からっぽの溝に鳥が死んでいた
学校の帰り道
それだけでしょんぼり出来た
世界は知らないうちに壊れていた
世界はこころそのものだった
誰彼かまわず挨拶していた
た ....
1
耳なし芳一
壇ノ浦に座す
撥は海風
火の肌をなぜる
赤い藻屑と沈んだままの(旗たち切れの)
悔いの嵐の そのなかの
2
めくらの芳一 どこへゆく
雨滝のよう 夜闇のよ ....
自然に広がる青が好きだ
空に広がる明るくて薄い
無限の青が好きだ
海に広がる深々と水を湛えている
無限の青が好きだ
どちらも大好きだ
どちらも無限に広がって果てしなく
そこに ....
硬直は誠実ではない。丸い玉の中をハムスターが走り続ける。同
じことばかり繰り返しているとバカになる。しかし同じことを黙々
と繰り返す熟練した職人はバカではない。悩ましいことは決して
有意なことで ....
砂の神様が遊ぶ町
子供の人形が溶けて舞う空
誰かの吐息や、タバコの煙すら
その空気に必要のない、神聖な領域
踏み締めたガラスにつまづいた少女は
どのまどろみに消えてしまっただろう ....
死んでも社会だったら
いやだなー
死んだ後も年金払えず
国保も払えず
所得税も払えず なんて
いやだなー
個人的なメールをどっかのMLに間違って投稿しちゃうとか
死んだ後 ....
コンクリートのうえに
アスファルトのうえに
死骸、生き物のむくろ
虫や鳥や微生物どもが
生活のキスをしている
どこに向かいどこを巡る
どこを巡りどこに向かう
....
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