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離れると 音もなく
落ちた 花びらは
ひとつひとつ 冷たく発光して
私たちは 消失のただなかで
不釣り合いな接続詞を
あてがい 続ける

たくさんの繊細な 傷を
指でなぞり 再生して
 ....
真夜中に広い低気圧が去り
黒雲は静かに消えていく
雨で成長した植物は何も答えることはない

太平洋に発生する温暖な高気圧は
ゆっくりと白雲と共に動き出し
隠れていた生物を無言で白 ....
生後数ヶ月で両目を摘出してから 
声と言葉を発しなくなった彼女は 
木の世界の土壌に根を下ろし 
大人になってゆきました 

ある日、遠くから来た旅人は 
人に話せぬ深い悩みを打ち明け 
 ....
{引用=
文月二十日
 解剖のひつようもなく
 わたしの うちに
 命の 砂時計の残りをたしかめる日


オメデトウ 
 オメデトウ


神々が休むことのないように
 あゆみを ....
がたたん
ごととん
外は
いつのまにか暗く
ここまでは来たことがある
という駅を通り過ぎて
全く
知らない場所

予想通りの
小さな駅
どこで降りても
スーパーがあって
コン ....
{引用=――押見修造「惡の華」に}

  くらい月が
  きみの瞳にとざされている
  歯には海苔がついている



  雨をうけた自転車の
  車輪からはいやな匂いがする
  町 ....
星降る夜に
ノクターンを
あなたと並んで
聴いている

深い漆黒の風
灯りは湖の漣だけの
ショパンが
似合いすぎる時間

千回目のメールの後に
やっと会えた二人
だから ....
    

     焦げつくほどの灼熱の道
     このまま歩いて行けるだろうか
     じりじりと焼かれ続け
     息絶えてしまうのではなかろうか
     あぁ、それでも
 ....
言葉には棘がある?
だから履いたら足が痛む

言葉には角がある?
だから当たれば胸が痛む

言葉には温もりがある?
だから抱けば涙が流れる

支えられて
傷つけられて
癒されて
 ....
生まれてすぐに聞いた歌が
今まで聴いた最高の曲
あれ以上うまく歌えない
生命の叫びも今では
口を嘘に染めあげて
ひどく空虚に響くのだ

不純物の混ざった星のかけらの
砕いて削る前の青の ....
      
    光と影が交差した
    あの日、
    蝉が死んだ               
    
    探し求めた、あの日から
    どこへ行ったのか
  ....
北の空が明るく
白を白に束ねている
先端へ 先端へ
まぶしく 見えなくなる


空は分かれ
互いを追い
互いを行き来し
さらに分かれ さらに分かれ


雨の ....
愛は心臓ではありません
ひと刺しくらいで死にません
悶え苦しみ血を流し
こと切れるまで幾日も
血が乾くまでに幾月も
断末魔のその姿
もとに戻るには幾年も


愛は蛙じゃありません
 ....
蜂蜜色した時間を歩く
裸足で歩いた夏の日は
今は慣れないヒールの下で
遠く揺らぐ陽炎と同じ
30℃をなんとも思わなくなって
私は私をなんとも思わなくなった
泣いて震えて地団 ....
イメージを
ひとつ
ひとつと
潰してゆく

頭に浮かぶ
未来の像
浮かんだ時点で
かなわぬモノ

思いを馳せる
過去の様々
思ったところで
かわらぬモノ

その場 ....
風が吹けば
裏返り 寝返る
白と黒 
どちらも表で
どちらも裏で

裏の中に表が潜み
はっきりさせないことが
生きる術
だというけれど
白 黒 × ○
二者択一を迫られる
意思 ....
今日は月が邪魔しないから
夜更かしをしよう
暗闇に紛れてしまえば
溶ける感覚に目を閉じて
私はもう何者でもなくなる

誰かと何時でも繋がれる
人工的な明かりは
電源を断ってしまえば
 ....
雨のなかの馬
時間さえ檻のなかに閉じ込められる
そっと名前を呼んだ
季節が過ぎて青いさびしさが満ちてくる


後ろさえ振り向かず駆けていこうとする
雫のビーズをまき散らす夢よ
どうか名 ....
誰でも救われる訳では無いけど。

でも救ってくれたあなたは、
あと少しで炎が消えそうに
揺らいでいます。

幼いわたしは坂に向かって開かれた窓から
あなたの名前を呼びました。
親があな ....
小学生の頃
教師が
尊敬する人は誰
と聞いてきたとき
両親とかエジソンとか
シュバイツァーとか
みんなが答えるなかで
タイガー・ジェット・シンって
言ったら
元活動家の教師は
明ら ....
{引用=
夏の陽に 焼かれながら
後ろ手の 信玄袋をけつの下に
揺らし


