揺れる揺れる
目玉が零れ落ちる
心臓までずり落ちる
開いたこころの目だ
胸元に光る血走ったふたつの眼球が
剥き出しのまま光線を撒き散らす
首から上
空洞になった眼窩を
確かめることも出 ....
目が覚めて一番に 口にした言葉は
くちなし
薫り ゆたかな色彩の白
しずくを 湛えた光沢の葉

無垢を 口にするときの ふるえる くちびる
くちなし
きょういちにち なにを はなすことだ ....
からっぽです

それはそうと
からっぽなのです

いいえ、からっぽなのです

からっぽなんだってば

それ以上言うこともないでしよ
からっぽなんだから

寂しいよう
おれは水溶性だから
泣いている人とか、
こういう灰色の
天気が嫌いだ、

カゲロウみたいに
目の前がふらふら歪んで、
傘の無い人もろとも
いきなり消えてしまうのは
怖いな、

  ....
生姜焼き定食なんて食べながら「来世もヒトがいいね」と言った

煙草ならしっかり消した 不審火で死んだ友への無実をこめた

泣くだろうけれどいつかは聞かなくちゃ、ぼくの右目が青い理由を

思 ....
すべての川は流れている
すべての故郷の川は流れている
耳を傾けるならその川の流れを
聴くことができるだろう

乾ききった風と砂しか入らない
窓からせせらぎが流れてくる
台所の床をひたして ....
あの犬の鳴き声が哀しみをいや増して
どの街まで逃げても逃げられないような
死にたいって感情が邪魔で吠えられない夜なら
白々と明ける朝をそのまま凍って待つつもりさ

空白の静けさが ....
{引用=*筆者より――ちやうどこの時期、十二年書けずにゐた詩作が復活して三ヵ月が経ち、十二年分のマグマの噴出が落ち着いたこともあり、いま読み返すと力が抜けてゐる感があつてそれが良い方にも悪い方にも出て .... じきに夏ですね

わたしの表現は
誰にも奪えませんが

暑さにかまけて
じきに夏ですねなんて言ってみる

新陳代謝で生まれ変わるわたし
青空のもとで血肉を燃やす
風の隣で鼻を利かせ ....
 くつを洗う

 何も考えたくない時

 くつを洗う

 冷たい水

 タワシの感触が

 トゲトゲの胸の内を鎮める

 泡に埋まる真っ白だったスニーカー

 太陽の光を浴 ....
 降り積もる白い花びら

 迷いながら悩みながら走り抜いた大地も

 真っ白に塗り替えてしまう

 凛とした空気が降りてくる瞬間に

 迷わず一歩を踏み出す

 

 

 ....
ジャケットを着ると
黒いフレームに
収めた笑顔が
飛び散らぬように
抱き締めたくて
背筋が伸びる

真っ直ぐにただ
空を目指すのは
鳥だけで良いと
僕は思うんだ

胸のスクリー ....
縮れた葉っぱに青虫が転げて
砂利の中に風格ある化石もどき

静かな空におじいさんのくしゃみ
ドクダミの鼻にキッス

川の流れのようなワンピースを着て
牛糞香る路地をのんびり散歩

無 ....
即興で詩を楽しむサイト 即興ゴルコンダに 題をwillさんが だされたものです。時間ぎりぎりまで ねばったのですが、時間内に書けたものは私としては不完全燃焼だったのです。すこしは自分に満足したくて、結 .... 母は美しい
だから母の死体はきっと美しい

閉ざされた瞼にわたしは
小さなダイアモンドを飾りたい
「石なのに、この世で一番綺麗」
耳にツンとくる冷たい声が蘇る……

母の死因はきっと病 ....
ある日突然 少女たちは愛に目覚める
砂漠の朝 あるいは雪山の夜に
一頭の馬のように私のもとへ
走って来る そして駆け抜ける愛の痛み


運命だと知るには遅すぎるだろうか
少女たちは祭壇に ....
{引用=*筆者より――筆者が本フォーラムでの以前のアカウントで投稿した作品はかなりの数になるが、アカウントの抹消に伴ひそれら作品も消去された。細かく言ふと二〇一五年十二月から二〇一七年二月までの間に書 .... 自閉症をもつ息子の
小さな手を引いて
特別支援学校のバス停まで
いつもの道を歩く

