり
アイスクリームをベトベト光らせたり、そうして
幾 ....
すれ違った自転車の子供を
振り返る


白線が
鮮明に割き続ける
通学路だったアスファルトから
子供たちの声が古いものから順に遠のいてゆく


肌で増殖する蝉の羽の ....
ぬるい雨に圧され紫陽花の青い首が舗道へ垂れています
私は待っています
触れてくれるでしょう、荒れたアスファルトの
えぐれたままの古傷に溜まる暗い水に、柔らかく


あまりに ....
無数のソーダ水の泡が
ソーダ水から夏へ飛び立つ
そのときの一頻りの冷たい破裂音を
私たちは聞きます


ね、
それは、模範的な別れの際だと
ほら、そのあとに残るぼんやりとし ....
きつく結う、
わたしの髪を、
わたしには見えない後ろ側で、
わたしの髪を、
きつく、結う、
その役目だった指々を、
ふと慕う、一日の終わりに、
嫌な煙草染みた髪を強く洗う、
 ....
しく、しく、しく、は
いつも夜で
いつも雨で


それらの夜の
それらの雨の
夏呼びの音が度重なり
しく、しく、しく、が、ひとつの
酷く暗い気体となり


ねえ、午 ....
、夜
酔ってばかりの
未解決の心身に、任意の心身
合わせることで隠し合うことを
少し疑いつつも仮に幸福と決めたら幸福と言い幸福と呼び
初めて見上げる天井を見上げ、私
知ってる? ....
 朝を待つ時間は長いけれども、朝が近くなれば飛び起きて走り出さんばかりに活動を始める、…実際、走ってしまう。階段を駆け下りて、最後の数段の階段と天井をつなぐ数本の柱のうちの最後の一本を右手でつ .... 地へ
冷たい雨として
雪終えた空が
地へ
雪終えた空が
冷たい雨として



黄色く丸く
眺める
ショーウィンドウの
ウールの子供服の



の方角、の ....
風上に立つ冬が
耳に届くすべての海を
耳鳴りに
します


遠く
遠くに
此処には無い海が
あるとして
それは遠くの
ずっと遠くに
此処には無い海が
あるとしても ....
公園が
冬のアスファルトに落ちている
黒く、その輪郭が切り立っている
黒く、切り立つ枯れ木立が鉄条網に混じり
黒く、その輪郭が主張されている


けれど
空は、白濁した眼球 ....
水曜日の、朝
雨の、海
ここは、底。


数え切れない水曜日が
既に溢れはじめてしまって
数え切れない雨として
朝を打ち消している
あらゆる残り香が
あ、香りではなくな ....
一度切りの湾曲をとうに終え
錆び果てたガードレールは死んだように安堵している
その影に紛れた舗道の一部は黒々と陥没し消滅している


その上空を傷付ける有刺鉄線、私ではな ....
手のひらに握り締めた
生まれつきひび割れた蝉のひび割れた雲母
手のひらの中のその震えと光とを
唯一手に負える夏の単位として感じていた


けれど、もしも
手のひらの中の光など単な ....
耳たぶが
熱い


空調装置にたしなめられた
浅いシーツのような室内の夜には
昼間に溜め入れた太陽の
滴りそうに赤い耳たぶ一滴で
ベッドが太陽の海になってしまうのを
防ぐ ....
風を
包んだ
雨の羽の
横たわりゆく地にて
しめやかになった夏を
やわらかになったアスファルトを
踏む


その
私の
リズムの
ひとつひとつに含まれた 私の
しめや ....
望月 ゆきさんのA道化さんおすすめリスト(50)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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