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きみの部屋
わたし
ここで死んだらいい
ふたりで
いっしょうけんめい呼吸をして
いっぱいの
二酸化炭素へ
ほうむられるように
酸素なんか、
なくったって
生きられる
せかいへ ....
いくら扇いだところで
忘れることなどできないというのに
いつまでもうちわで扇いでいる
自分の周りだけ
他のところより夏めいていて
ほんのりとしょっぱい
何本平行線を引いても
必ずどこ ....
クーラーが冷やかす演劇的な鼻風邪。の、中での諸々。ぼくらは数えてしまうのに、どうやらこれは速度のようです。録画して再生するやつら尻目に、宣言してチェンジ、チェンジ。「急激に7〜8割忘れ、そして記憶に残 ....
喉の奥の、肺の先の、それでも呼吸器とは歴然と違う部分です。詰まるものを、イマジン。そんなようなしびれを指先に集めます。午後の窓の外に体を拭く記憶が放置されて、ユラる洗濯機の渦か ....
どうにもやるせない自転車です。雨水の玉つぶてなサドルの革を「そうでもなく茶色だ」と言って、拭き取ればままよ、と走りました。光、スロウ、アウェイ。そして溶解するするりとした残像を肴に、ウィスキーに言い訳 ....
まろんまろんな、かなしみだ。貧血でクラリとするときのあたまのイメージは、からっぽでしょう。カウンターパンチで、どう?投げて様子見、投げて様子見で、過ぎていくは時計の針、折り折りだよ。四角いだけのビート ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
眠くては
まったく思ってもいないことを言ってしまうので
振り返って斜め上を向いてまた振り返る先の
イメージを繰りだして思いやる勝手のそのまた先を
あと悔やむのもそこそこに それとなく諦めて ....
頭に小さな針で穴をあけると
容易くゼリー状の意識が入りこむ
意味を下さいって
当たり前の様に垂れ流される
ネオンサインの空
夜をごまかすのは
眠りたくないからじゃなく
オルゴ ....
(1)
僕は眩暈をおこし倒れゆく途中、眩暈の原因はこの部屋の絨毯の模様がどうにも見慣れない形に変わってしまったからだということに気づき、しばらく斜めになったまま考察を続けた。
(2 ....
ニュー。ニュー。
新しくなることについて考える昼すこし前の柔らかい光だ。
上着のポケットにしまっていた石を垂直に投げる。加速度と重力。そう、加速度と重力がせめぎあうその瞬間の曇り空に、押し ....
「結婚しないの?山内さん」
とは セクハラなんやけども
小さい都市なのでまあ
お茶菓子とともに 語り合い
娘がおりますけど あんたら 話したらひきますやんかあ
アチラが立っても こちらは立た ....
視界にて
生成される
着色料と甘味料
そこから逃れるようにして
ぽとり、と、うつ伏せるしかない
あなたとわたし
春に間に合わない体
ああ
お砂糖の誇 ....
ドーナツの穴から覗くと
世界はいつも
いいにおいがした
食べ物で遊んではいけない
そう教えてくれた人が
今ではもういない
雲のない
ブルー・スクリーンを仰ぎ見ても
語るべきものなど何も残されていない
サイレント、ひとつ
崩れながら包み込まれる
ネイティブ・アメリカンに
インディアン・サマー ....
たまねぎを剥く事くらいに
泣くのは簡単だと言うクローゼ
とても静かに
自分の作った暗喩を慰めている
すり減ったローファーを履いて
路地裏でメントスを噛むクローゼ
クローゼのメン ....
溶けた青色を見つけられないまま
虹は消えてしまった
ビルに反射された心音がふるえて
空も消えていく
取り残されたうろこ雲が溺れそうで
それだけはおんなじ、ね
身体を作り直そうと
くち ....
0. forget me not
ない
ということは
きえない
ということ ね
1.
首筋には天使が住んでいて
風向きなど気にならな ....
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