バラード
やさしくされるのになれてないから
やわらかいものごしでこころにふれる
きみのこえにいやされどすなおになれず
いつからかまぶしげなえがおにこがれ
さんざんかなしいことばによい ....
鯵の開きってあのままの姿かたちで泳いでいるのかな
だなんて今さらながらにとぼけてみせても
私は私自身に過ぎなくて
迎え火で迎え
送り火で送る
ヒグラシの鳴く音に季節の移ろいを覚え
....
ゆく雲が
君を求めてのばした蔓から
ふわりと咲いた雪の花びら
彼方を白く染めるものの
ひとつひとつの小ささを
ひとつひとつの儚さを
まるく含んだ湿り気が
花の波に匂いたつ
....
≪〜春〜≫
◇パンジーに雪降り積もる寒い朝けなげに小首かしげて笑う
◇待ちきれず眠い眼こすり顔を出し辺り見廻すチューリップ
◇れんげそう髪にかざして春の野を駆けてみたいな ....
瞳に映る星は 寒く
照り返す陽は 蒼い
…ここは何処だろう…
見渡す限り 大地はひび割れ
乾いた風に 朱く滲む
…きみは何処だろう…
つい今まで
傍らに君の温度を感じてい ....
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