通りすがる垣根の向こうで 弾かれる弦
高い日差しの 白骨
互いが太陽である為の音階を口ずさむ 一拍に静寂を求める
互いが太陽である為の{ルビ詞=ことば}を一輪 波風に安寧がたゆたう ....
絡みつくものを解き
降りかかるものを払い
抱え込むなら
両手でしっかりと
歩む
先に行く人や
後ろを行く人
絡ませたままのものや
降り積もるもの
立ち止まりはしな ....
「凶器は?」
「ない」
「ふーん、目撃者は?」
「一人もいない」
「ちっ、死因は?」
「仏さん、見当たらないんだよ」
「見当たらない?」
「ああ。超完全犯罪だな」
「…あのさー」
「 ....
ふと
襲ってくる
悲しみは
水底のように
穏やかで
疾風のように
激しくて
でも
この命は
守ってく
どうか
ひとすじの勇気を
私に
ある朝が
とても静かで
誰もいない
そんな朝なら
それはきっと
時の間
どこかでなくした
心の一部
取り戻せもせず
大切なものを
捨てたことを
ただ
見させられるんだ
ある夜 ....