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ベランダの茎に雪が積もって
どこか雪花のようだった

西日の中でも負けずに元気だった
まだ咲いてほしくて片づけなかった

小さな花


種を落として、鳥
鉢のすみで咲いて


 ....
雨は雪になり2週間降り続けた
そこから先は灰だった

手のひらで溶けることのない
真っ白な灰は
強く握っても固まらなかった

光をほとんど通さない厚い雲
沈んでいく石の群れ

影が ....
これがあなた弟の部屋よ
案内してくれた女はノエミといった
薄いブルーの冷蔵庫
錆びたコンロとケトル
想像してたよりもずっと生活感があった
家事なんてしたことなかったのに

窓を開けると
 ....
隙間を埋めた新聞が震える
山小屋の木壁はとても
この吹雪を乗り切れそうにない
テーブルを倒したバリケードの裏側で
貧しい体温を分け合う二人
「きみが生き延びたら僕の父と母と姉に愛していた ....
ベランダの端に
長いこと積まれた
植木鉢の底
一対の鍵

名前も知らない
美しいふたり

命日に生まれた
どこにも行かない
面影をさがす
さよならを歌う

秋の陽射し
ゆっ ....
今日も誰かの体にメスが入っていく
点滴の水滴が落ちていく

パルスオキシメータの音が止んでも
きみには帰る家もない

ふたりの子供はいないから

追いかけても追いつけないから


 ....
ケーキを食べ終えて
たどりついたベル・エア

あなたが歌ってくれる
やさしい

Rock and roll.
I can hear music playing on a glass record.
I ordered a hot chocolate from the coffee shop in the ....
壊れたドライヤーを焼却炉に入れた

近所の竹林が昨日の強風で軒並み倒れてるというので
鉈と鋸をホームセンターで買ってきた
「わりとこういうのはとくいなんだ」といって
お箸と菜箸と器とカッ ....
 
エミーの墓の枯れたローズ

学校が終わり自転車でゲートを抜け
墓場で横になれば

誰かがお前を愛してくれる
 
無償の愛でひとつずつ
指を切り落とされていく
私も逃げないから逃げないでと彼女が言う

これが一度きりの人生なんて
信じられない
溶かされ
水滴に変えられた
悲しみが

香水の空き瓶の中から
じっと

外を見ている
屋根のない小舟で
雨に濡れながら

ここももうすぐ海になるね
もうどこにもないと思ってた
彼の品

母の実家の玄関先

クリスマスにシアトルで買った
背の高いコーヒーカップ

牡丹のような芍薬

もう帰らんといけんのんね?
破竹を煮たから持 ....
私より数秒前に
朝が目をさます

私はそれを
ぼんやりみてる
電気を消した森の
カラス
くらやみに
死後が浮かんで
あなたが消えた

これから生まれてくる
後の世界を書いて

真空のドーム
ガラスに手がふれる

星に、ぶつかればいいのに
彼岸花が咲いてた辺りに
今は桜が咲いてる

誰かの雨を
涙と勘違いして
小雨降る
最後のフェリーを
船底で待つ
魚の群れ
人が去り
忘れられた運河
海底を宇宙とつなぐ

手の先に
必ずあると知ることで
変わるものがなくてもいい
クリスマスの思い出よりも
去年の反省よりも
新年の目標よりも
昨日
暗い路地でゴミ箱を探っていた老女に
私は親切にするべきだった
雨に濡れて
雪で凍って
これ以上息が吐けなくなった
私を形作った何かが
年賀状にAir Mailと書き忘れたので
私の想いがとどくのは
一ヶ月後かもしれません
パビリオンのツリーの下で
子供たちが歌ってる
金色に塗られた柱を背に
その声を聞いている
数々のツリーやスノーハウス
子供たちを乗せて走る機関車
風船のプレゼント
赤い絨毯の上に敷きつめ ....
先を歩いていたあなたの
姿が見えなくなって
やがて足あとも消えた
砂漠の何もない町で私は
水だけを買って店を出た

かすかな電波を拾い
疲れた馬を励ましながら歩く

私が疲れても立ち ....
彼女の背後に男が立っていた
時間も場所も分からない

男は小さく手を上げる
さよならするみたいに

彼女はふりむいて、誰かの名を呼ぶ
雪の下にビスケット缶が埋まっている

破れた写真 ....
彼女は雪の墓地に立っていた

長かった髪は短く
麦畑のような輝きはもうない

ビスケット缶を持つその手だけが
昔のままだった

膝までしかない小さな十字の
雪を払い
彼女は遠く ....
タンブラーに紐を通して
腰に巻き付ける

梯子から見上げた
空がとっても高い

改装中のホテルが間違って
うちの電線を切って

エアコンの効かない部屋から
貯水タンクの影に逃げこむ ....
海外にきて1ヶ月
ずっと風邪を引いてる
ホテルのベッドで横になりながら
音楽をきいて本を読みネットをして
また眠る
ルームサービスにも慣れてしまった
途中から贅沢とは考えなくなった
ベラ ....
仕事中ふと
椅子の数を数えてみたくなった
ずいぶん移動しているけれど
小さな店なのでそんなに難しくはないだろう
幼児用の椅子が足りなくなったり
学生がテーブルをまとめて島を作ったり
床のコ ....
殿上 童さんのmizunomadokaさんおすすめリスト(106)
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次の四季- mizunomadoka自由詩614-2-14
lid- mizunomadoka自由詩313-11-19
loved- mizunomadoka自由詩313-10-29
- mizunomadoka自由詩413-10-24
away- mizunomadoka自由詩713-9-29
It_was_a_very_beautiful_photo.- mizunomadoka自由詩313-9-27
Summer_nights,_mid_July.- mizunomadoka自由詩113-8-11
Time_Travel_Girl.- mizunomadoka自由詩113-8-11
香苗- mizunomadoka自由詩113-7-26
hanged_rose- mizunomadoka自由詩313-7-2
faith- mizunomadoka自由詩213-7-2
cold_water- mizunomadoka自由詩213-6-13
salt- mizunomadoka自由詩113-6-13
first_starbucks_store- mizunomadoka自由詩113-6-13
asayume- mizunomadoka自由詩113-6-12
crow_in_forest_off_the_light- mizunomadoka自由詩113-6-10
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Jetty- mizunomadoka自由詩213-3-22
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