東には青色の竜
南には赤色の鳥
西には白色の虎
北には黒色の亀

そして
中央には黄色の麒麟

日本橋の
中央には翼を持った麒麟が
鎮座している

かつては
五街道の起点 ....
琥珀色のサウンドトラックが、
頭蓋骨の内側を濡らしていく
すっかり皺が減り、ツルンとした私の大脳皮質


鼓膜までねじこむイヤホンや
タイムラインを流れる電子文字で
刻まれたものが薄れ、 ....
{引用=



 こんなにもかなしくさびしい目をした
 青い犀は
 かつてみたことがない

 霜月はじめ
 いや
 ぎりぎり瀬戸際のこの師走のおわりの
 月さえ凍える
 しろい ....
人数分目的詰めた高速バス 午前3時をしずかに滑る


自分でもうるさいくらいにきみのことばかりを想う夢でも想う


このバスはしかくい博多 「そうたい」が飛び交う新宿駅南口


新 ....
連れて行ってもらえなくても走っていける
クークー、君がそうしたように

歌ってよシンガー今日の合言葉 午前零時の愚者の黄金


クリスマス風のうなりに血が叫ぶライダーベルト三位一体

 ....
雲を問う風のゆびさき振り向いて頬をかすめる秋はひそかに


かなしみもよろこびもただ共にあれいとしいといってまだ青い林檎


まなざしに目を手のひらに指かさね日々を夢みる風さえつれて

 ....
今日も街路を携えて歩く
街路の広がりの粒を
遠さの粒を
ポケットに携えて

街路樹の影が地面に落ちている
ひらひらと落ち続けている
これだけたくさんの影が溜まっているのに
影は街路を汚 ....
 すれちがったトラックには
 零れるほどのいのちが
 ひしめいていた

 通勤車両ではこばれる
 ひとみたいに
 いっせいに体をゆらしていた

 くろい体毛
 くろい顔
 ....


凍ったような青空の中を一艘の船が
西から東へ進んでゆくのを見た
おそらく西に沈んだ月を
東の定位置へ戻す船なのだろう
さざなみが白く航跡を描いて
航跡はそのまま雲になり

ま ....
雀たちふわふわススキを持ち帰り夜寒の寝床に足し綿しなさい

凪という名前の少女を知ってます炎の魔女と呼ばれていました
  
ナンテンとツルウメモドキとピラカンサ小鳥たちおいで朱いご馳走

 ....
 
 
帰りのバスの中で
母と娘と思しき二人が
楽しそうに童謡を歌っている
曲名も忘れてしまったし
所々歌詞も覚えていないけれど
一緒に声を出さずに歌ってみる
 
他に何もない停留所 ....
{引用=
創造妊娠   よもやま野原

病院の二階の窓は三つとも開いていて、そこへ飛び込めばはらいたは治るかもしれなかったし痛い思いをさせるたくさんの穴を塞いでくれるかもしれなかった。息をするた ....
{引用=











ぼくがはじめてきみになかだしをしたよる
ぼくのなかのぼくはほとんどしんだ





額からこぼれ落ちてくる
角を拾い集めて
 ....
遠く時空を超えると
幼い君がいた
「おとーたん、どうじょ」
ぷつんと もいだ野紺菊を
ぷるぷるふるえる手で差し出す
薄紫の舌状花をつけた花
稲藁のにおいがする午後の柔らかい日差しの中
君 ....
とりとめのない物思いに
舞い降りた芳しい栞
見上げた梢から零れる
オレンジ色のはにかみ

とりとめもなく高い空を
自由飛行したがる意識
ゆるやかに誘うような
オレンジ色のためいき

眉間に堰き止めて ....
 
 
病院の待合室で順番を待つ
備え付けの椅子に座り
備え付けのテーブルに置かれた週刊誌を読む
言葉の意味はわからないけれど
挿絵などを見る限り
最近の出来事がなんとなくわかる
あれ ....
 親分が死んだ
 翌日は
 空がどんよりしずみこんでいて
 さかんに落ちる公園の黄葉たちをみていた
 車内の
 十月


 か。


 なやまされていた
 か。
 ....
金網の向こう側だけ喘息の発作によく似た狐の嫁入り




夢うつつ 枕のうえには時空間 効き足の指が朦朧として(おやすみなさい)