女の背は 凛とし
黒紋付の羽織で、振り向く{ルビ面=おもて}が艶やかだった


名は、定
床上手の 女 ....
緑の庭の階段で 
座る少女に 
覆いかぶさる葉群から 
木漏れ日はふりそそぎ 

何かを両手に包む、少女は 
嬉しそうにこちらをみつめ 

テラスの椅子は
かたかたっ…と風に揺れ 
 ....
暑中お見舞い申し上げます――  

越後湯沢の詩友から届いた風の 
便りには自筆で風鈴の絵が描い
ており、葉書の真中の空白から 
ちり〜ん
と風に靡く紙の下から密やかな
鈴の音が、鼓膜の ....
ラッシュアワー
千本足の林立の狭間
スーツケースからはぐれた
よそ行き幼児が泣いている
わめき声は動物じみて
朝を病んだ善男善女の苛立ちを
憎悪域にまで掻き立てる
半ばは勤労地獄に子を詰 ....
火のない部屋のなかに
あなたをさがしている
茶色く終わった時間がころがっている

あの日
海には
六羽の白いからすが
まるく座っていたそうだ

傷口は凍るので
わたしたちはまだ ....
寝そびれた夜は
色の濃い記憶が押し寄せる。
色の濃い記憶は私を蝕む。

暑い夏の日、緑と黒のコントラストと、
目が開けられないくらいの
つよい光に包まれた景色

『ここは世界で一番幸せ ....
孤独は堆く
薄緑色の小鬼が
片目を瞑って
夜道を歩く。
飴色の酒壜を携えた
一人の小汚い男が
片目を瞑って
夜道を歩く。

それぞれが
それぞれに
それぞれを ....
子供達のいない公園は
時折り古代遺跡になる

すべり台は物見の塔
ブランコは祭り道具
砂場は野菜の洗い所

一つ一つが遥か彼方に
置いてきた記憶の欠片
回転遊具の中に入って
見上げ ....
  いっせいに
  電気がきえたので
  きょうは
  星がみえた



  痛みは
  たくさんあるけれど
  間違いは
  ひとつもない
  かなしむひとには
   ....
窓がとぶ
屋根がとぶ
全裸のマネキンが宙をとぶ
狂った風が吹きやがる

傘がとぶ
帽子がとぶ
純白のパンティーが宙をとぶ
狂った風が吹きやがる

笑いやがれ、
笑いやがれ、
笑 ....
中原 那由多さんの自由詩おすすめリスト(800)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
LED- 長崎螢太自由詩12*18-12-12
細胞死- 羽根自由詩12+18-12-9
木のひと_- 服部 剛自由詩1013-7-23
文月の紙ひこうき- 月乃助自由詩13*13-7-23
知らない人と- チアーヌ自由詩1113-7-23
ドミノ- 草野春心自由詩413-7-23
星ノソネット- 乱太郎自由詩1913-7-22
夏おんな- 石田とわ自由詩17*13-7-22
言葉- 朧月自由詩513-7-21
熟腐- 木屋 亞 ...自由詩4*13-7-20
白昼夢- 石田とわ自由詩13*13-7-20
午後と秘名- 木立 悟自由詩413-7-19
ひとつの愛の死- ただのみ ...自由詩21*13-7-19
夏、暮れる- Mélodie自由詩613-7-19
あるがまま- シホ.N自由詩213-7-19
オセロ- イナエ自由詩12*13-7-19
今日は月が邪魔しないから、夜更かしをしよう- ミツバチ自由詩5*13-7-19
雨のなかの馬- 石瀬琳々自由詩18*13-7-18
姉弟(してい)- ……とあ ...自由詩19*13-7-17
タイガー・ジェット・シン- 花形新次自由詩1113-7-16
定・考- 月乃助自由詩8*13-7-16
風のひと_- 服部 剛自由詩9*13-7-16
風鈴の絵_- 服部 剛自由詩9*13-7-16
貨物- salco自由詩11*13-1-7
火のない部屋- はるな自由詩1012-12-10
うつむせになったら_ねむれるかもしれない。- そよ風自由詩312-12-10
消滅する十二時- 青土よし自由詩2*12-12-9
象形文字- 佐倉 潮自由詩411-3-24
停電- 草野春心自由詩7*11-3-23
狂った風- atsuchan69自由詩24*10-12-26

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