――はやあるきっ、はやあるきっ
かけ声と共に
到着時間まで、あと3分
息子が地べたに這いつくばり
 ....
魂の相性が気持ちいいの
やわらかな摩擦がいい……

言葉と心を
大切に汚し、ゴミにするの

海の中の、どこかには
息ができる場所があるって
夢に見るほど、憧れてたのに
あなたにすべて ....
ある夜
死んでしまつた

畳の上に食べかけの芋がころがつてゐる

その横におれがころがつてゐる

目をとぢることも
ひらくこともできない

お迎へもこない

月の光 ....
光が通る
レースのカーテンで
作られた道を
あみだで下る

当たりはなく
はずれもない
同じ場所に
並んでいるブランコ

影絵のような
小さな乗り物で
この身体を
縛り付ける ....
蒼ざめた夢を見つづける者だけの胸に結ばれる純粋星座

いつからか閉ざされたままの実験室
硝子器具たちのあいだの恋の囁き

解かれてはならない方程式を無造作に壁に書きつけ
夜明けに扉を開けて ....
五反田駅構内で
アジアの青年三人の、ひとりは呟いた
――JR
僕は足を止めて、質問した
――JR?
続いてほほ笑み、尋ねた
――ユア、チャイナ?
彼らは不揃いに小さく、頷く

――グ ....
 東京ターミナル駅

 中央通路は人の川

 流れに逆らい行くには

 大きいエネルギーが必要になる

 マグロもカツオも海流には逆らわない

 時には流れにあがなってみたい

 ....
{引用=春の宵

巨人の足あとに水が溜まつてゐる。

ここからは月が近いので自転車で行かう。}


{引用=(二〇一八年四月十八日)}



  昼下がり


どうにもな ....
 聞き覚えのあるメロディー

 削除できなった電話番号

 ワンタップで削除まで

 なんの迷いもなく操作していたのに

 できなかった

 未練ではない

 もしかしたら ....
針に通すと
真っ直ぐに伸びる
一人分の道

玉結びしたら
輪っかを走る
二人分の道

横を見た時は
君にいて欲しい
ええ 夢です
わたしなど夢です

あなたの目にも耳にも鼻にも残らない
夢です



いちばん隅の机の上で
ちぎり絵をふたりでしました
桃のようなほっぺを寄せあっていました

ぼ ....
永遠はダイヤモンド
じゃないよ

ポケットの中の
白いハンカチが
背筋を伸ばして
指先に当たる

アイロンをかけて
くれたあなたに
出会えたような
手触りを感じ

地図がある ....
【公園】
躁鬱な白熱灯が
葉桜のささやきになだめられて
たわわに実った涙を
鳥が、祈るように啄んで
焦げ落ちた空へと死んでいった


【狭い路地】
ヨモギ色のトタンの一軒家
も ....
杉菜 晃さんのおすすめリスト(1154)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ShakeheadShake- 世界世紀自由詩219-6-3
きっと_はなせる- るるりら自由詩28*19-6-3
からっぽ- 印あかり自由詩8*19-6-2
盲目- 鈴木歯車自由詩16*19-6-1
青い目- 鈴木歯車短歌1+19-6-1
それぞれに川は流れている- 帆場蔵人自由詩15*19-5-30
悲しみの絵の具で描くたそがれ- 秋葉竹自由詩919-5-30
旧作アーカイブ5(二〇一六年四月)- 石村自由詩17*19-5-30
じきに夏ですね- 印あかり自由詩10*19-5-29
靴を洗う- 佐白光自由詩2*19-5-28
雪畑- 佐白光自由詩1*19-5-26
夏の歌- ミナト ...自由詩219-5-24
楽しいね_楽しいや- 印あかり自由詩10*19-5-22
十三夜月のくるぶし_/即興ゴルコンダ(仮)に提出したものを改 ...- るるりら自由詩10*19-5-21
母の死体は美しい- 印あかり自由詩10*19-5-19
Equus- 石瀬琳々自由詩13*19-5-18
旧作アーカイブ4(二〇一六年三月)- 石村自由詩21*19-5-16
石の顔- 服部 剛自由詩419-5-14
子宮の中からおはようを言うわ- 印あかり自由詩6*19-5-9
永遠- 石村自由詩21*19-5-6
空中- ミナト ...自由詩219-5-4
Dance_Ephemeral- 塔野夏子自由詩2*19-5-1
青い窓_―平成もあと二日―- 服部 剛自由詩319-5-1
人の川- 佐白光自由詩1*19-5-1
春の宵_ほか二篇- 石村自由詩22*19-4-28
着心- 佐白光自由詩2*19-4-27
- ミナト ...自由詩119-4-26
夢でした- 印あかり自由詩10*19-4-26
ホームスイートホーム- ミナト ...自由詩319-4-24
夜の散歩- 印あかり自由詩919-4-21

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