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縁のしんだ友人と
埃くさい小屋で
昔の明細書のはみ出た戸棚の脇で
固まって静か

縁のしんだ友人と
大きなにごり沼で
どぶさらえみたいな
魚すくいを

縁のしんだ友人と
みんな消 ....
そして中途採用の
行為の繰り返しに 体の奥底からわき出るものを
僕ではないまま手にさせられながら手放すという ここから
外部に蓄えるように 

全身に放出していくのかもしれない
労働者では ....
重たく静かな黒松の壁
その右隣
荒れた土地には白い蔵がひとつ
町はだいぶ朽ちたが
彼はしぶとい

ビードロはヤニの味がするだろう
シャワーのような換気扇の音は
たとえばトラックや軽自動 ....
 
 
なにもたべないひとになるのだと
きりさめのかえりみちに
わたしはおもう

くりかえされるはなしばかり
しんじてるから
しんじつをおきざりにして
わかりはしない

あまあし ....
帰ろうかな
そう思った
一瞬を幾度か
ちらして!

5月
空は氷を溶かした青で
お花のジェット
バウンド・フォー・トーキョー
千歳の上空から苫小牧
育った家を見下ろした

掘り ....
映画館の右にある本屋に行く。
右にある本屋では哲学の本がたくさん売っている。
僕は文学の本が好きなので小説家について研究した本を買った。
文学を研究することは小説を書く時役に立つ。
映画につい ....
うちのハハは口汚い声で よぼよぼのうちのおじいさんを
ののしる
いつもおれは うちのハハをなぐりつけて
だまらせる幻覚をポケットの隅に眠らせている
おれがいないとき
誰が ....
鏡に映った私は
月でした

四方八方、隅の隅まで分散した光が私を照らし
光と影、、、をつくります

他人の眼には影の部分は映らないので
見える部分から私を構成します
無理矢理に、縫い合 ....
『拝啓、お元気ですか』を 書いたら “お”がなかなか上手にかけなくて“お”を何回も書き直しました、おおおおお
だんだん“お”が不思議に回って ふいに“お”が 生意気な 顔 に 見えてき ....
無くなるものだけが欲しいのと言って
指先が最後の営業を、

(許されないことでしょうか)

しばらく後
誰かを思いだして消すくりかえし
はじまり、おわり、そのあと、
はじまり、おわり、 ....
誰も知らない人が隣に住んでいる
もう十日になる、声を聞かないし聞こうとも、しない
私は猫を裏返しにしながら、誰か、がいない遠くのことを思う
もう、春だ
冬はかたちになってしまうから、駄目だ
 ....
 秒針の先に私を刺す続きがあるのだとしたら
 それは過ぎた日々を小さく刻む道
 巻き戻すことをしない音と共に
 切り落とされた足は熱をもって痛みと歩く
神社の駐車場に続く古い道で、ふと、
つぶれた中華料理屋はどれくらいあるだろう、と考える
仰ぐと、まだ健全な青と白に月が出ていて、ふと、
ドイツやイタリアの空を覚えておけばよかった、と考える

 ....
この街でいちばん美味いという
来々軒のラーメンを食べていたら
いつまですすっても麺が途切れない

適当なところで喰い千切ると
あなたはひどい人だ
という声がした
たぶんメンマが言った ....
這いつづけ
水にたどりついた樹が
土のはばたきを抑えている
それでも幾つかは
飛び去ってしまう


石も川も敬いも
大きさを失いさまよいはじめ
幸せもなく 不幸せもな ....
{引用=ち}
ぼくたちの平坦な日常からは
{引用=ちち}
死が
{引用=ちちち}
あまりにも遠く切り離されているので
{引用=ちちちち}
むしろ常に死んでいるかのような
{引用=ちちち ....
山小屋の煙突から
真つ白い煙が

―まつすぐ―

碧空へと
昇つてゐる


何と
多くの下界を
省略しきつて
昇つていくのだらう


枯木に留まつて
これを見て ....
いま、届いた
大陸の先端
盆地のきわに
傾く長屋とともに
伸びていく水蒸気
別院の瓦から青と交わる大気
へと
裂けていく
雷鳴
避雷針を回転軸に
胎動する空
煙る
緑の
その ....
nomanさんの自由詩おすすめリスト(108)
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