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名付けなさい
君を縛る暗闇を
君を閉じ込める闇の正体を見極め
君自身が
名付けるのです

例えば
「コウモリ」
と名付けたら
君の闇からコウモリが
切りとられた影絵のように
現れ ....
秋空には

はぐれ雲が多い

悠々と明るい

残骸のようでもある

切られても切りつけられても

青空があるからこそはぐれ雲


約束をしてもはぐれ雲

予定を告げてもは ....
キャンバスにぶちまけられた
黒い染みは
ロールシャッハテストの染みではなく
怒りの沸点を超えた悪意の染み出たものです

俯瞰して眺める自分の視点は
この惑星の遙か三萬キロ上空にある
季節 ....
パーティーには 有名な中華料理店が選ばれた
難しくて名前が覚えられないメニューたち
箸で触るだけで肉汁が溢れ出すシューマイ
自宅に独り私を待つ母に
到底食べさせてやれない、そのシューマイ

 ....
待つということは
ときに苦痛をともなう
その時間を
固いベンチで過ごすのならば
背中は痛むし
柔らかなベッドの上だとて
安らかともいかない
点滴につながれた腕は夢の中でも痛むからだ

 ....
(どうしたら、お父さんは元気になるのだろうか?)
東京に行く前の晩

少し細くなった父の右足を揉みながら
二人並んでテレビを観る。

「大丈夫だよ、少しずつ良くなっているから。」
 ....
今日は日曜日なので家族と駅ビルにでかけた
ちびやろうが駅ビルのはじっこにあるスムージーとパスタの店がきにいっているのでいつもそこに行く
ちびやろうはミートソースしか食べない
飲み物はブルーベリー ....
夫と言い合いになった日の深夜
冷蔵庫の前に這いつくばって
冷たい床に雑巾で輪を描いた
何度も何度も同じ輪郭を辿って
ただ一心不乱にひとつの輪を描いた

怖い顔で子供を見送ってしまった朝は
 ....
ひきちぎられたこころたちが
あきのてんじょうを
およいでいる

うめつくされて
ひしめいている
ちいさないきもののように
おびえながら
むれている

ねてもさめても
どこへにげて ....
朝がくることを待ちこがれるほどではないが
ちょっと陽がさす

古い集合住宅の一階の湿気のこもりがちな
鉄筋コンクリートで仕切られた空間が
僕のすてきな居場所だ

教会の鐘はどこからも聴こ ....
いない人だからちょうどいい 「下を見て暮らしなさい」
下には下が、
その下には下がいるということを
赤いちゃんちゃんこを着た人は
底なし物差しを振りかざす

下を見て暮らしていけば辿り着く
プラスチック ....
突然の地震で硝子戸から こけしや人形のたちが落ちて
首と胴体が切り離されて 頭がどこまでも転がっていった

電子レンジがガガガガと 上手く喋れなくなり
冷蔵庫は大鼾をかいて 安眠した
 ....
一匹の青むしが
道路を横断している
ゆっくりと
ゆっくりと
(小さな青虫だから)
這っていく

きっと
道路を渡りきってしまう前に
あの青むしは
車に轢かれてしまうだろう

そ ....
昔 そこに畑があった
住人たちは種を蒔き苗を植え
野菜を作り花を作り 少しばかりの木を植え
土に汗をおとした
笑い声も聞こえた

主が亡くなった畑を 子供は捨てた
未亡人は独 ....
西日に揺れる色褪せたカーテンの隙間から
焔に焼かれた夏の葬列を見送る
背を丸めて折れ下がるだけの向日葵は
昼に立ち止まり、夜に顔を奪われたまま
晩夏を歩む
背骨を晒し腕も手も顔も腐 ....
よごれた皿を洗うことはたやすくできる
こころを洗うことは容易ではない

精神のよごれが頂点に達して
いつもこわれっっぱなしの回路をさらに脅かす
どこの惑星で治療をうけたらよいのか

基本 ....
マチルダその名に惹かれ
やはらかなドレスはオーガンジー
淡い薄紅のグラデーション

俯きがちな優しい微笑み
丸い瞳は少し淋しげ
見開いたまま
散り落ちる

マチルダ
虫に食われ
 ....
はがれないように思いを

必死になって押さえていた

ぺろんぺろん、ぺろんぺろん、それはもう

いつはがれてもおかしくはなかった


時はただ過ぎていく

育まれては

壊れ ....
賑やかな祝祭は
終わり
各人は家路に着いた
人の優しさ
温もりが
泉のようにあふれでて
懐かしい人の
胸を満たし
小さかった人は
見上げるような大人になり
いたわられる人となって
 ....
コスモス
風にゆれる
何を言っても
遅いと揺れる

