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あなたの重心が蛍のように揺れ動く度
私は喉の渇きを覚え、疾駆しては立ち止まる
世界が傾き星空は額縁を脱ぎ捨てる
遠い地平から、心臓を灯火に祈りを捧ぐ一群が
集合無意識の亀裂を修復しようと{ ....
餞(手なずける、価値を洗う)
掛けねを外せば、
誓った小指の奔流がしぶきをあげて
耳の浜辺に打ち寄せてくるのなら
瘡蓋も指輪も剥がしてむせび泣こう
信頼が断罪されるさまを
私秘の傍 ....
私の指先から金貨がこぼれ
あなたの乾いた唇を潤せたら
頑健な牡牛が黒いつむじ風となり
私の魂を運んでくれたら
世界は午睡のまどろみの狭間、神秘の唾液を垂らす
こめかみを濡らすその体温にあやさ ....
混み合った雑踏を、お腹を庇いながらゆっくりと進む
おくるみに包まれた雛の存在に人々が気付いたら
群集は我先にと手を伸ばすだろう
雛は知を持たず、それでいて神秘に通じる鍵を持つので
その血は ....
長針が短針を抱くカチリ、という音
瞬間に{ルビ羽包=はぐく}まれる世界の潮騒
すべて洗い落とした裸の鼓膜が
時の生誕に身震いする
今は何も知らなくて良いと
優しく目を覆う慈悲の手は
記 ....
目は開くが光が差さない
肩は動くが負うべき荷がない
節くれ立つ指はしなるが絡めるべき手がない
そのように漠々と日々は吹き過ぎ
引きずった片足は轍を伸ばす
山頂を目指す人々は皆
片足 ....
殿上 童さんの由木名緒美さんおすすめリスト
(36)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
◎インソムニア
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由木名緒 ...
自由詩
9*
14-3-25
◎餞
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由木名緒 ...
自由詩
10*
14-3-16
◎小指の約束
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由木名緒 ...
自由詩
12*
14-3-2
◎受胎
-
由木名緒 ...
自由詩
17*
14-2-13
◎繭
-
由木名緒 ...
自由詩
5*
14-2-9
同伴者
-
由木名緒 ...
自由詩
11*
14-2-1
1
2
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