すべてのおすすめ
客席の端に座り

マイクの前に立つ声を聞きながら

抱きしめられない寂しさでうつむいている。

「去年の今頃は、あなたのことを知らなかった・・・・。」

聞き馴れた音楽が流れ

そ ....
「父が居なくなって、自由になった。」と言われたので

(縛るものが欲しい。)と

戒律を作った。

心に硬く
心に巻きつけて。

私は目隠しをしてから
自らの全身を巻きつけた。
 ....
影送りが

色濃く映る空の下

火葬場の入り口では

これから家を見る妹が

父の遺骨を抱えている。

後から来る私は

父の遺影を掲げ

笑った顔に笑い返し

すっぽ ....
返事の無い玄関先。

「ただいま。」と言って

父の姿を待つ。

去年の今頃は/一ヶ月前までは

奥のリビングから父の歩く気配がした。

今は私から靴を脱ぎ

畳部屋の父の祭壇 ....
奇跡が起こる瞬間を描いて

苦しい毎日を過ごしていたのに

一番の奇跡は

母と娘たちが引き起こしていた。

数年と言われていた父の寿命は

2倍の10年目を数えた後

一つの ....
大きな一呼吸

(ピーッ・ピーッ)と鳴る心拍数

閉じたままの瞳

左回りの一針が

小さな不安を呼び起こす。

(高い鼻・長いまつげ・尖ったあご)

顔立ちが美しいと

 ....
私の父は、明という字に彦と書いて「明彦(あきひこ)。」という名前だった。
小学生の頃国語の授業にて、名前の由来の話になった。
当時クラスには、「彦」という名前を持つ男の子が2・3人いた。

昔 ....
星になったお父さん。
緑色に染まった大腿骨
熱が残る銀の台。

星になったお父さん。
布団の上に置かれた守り刀
それを手に取り
喉元へ突き立てる。

白く覆われた空が
泣くのを見ら ....
顔を上げると、あなたは笑っていて

私を見つめる瞳は、逸らされることも無く

固定されている。

「ただいま/行ってきます。」といっても

自分の声だけが響いて

あなたはただ
 ....
電池パックの裏蓋に写真を貼り付けて
心に姿を浮かべながら
身体の代わりに携帯電話を抱きしめる。。

コピー詩集を携えて
下町の路地を歩けば

スカイツリーによじ登り
ひしめく街並みの中 ....
泣くまい泣くまいと

ねじ込みを覚えだした時

泣くという行為の存在を

少しずつ忘れようとしたらしい・・・・。

細くなった父の手を握り返し

「ありがとう。」の一言を伝えたら
 ....
どこを探しても、一人しかいないあなた方。

何億分かの一のくじ引きで、二人三脚をすることになったあなた方。

「私は共に生き、幸せになりたいという申し出を受け入れて

お腹に宿りました・・ ....
父の声がしたので

居間の方へと向かって行った。

杖を持ち

自力で歩こうとする様は

病と闘う姿そのものに見える・・・・。

「私は今、父の心と気持ちに答えなくてはならない。。 ....
7月13日

渋谷・新宿・池袋を往復し

アフター5の一時(いっとき)を味わいながら

君の姿を探してみる・・・・。

(東京での生活は、楽しいよりも苦しいだけが多いと感じた日。)
 ....
駐車場の水溜りを見つけるたびに

床に広がるパークロの刺激臭を思い出す。

声と言葉と友を残し

ライフラインとも言うべき居場所を失った・・・・。

「私は、今でもテラスに座りカプチー ....
部屋は、けたたましいベルで溢れ

駆け引き以上のやり取りが

男女の垣根を乗り越えて

あちらこちらを行き交いする。。

「はっけよい!残った!!待ったは無い!!」

もう ....
一人で茶漬けをすする、朝六時半。

いつ来るとも判らぬ、搬入の荷を待つ。

「お疲れ様です。本日の出し切り時刻を、教えてください・・・・。」

雑多に集まる人々が

杉並・練馬・多摩地 ....
衝突・亀裂・軽蔑

タールのようにうねる過呼吸。

ここから上がるために

日々研磨をする魂。

「それらの行為は、全てを賭けるというよりも

捧げるに近い・・・・。」

空の ....
物作りという仕事には

終わりも・崩壊もありません。

そこに生きる人々の手作業で

長い間守られ

今日(こんにち)迄

続けるという心があります。。

(人の生活を、より豊 ....
一人ぼっち。孤独死。

顔の無い隣人。。。

「人の顔の作りを、私は知らない・・・・。」

どこに何が付いて

どこに何があるのかを

忘れてしまった・・・・。。

「私の目は ....
無くしたモノ・捨てたモノ

見えなくなった後で悔いを残し

小さな嘆きを

透明な意識の中に

ふわふわと漂わせる・・・・。

(どうして、こうなった?)

