すべてのおすすめ
草花が咲いて
古いバラの木がアーチに寄りかかり
向かい合った椅子には
誰も座っていないのに
まるで
それで満足しているかのように
風に吹かれている
住宅街を
奥へ奥へと
入っていくと
だんだん足が浮いてくる
足をつこうとして
何度も何度も足踏みしながら
歩いていくのだけれど
なんだかおかしいな
どこが自分の家なのか
本当はよくわ ....
本当は食欲なんかないの
コーヒーだって飲みたくない
だけどわたしは駅のカフェに行く
その駅のカフェは
窓がちょうど改札に面しているので
入り口から入ると
カフェの中だけは
駅の中になる
 ....
角を曲がると
小学校
目の前に
小さな文房具店
信号が変わるのがいつも遅い
大きな道路への抜け道
自転車も足早に過ぎ去る
空は青く
遠い
いくつもの別れ道
何度も間違った
家に帰 ....
そこには誰もいない
そよ風の吹くガーデン
椅子と
テーブルと
お茶セット
バラの花びら

わたしは見ている
風なんか吹かない場所で
誰もいない場所を
見ている
あっ見つけた!
みたいなイキオイで
木の実を啄む小鳥のように
わたしの頭の中に
ファンファーレが鳴って
けれどそこですかさず
サイレンも鳴り出す
バランス
バランス
何もかもバランス ....
こんばんは
バス停に立っていた人に
そう挨拶しました
この町で見かけた人には
挨拶しなさいと
ママに言われていたから
その人はニヤニヤしていて
ちょっとヘンだなと思っていたら
コートの ....
暗い夜から
桜の木へ
落ちていく途中
わたしは足から
落ちようとしていた

美容院は何軒行っても
満足できないし
恥かしいくらい何度も何度も
求めたくなるし

ねえどうかしちゃっ ....
巨大建築物の
ユウワク
屹立してわたしを
待つ

なぜ
登るのか
それは
そこにビルが
あるから
気が着くとパンツが見えてる
いつのまにか友達とはぐれてる

頭のネジがどっか緩んでる
でもどこを締めたらいいのかわからない
いつも不安で
原因はどこか遠くに

高いところがキライ
落 ....
夢に
おばあちゃんが出てきた
おばあちゃんは
わたしに
お餅をたべさせてくれた
おばあちゃんの家の匂いがして
座布団と
掘り炬燵が
暖かかった
背中から風邪を引くからと
手作りの襦 ....
庭に置いてある白いブランコに
雪が積もり
境目が見えなくなる
向かいの医院は
とても静かな内科
高熱が出たわたしは
抗生物質を貰いに行く
山のふもとは
山が音を吸い込んでしまうので
 ....
床に落っこちて卵が割れた
平凡な日常のひとコマ
のはずが
切れて怒鳴りだしたわたしを
誰も止められない
というか
誰もいない
わたしが毎晩家にいると
友達がみんなバカにする
約束も無いのに男を待っているなんて
負けてる証拠だとバカにする
お風呂の扉の前まで電話を持ち込んで
シャワーの間も電話がかかってくることを期待 ....
目が覚めたら旦那さんが二人いて二人は友達でとても仲が良い。この世では女が一人に旦那が二人、それは当たり前。二人以上は許されない。それは不倫。

どうして3人でできないのかしら?わたしは不思議で仕方 ....
これから先何年経っても忘れない
そう思ったことさえ忘れてしまう
あなたもきっと忘れてしまった
お互いに忘れてもう二度と会えなかったら
死んでしまったことと同じ
わたしはきっと忘れない
血を ....
3階建ての小さなおうちの
屋上にはたくさんの巨木
桜、こぶし、メタセコイア
もうすでに巨木
ねえいつか潰れてしまうよ
そのいつかは今かもしれないよ
中に入れば階段は細く長く
途中にはたく ....
黒頭巾ちゃんが聖句を聞いたときのお話をします。

