赤い屋根まで のびるものが蔦葉であり
方解しないように 白い壁に這わせたのだ
おとうさんの書いた 詩を
おかあさんの書いた 詩を
小さな僕は
理解できないでいました
船旅は航海 ....
風鈴から、とまり木。
左手。の、平に現実を無くす。
薬水はかかせない。
灰色に近い、夜。の、区別を、
内緒の存在。を、確かめたい。
毎日のように縁側の風鈴です。
あちらがわとこ ....
あたしを土壌にして
きみの心を蒔いて
あたしは水をあげて
とけて
てのひらかざすみたいで
自由の光りは湾曲して
吸い込まれて
それって
ふわふわで
白いの息だよねって
....
四月も終わろうかという頃
まるで冬枯れの車内に身震いで目覚めたので
夕暮れの油山を取り囲むように出現した街に
シビックの眠気を誘うパッシング
モールス信号を試みる
間髪を入れず
一斉に返答 ....
かぜ。が、
なみ。を、
いちばん。
(ちいさくしたから)
しんとう。
(するようなやさしさで)
つつまれ。
(きょうめいするのは)
はる。が、
(うまれたから ....
くらげが空をおよぐ
季節の弱気なおやすみに
動けなくなるようで
うみ星は腫れ上がる
あれは、びっくばん、というんだ。
という夢をみてしまうと
うまれてしまいました
あたし ....
燈籠影絵に語るあたしには、
咲かない蕾で、生まれた。
夜露は蒼玉月。
照らす。離れ、離れ並木。
萌芽だからこそ摘まみたい。
それまでの枝先。
潤んだ紅水晶。 ....