コスモス
風に散る
何を喚こうが
間に合わないと
散る

コスモス
風に折れる
ただ真っ直ぐに
延ばそうとした
腕のか ....
溢れる想ひのように
とめどなく―――
とめどなく―――
血が流れる

何故だか分からぬままに
記憶はつくられていく

ある日 目覚めて
あくる日 血を流し
杞憂せずとも なのか過ぎ ....
プラナリアに 出会いたい
永遠の命だというプラナリア

世界が黄砂に なぶられて
沈鬱が大陸を覆い 海洋にも降りた
人は みみずのように
スマホのなかの情報に生きる術をもとめ
無数の出口 ....
おそらくもう夏は行ってしまったのに
夕刻になると
埋葬されない蝉がうたう
取り残されるということは
ひとつぶの砂のような心地
苦いさみしさだろう
――さいごの一匹になりたくないのです
生 ....
球体は弾けた
その飛散した一粒一粒の種子が
時代をあまねく代弁するかのように
ある方向へと向かって流れ出す

思い出して欲しい
白い腕が守ろうとしていたのは何だったのか
幸運の女神は目を ....
君が往ってしまったのは解らなくもない
ぼくと君は銀河を観たね
約束の小指が振えたよ
あまりにも美しい景色の中で
ぼくはまだ生きている
もっと美しい音色を聴かせたかった
でもね
約束だ ....
六月の雨が
育ち盛りのスイカをいたずらに誘う
でも、今年の梅雨は少々しつこくて
早くも冷夏の予感がした
ナスビもトウモロコシも痩せたまま太らない

繁茂するのはスイカのツルと葉っぱばかり
 ....
自然であること自然に衰えてゆくこと

ぶつかりながら消耗しながらもえつきる流星

いつ どこで

誰が 何を 何故?

自分のだけの視野で批評も感想もなくて
生きることも可能だが
 ....
ひかりのあたる角度によって
ものごとは綺麗に反射したりえらくくすんで見えたりもする

シャンデリアのある素敵な応接間
ある生命は空間を得るために代償を払う

それを得られない一部は
高速 ....
箪笥の奥深く秘められていたいくつかの小箱
おそらく母の物であろう歯の欠けた櫛に
出合ってわたしの心が波立つ

そして 夭折した兄たちの名に混じって
ボクの名が乾ききった小箱

それは ....
あおい満月さんの自由詩おすすめリスト(1158)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
名付けなさい- Lucy自由詩24*15-10-7
はぐれ雲- 吉岡ペペ ...自由詩515-10-7
老人の悪意- ……とあ ...自由詩6*15-10-7
晩餐会- 為平 澪自由詩13*15-10-5
死を待ちながら- そらの珊 ...自由詩15*15-10-5
かわいそう。- 梓ゆい自由詩3*15-10-5
ライフ- モリマサ ...自由詩215-10-4
磨くという行為- 夏美かを ...自由詩48*15-10-1
不慮の詩- そらの珊 ...自由詩21+*15-10-1
for__you_- 梅昆布茶自由詩2015-9-30
そうがいいと言われて- 鵜飼千代 ...自由詩11*15-9-30
あげぞこ- 為平 澪自由詩10*15-9-29
家霊- 為平 澪自由詩915-9-29
【_青むし_】- 泡沫恋歌自由詩24*15-9-29
無断投棄- 為平 澪自由詩615-9-24
夏の葬列- 為平 澪自由詩815-9-24
ちっちゃな宇宙船にのって- 梅昆布茶自由詩1815-9-17
マチルダ- Lucy自由詩16*15-9-15
はがれそうな思い- 吉岡ペペ ...自由詩615-9-13
祝祭- Lucy自由詩15*15-9-13
コスモス- Lucy自由詩16*15-9-11
月初め- 時々自由詩215-9-9
小宇宙から流れくる____(改訂稿)- るるりら自由詩16*15-9-9
秋のゆびさき- そらの珊 ...自由詩1515-9-9
◎示唆の行方- 由木名緒 ...自由詩16*15-9-8
カムパネルラ- レタス自由詩215-9-6
朝の日記_2015夏- たま自由詩21*15-9-5
案山子- 梅昆布茶自由詩1215-9-5
蛍日記- 梅昆布茶自由詩1915-9-2
臍帯- イナエ自由詩22*15-9-2

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