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柄にもなく花を買った
10ドル
病室であいつは
5歳のように寝てた
俺に気づいて目を開けた
窓の外はグレー
冬らしい雪
古タイヤを囲み
暖をとる男たちの
煙
....
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タイムカプセルは誰の心の中ににもあって
開けられる時を待っているんだ
中に入っている想いは人によって違うけれど
一度開けると流れて行 ....
すなが
ひとつぶ
ひとつぶ
おちるごとに
あしたが
きょうに
きょうが
きのうになるごとに
わたしのなかの
あなたは
あいまいな
くうそうのなかのひとになって
あな ....
ジョン・レノンが死んだと聞かされた時
ぼくは漕艇部の部室にいて
着替えをしていた
目の前に灰色のコンクリートの壁があった
目の前に灰色の無機質なコンクリートの剥き出しの壁があった
ジ ....
華がなければ
覚えてもらえない
名前がなければ
呼んでもらえない
色がなければ
背景にもなれない
嫌ってもらわなければ
記憶にもなれない
でも
生きている
....
雹かな?と思ったけど、シラウオだった
晴れマークの天気予報が
小魚が 朗らかに ピチピチはねて
アスファルトの下で壊死していた イノチも復活
死者だって降ってきて 必死に飛び跳ねて ....
富士山が世界遺産であろうが
なかろうが
どうでもいいんだ
そんなこと
変な外人に
決められる必要はねえんだ、この野郎!
それより
山梨と静岡を統合して
ヤマナシズオカにして欲しい
....
雨が硝子を 舐めるので
時間すら 舐めまわすので
歩くことの意味や 進むことの意味も舐めるので
この世界には もう 紫陽花しかありません
飴細工のように 雨に舐められて
窓の向こう ....
後悔しそうないろ
夕焼けのいろ
朝から今までを
リセットしていいかな
昨日のあやまち
庭にうめて
明日きれいな花になる
空は捨てられた
想いのかたちの
雲でいっぱいだよ
....
手をつなごうか
心をつなごうか
ねっ
孫を知らない女の名前で呼んだ
桜の木には
桜しか咲かないのに
どうして僕には
僕の花が咲かないのだろう
したを向いていると
ぼたり、ぼたり、服に
投下されていく、くろい染み。
先ほどまで、ぼくのたいないにあったイオンと水分。
ここは電車のなか。
花粉症に紛れて
涙腺が稼働しているのを、こ ....
今夢の中を彷徨っている
仕事を終えた君を迎えに行き
リゾートホテルに向かう
ドキドキワクワクが止まらない
砂浜が目の前にあり
耳を澄ませば波音がホテル内に響く
時間の流れが早く ....
はしる かぜ
まどう くも
かわく かなしみ
うたう さんだる
なでる ひかり
わらう このは
すける わだか ....
トゥルル
君の耳たぶに
メロディを置いておく
故郷の空が茜色になったなら
想い出すといいよ
海沿い
走る列車
柔らかな山の稜線
時々忘れそうになったら
トゥルルと吹けよ
....
君から赤を絞り出そう
絵の具のチューブみたいに
滴り落ちるほどの血を吸った
むくむくの ナプキンのように
つまらないんだろ?
一体 何が楽しくて
そんな風に 自分を苦しめ ....
毎日、想いを溶かされる夕陽は
日増しに赤を強くするのに
今日また、わたしもそれに夢を預けた
やさしい赤が広がる空のもとで
最後に一度、恋の言葉を囁きたい
ずれすぎた歩調のせいで
決 ....
そうだね、きみのいうことは正しい
でも僕はそう思わない
どちらか、じゃないんだ
ここに道はなくて、君の見渡す限り広がっているだけ
コンクリートは壊れるけれど
水は決してこわれない
....
つぶされたくて蚊飛んでくる
社交辞令云うだけの口にリップクリームぬる
ギュッと閉じた
眼の奥の熱
ジワジワと
脳裡に浸みゆく
からだの寒さを
毛布でくるみ
落ちてきそうな
天井を見つめる
六十兆個の細胞を
生かすも
殺すも
....
(以下英語で)
「カスタマー・サービスです」
「あの、レ・ミゼラブルの上映スケジュールを知りたいのですけど…」
「それでしたらウェブサイトで調べて下さい」
「さっき調べたのですが、 ....
大根は嫌いだと言う言葉が冬休みの合言葉だった
小高い丘が連なる様な古墳群の一角に施設はある
お世辞にも広いとは言えない畑の早朝は
しもやけやあかぎれの手指足指をからかって
まる ....
赤いウミウシの模様であった
デパートの包装紙
それで母はちゃっちゃかと洋服の型紙を作る
かつて何かを包んだものの匂いがしていた
ヒトガタに切った人形が
夢のなかでトモダチになるように
....
君からもらった
クッション
誕生日だったか
クリスマスだったか
君が僕にくれた
唯一のもの
くっついて
はなれて
またくっついた
またはなれた
それから僕は
....
子猫のしゃっくりを右手で引っ掴み
やあらホイ!
ドックフードを食べ残した犬をポチと名付ける
....
商工会館が閉鎖された街に
バナナ売りの声が響く
ゼラチン質の船に乗って
目の見えなくなった犬は
遥か遠洋へと向かう
たて笛の隣にある空き地に
僕と彼女は小さな家を建てた
悲しみ、とい ....
生温いラブソング
みたいな雨が
無骨な傘を叩く
手頃なセンチメンタル
みたいな歌が
鳥肌にまといつく
南風に押されるままに
よろよろ歩き出す
曖昧な記憶
傷つけたこと ....
チャイムが風みたいだから
白いチョークに掴まっていた
答えなさい
黒板を差して
先生が
おっしゃるので
包帯のようです
そう、言ったら
みんな笑っていた ....
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