遠くから地下鉄の音がやってきて 無理して遊 ....
アリス

君ときたら まだ現を受け止めようとせず
妄想との狭間で 世界との距離を測っている
色とりどりの ごちゃごちゃした夢を見て
目が覚めてもまだ その続きを探してる

でも誰かが耳打 ....
水道水にかぶれた皮膚のあたりを掻く
描いていたのかもしれない
赤く、ぽつぽつと、
夕日の質感に似せて
 
滑車に吊るされている重量のないもの
贅沢は言わない
ほんの少しでも重みがあれば
 ....
{引用=
どれほどの心が割愛されているかを考えれば
事象としてのみ繋がることを選んでゆく日々
シーニュの隙間から零れ落ちてゆくものらの
見えない表情を想うほど愛を思い知ってゆく

あどけな ....
私が死んだらどうか
庭には一面青い花を植えてほしい

春にはシラーとアリウムが
夏にはマツムシソウとラベンダーが
秋にはクジャクソウとリンドウが
冬にはミスミソウとヒヤシンスが
それぞれ ....
「ばかものよ!」

なんて言い切れるなら良いのだけどね

「もしかして」

そんな枕ことばで思いの丈をごまかしたり
まるで何事も無かったかのように
飼いはじめたばかりの小鳥の世話を焼い ....
触れられぬ光のようにそばに居るそばに居るのに遠い宝石




濡れ髪をそのままにおく季のうちに夜の声きく朝の声きく




灰という名の舟のどに羽ばたか ....
 「へそ」

夕立とともに雷が落ちる音がして
少年ははっと目覚める
もしかしてへそが盗られていないか
あわててシャツをめくり
お腹にちいさな穴が残っているのを
確認して
ほっとしながら ....
そのまま東へ進めば
青春時代を過ごした街まで
たどり着くのだろうけど
特急が進行方向を変えたら
あの北の雲の先に
私の帰る場所がある

中途半端に古ぼけた駅舎の
売店はもう閉まっている ....
この世のうわずみを
あらかた舐めてしまった

僕は

もう

面白がらなければ
何も面白くないし
欲しがらなければ
何も欲しくない

この世のうわずみは
どれも同じような ....
                   101001




ミズノさん
並四ラジオが
故障です
すぐ直してください
明日もお勤めだと言うことは承知してますが
今晩中になんとかし ....
家にはじめてテレビジョンがはいったのは
ぼくが八歳のときだ
十二月の寒い午後
第九交響曲を唄う白いブラウスの女性たちが
画面に映る
カメラは三人くらいずつを順番に写していく

近くにだれ ....
自動販売機のコイン投入口に
すいこまれていく女の人をみた金曜日の夜
ポッケの底のおつりの枚数をかぞえていた
裏面をやさしくなぜながら
口当たりの良い絶望味のコーラをぐびぐびのんだ

昔乗用 ....
夏嶋 真子さんのおすすめリスト(2197)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
麒麟- nonya自由詩23*13-8-24
Days_of_Wine_and_Roses- 渡 ひろ ...自由詩20*11-1-19
雪の往還にたつ青い犀___ーー_堀晃の絵画を観て- 石川敬大自由詩19*10-12-30
やっつ、新宿でおもうのうた- はちはち ...短歌510-12-13
詩忘れ月の歌- 小池房枝短歌4*10-12-10
風のゆびさき- 石瀬琳々短歌5*10-12-9
季節- 葉leaf自由詩5*10-12-6
運ばれた先で待っているもの- 石川敬大自由詩19*10-12-2
褪せてゆく秋の或る一日- 吉田ぐん ...自由詩2210-11-15
立冬月の秋のこと- 小池房枝短歌4*10-11-9
喫煙- たもつ自由詩810-10-18
創造妊娠- 佐藤真夏自由詩5*10-10-17
Nv0iceTと罪のないアヒル- 石田 圭 ...自由詩2910-10-14
野紺菊の咲く頃- 山人自由詩22*10-10-13
金木犀- nonya携帯写真+ ...17*10-10-11
光景- 小川 葉自由詩510-10-10
赦されるの蚊、この殺戮は。- 石川敬大自由詩1810-10-9
天気輪の丘- 佐藤真夏短歌1*10-10-8
アリス- itukamitanij ...自由詩210-10-8
滑車- たもつ自由詩1010-10-8
沈黙の表情- 高梁サト ...自由詩8*10-10-6
ブルーガーデン- 未有花自由詩20*10-10-5
陽だまりのひと- 恋月 ぴ ...自由詩27+*10-10-4
解と業- 木立 悟短歌510-10-4
へそ- 乱太郎自由詩17*10-10-3
駅・上郡- たりぽん ...自由詩5*10-10-2
ぽつり- nonya自由詩23*10-10-2
水の三行- あおば自由詩3*10-10-1
テレビジョンの中にはいる- 殿岡秀秋自由詩610-10-1
o- コーリャ自由詩810-10-1

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