どうしてあのとき

空に手が届くと思ったのだろう



空を隠していたのは
紛れもなく



僕自身の手のひらだったのに
ここに一つの告白をしよう
俺は俗に言う、いじめられっ子だ

昼食のパシリ(は当たり前のこと)
集団私刑(あいつらはプロレスごっこという)
かつあげ(毎月1万円の献金を要求される)
上履きを ....
日記帳に日々を組み込む
折れた紫陽花の花々が朝露に香る
雄弁に人々の虚ろな影を語る気がして
気が付けば真夜中

退屈が織り成す誰にも見えない戦闘服で
エアガンを撃ち鳴らす少年
飛び立つ鳥 ....
初夏の陽射しは 便りを運ぶ

宛名も消印も
差出人も
見当たらないけれど
懐かしさという
こころもとない手触りに
わたしは ゆっくり目を閉じて
紫陽花のさざなみに
いだかれる
 ....
100と0
それでも足せば100だけど
アタシ一人の 100はシンドイ



ヤメちゃおう
もうヤメちゃったと言ってみる
こんなときだけ 意志が強い
なぜ



肩掛けのカバ ....
愛し合いたいと思うことはあまりにも簡単で
それでも消えないのが憎しみや怒り
今も高いビルのうえから
誰かが飛び降りて死ぬのだろうか

自分で死ぬのは勇気がいることだと
誰もが口をそろえて言 ....
********

『もしも私が死んだなら』

『心臓は息子に』

『両腕は娘に』

『薬指は妻に』

『唇を弟に』

『耳を妹に』

『そして』

『彼女に』

 ....
ぼくは詩人

星の数ほど夢があり
そしてそれは煌めき輝く

今日もまた

夜の散歩をしていると
星空に出会いました

星を隠す雲もなく
見渡せば満天の星が銀色に広がる

その ....
               あのときは
         なぜか わからなかった
      ことばを荒立てた「血」の頑迷
      想いを沸騰させた「気」の動転
             ....
ざわわと、海が鳴る事は
地球が三回転半しても
難しいことだろうけれど

すきだと、僕が声を出すことは
地球が三回転半するまでに
何万回言えることか。

ぱたりと、本が倒れることは
風 ....
おいっこが吐いた
顔を真っ青にして熱を出して寝ている
幼稚園があんまり嬉しくて
むちゃくちゃにはしゃいで
遊びすぎたらしい
じぶんの体力やエネルギーの限界を知らないから
倒れるまで遊んでし ....
いつも眠ることばかりを考えていました
枕の硬さが場所についてを語っているので
少しばかり、指先を開くようにして
眠る場所のことばかりを想っていました

安息は帰りましたか
こちらでは同じこ ....
みずうみ、の真ん中にたち、わたしはいっぽんの樹になる。

ふいていく風、わたしの身体をつきぬけ、
 腕をのばすと、せかいのかたむきから、はなたれる。

わたしの枝いっぱいの葉たちをそよがせる ....
ぼくは詩を書きたい

つながりというものに
明確さは必要ない

今日もまた

朝の散歩をしていると
緑道に出会いました

緑が生い茂る夏
緑が似合う夏

歩く道も
なるべく ....
私が信仰している運命の女神について。

別に彼女を敬っているわけじゃないし、他人に信じろと強要する気もない。
俺自身、こんなのは馬鹿げた妄想だと思うのだが、
それでも、そこに何かがいる気がして ....
しずくのことは
一輪、
二輪、と数えあげたく
青空ならば頷いてくれるだろうか と
躍らせた髪


真昼の月の通い路と
銀色乗せた浅瀬の流れは
中空で いま
十字を結ぶ

か ....
僕のことは僕が一番よく知ってる なんて豪語していたけれど
実は 鏡なんてまともに見たことがなかったんだ

初めて見た鏡は 
     夜の海みたいで


「上方には 深く 濃い ブルー」 ....
ぼくは詩を書きたい

それぞれにはそれぞれの美しさがあり
それぞれの美しさだからこそ
その美が存在する

今日もまた

朝の散歩をしていると
朝露に出会いました

 葉の先にまば ....
この街を 

この部屋を

この身体を

昏々と

眠らせるのは

夜では無く 

淋しさだ
途切れた夏の感触
暑さにのぼせて
不意打ちをくらう
手を伸ばした先に
何があるのか
届かない光が
闇なのかどうかも
揺らぐ想いが
邪魔になる
誤魔化しただけの
答えの
蓋を開けた ....
燃え上がる巨大な寝台列車から逃げ出すひとのいないやすらぎ


草上にレモンはひとつ落ちていてあなたのいない夜のはじまり


街中にひらく紫陽花5Fから観ている雨の降りしきる朝


 ....
ただひとり 生き延びた僕に、
残された海。
激しく、荒れ狂った夜は 引き潮に連れ去られ、
空と海とをわかつべく 曖昧な区切りは
さも穏やかに微笑んでいる。

磯際を覗くと、ウミスズメたちが ....
さて
カタカナを 話すとするか 若者よ
お前の 腰は 猥雑であるとすれば
言葉を 使うべきだ 若者よ
カタカナの 説得力
言語の 悲哀が
お前の 中身を 捨て
猥雑な ものだけを 残した ....
現代詩フォーラムで自分が好きなのは、ゲストブックのごあいさつの部分。はじめの一歩だね。

入会するには、いろんな儀式がある。まず、ハンドルネームを決めなくちゃいけない。本名でやってくかっていわれる ....
月隠れの夜
街灯の影に咲き

暗い空の裂け目に
眩しそうな眉間の皺
寄せては返す
夜の嘘 その甘さ

秋の夜風の
気まぐれさに濡らされて
潤んだ瞳のその甘さ

じりじりと迫 ....
戦陣の背後に黒い山脈が 影絵のように拡がっていた。
 狼煙のけむる夜、
恐れよりも闘うことの歓びに身体が震えている。
 「死と生の戦い 」
生きのびても、
ただ死ぬまでつづく日々が残 ....
 智恵子のかじったサンキストのレモンにはたちの悪い農薬が入っていたのではないか、それが彼女を余計に苦しめたのではないかということが、気がかりでならないのです。しあわせな智恵子はそんなことは気にしないだ .... あのころの僕たちの会話は
みんなシュールレアリスムだった

僕の家は金星なのだった
ここから車で片道十一時間かかるので寮に入っているのだった
数学の小テストで図中の線分ABに太さがあったら減 ....
静かなそらを見上げると

無数に星がみえました。

東京では息がくるしくて

毎日仕事に来るたびに

目がかすんでしまいます。

故郷はどうだったろう

そんな事をおもってみた ....
劣情 かき乱す
辛い暗い部屋の奥底で
鬱味鬱色の飴玉ひと粒
嘗め回す 鼓動が一つ遅れる

存在を否定して
存在しようかと思ってる
六弦、後ろで鳴り響く、ドラム、
バス音…失くしてもいい ....
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