そこは、盛り場のはずれの、薄汚れたラブホテルのベッドの上でした。
黒頭巾ちゃんは、黒い神様と、何度も何度も抱き合いました。
そして、それが済ん ....
大きな顔が地面にめり込んで
裸の女の人を見ている
なめらかな肌に形の良いおっぱい
大きな顔が片目を閉じて
片目を開いている
その近くには大きな花瓶があって
直径4メートルくらいの花が一輪
 ....
東京にスコールが降った夜
叩きつける車窓から
わたしは外を見ていた
欲しいものを手に入れたら
価値は等間隔で
あなたはきっとあの大きな家で
床上浸水
大変ね
タクシー横浜から午前2時
 ....
線香花火は
線香の匂いがするだろうか
水辺の淵でひっそりと
雨のように流れ落ちる火花
夕暮れに出会ったあなたと
お酒を飲んで
煙草を吸って
ホテルに行って
セックスして
テレビを見て
お水を飲んで
別れた

通りをふらふら歩いていたら
太鼓の音がぼんぼんぼんと
聞 ....
ほんの少しピッチのずれた
不安な音楽を

誰のためでもなく
自分のために
体と心は
一緒だよ
気持ちいいことすれば
両方喜ぶでしょ
苦しいことすれば
両方嫌がるでしょ
なでなでされると
優しくなれる
みんなをなでなでしたくなる
お兄ちゃんをなでなですれば
 ....
太鼓橋が渡れない

友達が言うので
回り道を教えてあげたら
来なかった
こぽこぽと音がする
静かなカフェに
きつねと
たぬきが
やってきて
コーヒーを
飲みたいと
言うので

こっそりトイレで
おしっこを
子供をつれて大きな公園へ行った
大きな公園には大きな木があった
大きな木の枝は重そうに地面に垂れて青葉を繁らせていた
子供は喜んで木の枝に乗りブランコにし始めた
ごめんなさいね重くないですか
 ....
とても新しい
墓石に刻まれた文字が
読めない
わたしの名前が
書いてある
はずなのに
笑いながら
人と別れて
生垣に吐いた
犬みたいに土を
被せようとしたけど
そのとき夜が落っこちてきて
メリーゴーランドの輪の中に
入りたくて
足をばたばた
地団駄踏んで
泣き喚いてた
でも
メリーゴーランドは
側で見ていたほうが
ずっとずっと良かった
m.qyiさんのチアーヌさんおすすめリスト(100)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Garden- チアーヌ自由詩807-3-5
住宅街を奥へ- チアーヌ自由詩407-2-27
駅の中- チアーヌ自由詩607-1-19
奇跡- チアーヌ自由詩1007-1-13
誰もいない- チアーヌ自由詩507-1-11
祭りとサイレン- チアーヌ自由詩406-12-4
そういうもの- チアーヌ自由詩206-10-28
桜の木の上へ- チアーヌ自由詩606-7-15
落下中- チアーヌ自由詩406-6-24
はぐれた- チアーヌ自由詩406-4-9
夢で見た- チアーヌ自由詩1206-1-5
雪に埋もれた街の片隅の- チアーヌ自由詩205-12-15
割れた卵- チアーヌ自由詩805-12-15
バカにすればいい- チアーヌ自由詩705-10-25
長い夕暮れ- チアーヌ自由詩605-10-25
飛行機は頭上を飛ぶ- チアーヌ自由詩605-10-24
屋上の巨木- チアーヌ自由詩305-10-7
黒い神様と黒頭巾ちゃん- チアーヌ散文(批評 ...505-10-7
脚の間- チアーヌ自由詩405-9-26
シャワータイム- チアーヌ自由詩605-9-5
夏の終り- チアーヌ自由詩505-8-30
笑顔- チアーヌ自由詩905-6-9
不安な音楽- チアーヌ自由詩705-5-30
なでなでしてね- チアーヌ自由詩705-5-20
太鼓橋- チアーヌ自由詩805-5-17
こぽこぽ- チアーヌ自由詩405-5-17
大きな木- チアーヌ自由詩305-5-15
- チアーヌ自由詩1305-3-24
落下- チアーヌ自由詩705-3-17
メリーゴーランド- チアーヌ自由詩405-3-10

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する