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彼女はシャワーを浴びながら歌を唄う
水の流れに乗せて悲しい歌詞を
まるで日曜の午後のようなのどかな声で
でもどこか切実に聞こえてしまう
すごく心地よいのだけれど
ジーンズはベランダにぶら下 ....
今日は始めてのインターネット
僕は少し舞い上がっていた
期待と不安のなかでパソコンが
回転音とともに起動していく
マウスを上手く操れるだろうか
兄の話では乗り回すのに
時間がかかる生き ....
少女は紙を丁寧に折り
いびつな筒を作りあげた
彼女はそれを器だと言う
満足げに頷いて
人差し指に口づけた
指で器の底を擦っては
また人差し指に接吻
水が漏れないように
続いてゆくた ....
膝に水をためた
母は手術で水を
抜いてもらった
肺に水をためた
父も手術で水を
抜いてもらった
誰にでも
水がたまる
時がある
人は誰もが
抜いてしまいたい
水を持っ ....
世界で最も美しいのは4度なのだそうだ
黄金比について熱心に研究しているという友人が
居酒屋で生ビールを飲みながら言っていた
モナリザの微笑みを温度で表せという問いに
4度と答えた人が統計の半数 ....
幼い流れ星が
きらきらと
空を走り抜けて
尻尾のおばけ
太陽の十倍の速度で
7時半の闇の中を
そろりそろり
笹船と競争するように
流れ流れていく星
真っ直ぐ進まないと
いけ ....
汗っかきな子でねぇ
いっつも首にタオル巻いて
シャツの首元なんかすぐに
茶色くなっちゃってねぇ
ほんと汗ばっかりかいてたよ
あの子の座ってた石は
すぐにわかったな
お尻の形に濡れてて ....
私は疲れていました
致死量の仕事を終えて
自宅に帰り着いた2時
夫は先に眠ったようです
机の上に塩むすび
豚の生姜焼き
キャベツのサラダ
豆腐とワカメのみそ汁
レンジで温めると
....
鍵、いれる
扉、ひらく
靴、ぬぐ
鍵、おく
髪、ほどく
服、ぬぐ
上、下、ぬぐ、ぬぐ
靴下、ぬぐ
筋、のばす
息、はく
足、すすむ
ゆれる、ゆれる
ゆれる、ゆれる
水、の ....
一枚の百円玉があったなら
あなたは何をするのでしょうか
小学生のあなたは
遠足のお菓子選びに
悩むことでしょう
部活終わりのあなたなら
購買で紙パックのジュースを
買うのかもしれ ....
この頃はどうも選択物が乾かないので困る
心の窓辺、カーテンレールに
外に出せないでいる選択物がずらり
じめじめと蒸し暑い室内で
頭脳が知恵熱を出しながら文字を打つ
――愛してる好きです付 ....
白い石畳が光に溢れ
行き交う人々の顔が
白色に洗われていく
追い抜いていく
自転車から
黒髪の流れ落ちて
梔子咲き零れる側を
歩く、口無しの恋心
ため息の後に芳香
機が熟 ....
雨樋の裂け目から
私だけに降る雨がある
長方形の庭の隅
縁側から三歩進むと
雫の群れとの遊び場
傘に隠れてよく泣いた
いつも悲しいときは雨で
そのおかげで気が晴れた
傘を回して雫を ....
桜桃を美味いという人の気が知れない
身が小さい割には種が大きいし
小振りなスモモの甘さしかない
驚くほどに痛みやすくてすぐ腐る
果物屋で売り物にならなくなって
処分に困っていた変色した桜 ....
食器を洗う熱湯
湯気、水流弾ける音を
換気扇が吸い上げていく
じゃばざ
じゃばばばビタばば
つるるろるうう
きゅんと蛇口を締めて
前掛けを擦り上げるように
手の水分を拭き取る
....
悪魔を見た
安いビニルの身体で
人の空虚を食っていた
記憶は物質だかんの
食えるんじゃ
塩気やら辛味のある
辛気臭えのが美味え
長すぎる手を
折り曲げて立ち
瞳は大きいが細め ....
産声に感情はなく
ないままに鳴く美しさ
呼吸をするように等間隔で
真っ赤な顔を丸めながら
始めて読む物語は
温度も匂いもないまま
時と共に流れ去って
脳の隙間に染みていく
一目 ....
あおばさんの木屋 亞万さんおすすめリスト
(107)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
暮らすように歌う
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木屋 亞 ...
自由詩
2*
08-8-12
(←写真クリックで拡大)
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木屋 亞 ...
自由詩
5*
08-8-9
夜のための水
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木屋 亞 ...
自由詩
3*
08-8-6
水のための夜
-
木屋 亞 ...
自由詩
4*
08-8-5
ビヨンド
-
木屋 亞 ...
自由詩
5*
08-8-1
空に星が綺麗
-
木屋 亞 ...
自由詩
2*
08-7-29
あの子のあの頃
-
木屋 亞 ...
自由詩
5*
08-7-26
つかれてしまいました
-
木屋 亞 ...
自由詩
6*
08-7-18
ゆれる
-
木屋 亞 ...
自由詩
3*
08-7-14
コインロッカー
-
木屋 亞 ...
自由詩
1*
08-7-6
生乾き
-
木屋 亞 ...
自由詩
1*
08-7-3
口無しの目覚め
-
木屋 亞 ...
自由詩
3*
08-7-1
雨の日の庭、傘から聞く風景
-
木屋 亞 ...
自由詩
3*
08-6-29
桜桃忌に捕まえて
-
木屋 亞 ...
自由詩
7*
08-6-20
ありとあらゆるあらいもの
-
木屋 亞 ...
自由詩
6*
08-6-18
悪魔はできるならば嫌われたくなかった
-
木屋 亞 ...
自由詩
2*
08-1-10
原動
-
木屋 亞 ...
自由詩
1*
07-9-19
1
2
3
4
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