(何故、捨てた?) ....
返答の無いアドレスと番号を、消去する。

その行為はまるで

ボタンを押すというよりも

深い穴の井戸に

ふたをするのと同じ・・・。

反応が無いということで

何に対し/誰 ....
なくした財布の、行方を思う。。。

キャッシュカードは無事か?

免許証は?保険証は?

自分を表す記号の行方を

ただただ思う・・・・。

小銭入れの十円玉と

百円玉・五円 ....
午前3時

自分以外の誰かが

同じ空間にいると言う

錯覚に陥る…。

(キット/コレハ/カンチガイダ。)

この気配が、何なのか?を理解できぬまま

左側の鈴の音と
 ....
鍋のなかで踊る蕎麦を見つめ

何かを潰すように

何かを壊すように

菜箸を掻き混ぜる…。

もしくは

それを生き物に見立てて

趣味の悪いハンティングだと

自嘲する… ....
小さなことを、見つけよう・・・・。

ちょっとした幸せだと考え

変化を楽しむように・・・・。

「今日は、いつもより風が弱い・・・・。」

「今日は、いつもより日が当たる・・・・。」 ....
生まれたての赤子が泣いている。

これから生きることを

不安に思ってか

生まれた事を諦めてか

大きく・大きく・泣いている・・・・。

〇戦争では、沢山の人が死にます・・・・。 ....
ただ

好きの気持ちを大切にしたいだけ。。

勝ち負け関係なく

「やろう。」と言う気持ちが

前面にあると説明したい・・・・。

「私は、辞めた後の事を思い

この不快感が何 ....
恋愛は

すれ違いと勘違いで出来ている・・・・。

一生に一度は

ストーカーと呼ばれて

人間不信になると

予想を立てていい。

「好きです。/嫌です。」

と態度で示 ....
鍋に火をかける。

ことっ。ことっ。ことっ。ことことことっ。

コンソメの香りが溢れ

作り置きのパスタを沈めると

つまみ食いの衝動が止まらない。。

(にんじんと、たまねぎとジ ....
あおばさんの梓ゆいさんおすすめリスト(130)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ポエトリー・リーディング。- 梓ゆい自由詩315-4-2
縛るもの。- 梓ゆい自由詩315-4-1
煙。- 梓ゆい自由詩315-4-1
花吹雪。- 梓ゆい自由詩415-3-31
軌跡の後。- 梓ゆい自由詩315-3-30
脈。- 梓ゆい自由詩215-3-30
名前一つの尊敬。- 梓ゆい散文(批評 ...115-3-16
星になったお父さん。- 梓ゆい自由詩415-3-16
笑顔。- 梓ゆい自由詩215-3-16
願いごと。- 梓ゆい自由詩3*14-11-30
無題。- 梓ゆい自由詩214-11-24
授かりもの。- 梓ゆい自由詩1*14-11-24
大黒柱。- 梓ゆい自由詩1*14-11-24
初夏の幻影。- 梓ゆい自由詩214-9-19
回想- 梓ゆい自由詩3*14-9-14
願掛け- 梓ゆい自由詩114-9-6
無題- 梓ゆい自由詩1*14-6-14
ぐるり。- 梓ゆい自由詩2*14-6-8
血を注ぐ。- 梓ゆい自由詩2*14-6-6
無題- 梓ゆい自由詩114-5-19
消滅- 梓ゆい自由詩214-5-19
無音- 梓ゆい自由詩114-1-29
胃潰瘍- 梓ゆい自由詩214-1-29
モノノケ語り- 梓ゆい自由詩2*14-1-3
蕎麦湯- 梓ゆい自由詩214-1-3
森の声- 梓ゆい自由詩1*13-12-28
水引- 梓ゆい自由詩213-11-2
一文字- 梓ゆい自由詩213-11-2
哲学書- 梓ゆい自由詩213-11-2
いえのあかり- 梓ゆい自由詩213-10-24

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する