――在りすぎる
――喰い過ぎた
そう言い残して
古い{ルビ貘=ばく}の最後の一頭は
{ルビ爆=は}ぜた

現実の中で生きる
新しい貘たちは
限りある食物を摂り
日々穏やかに過ごしてい ....
毎日の洗い物で荒れる指だが
こまめにハンドクリームを塗り込むことで
この冬はヒビやあかぎれに悩まされなかった

昔から
荒れる 治す
を繰り返してきたことで
指紋はほとんどなくなっており ....
ソメイヨシノ
はクローンです
と理科の池野先生が言った
そこの桜も
不忍池のも
ポトマック川のほとりのも
同じように咲きます

その花達は
実を成すためではなく
咲くために咲 ....
地球を回転椅子にして
神様は座っている

なんて話を
誰がしてくれたんだっけ

私は病気で
もう二週間、家から出ていない

青空が暗い
いいからその尻をどけてくれ

ひと ....
ればならば にらればなりて らばならぬ
にらにるなれど らばなりがたし
春雨の降る夕暮れ時に 
私は傘も差さずに 
飲み屋の前で 
酔っ払った学生達の 
笑い声を背後に 
高田馬場駅への道を行く 

吉野家の入り口に
貼られたポスターは
先日婚約発表をし ....
柳の慈悲に手を払う
今私の道の側に
不器用な目で在る柳

振り返らず歩き去り
月に伝言を頼んだ

いつか必ず立ち止まり
枝をつかむその日まで
ただ見つめてと
)鳥が叫んでいた、音楽の道。(僕はその先に小屋があって、小屋はビルの一階になっていることを知っている。沙漠の拡大は羞恥心により妨げられている。ビルの屋上から沙漠は始まった。音楽が細く放射していく、僕の .... もう6年も前の事ですが、仕事で縁あってニュージーランドに行きました。
そこでとても印象深かった話です。



ー羊の話など中略ー



ニュージーランドは大きく北島と南島に別れていま ....
営業の途中
ビルの谷間から空を見上げてしまうのは
あのころ空に向かって投げたボールが
いまだに落ちてこないからだ

夏の高校野球のサイレンに
空襲警報より
怯える

キャッチボー ....
春、という実感もないまま
海を泳ぐ
わずかに持ちあがった
二の腕から滴る光に
戸惑う
掻き寄せるものは
どれも曖昧な痛みばかりで

だいじょうぶ、と
支える声は
生え変わったばかり ....
宇宿一成さんのおすすめリスト(11)
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