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 熱いゆげをわけて
 ちりれんげですくって
 ふう ふう 吹いて食べるのです

 舌の上にのせた豆腐が
 かすかに香って崩れる時
 ふと時間は逆戻り

 勤め帰りのスーパーで
  ....
 ベランダで洗濯物を干す
 私の耳にずっと
 とどいている安穏な響き

 それは近所だけれど少し離れているため
 うるさくもない 建設中のマンション工事の音

 手が空いて 見下ろす ....
 クラスメートのMさんは
 その日も
 大学生の彼氏の自慢話ばかりする
 そんな彼女と近頃
 廊下でたまにツーショットだったS君とが中庭で二人
 待ち合わせて下校する姿を見てしまう

  ....
 酔った男が管を巻いている
 青い月の光の中に
 しわがれた声で管を巻いている
 ヨロヨロと時によろめいて
 松の根方に坐りこんでしまうのだが
 男の声は途絶えない

 月の光りの流れの ....
 近所の大手スーパーの出入口横手に
 地元農家の主婦たちによる行商で
 人集りができている

 休日 何とは無し
 その溢れる活気へ混じり気分良くのぞいてみる

 あれ?もう無いの、 ....
 会社では広大な敷地内を 車と自転車が往来する。
 歩行者には「さわやかあいさつ通り」と名称される
 アーケードの歩道が設けられている。

 東の正門で守衛室に社員証を提示しても
 配属先の ....
 冷たすぎない 水の入った硝子の花びん
 丸くしぼんで頭を垂れた
 二本のガーベラが生けられる

 それは夏の日、
 駐輪場の傍道に
 ビニール包装されたまま
 三百円の値札を付けた 落 ....
 表札が「木戸」とある
 ここで きみはご飯をもらっていて
 今日も玄関先で眠っている

 この間は玄関ドアの傍に並んだ鉢植えに身を寄せて
 うずくまり日なたぼっこ
 きみの瞳が小路へ向い ....
 沈丁花の香しさ
 小風に誘われて
 こころが遠い場所へタイムリープしてしまう

 「ここから見ると。」
 海沿いは照り映える鱗波がどこまでとなく続き
 うっすら空に霞がかる

  ....
 休日前に同僚と
 行きつけの飲み屋で飲んだくれ
 翌朝なって食う茶漬け

 これが、美味い

 冷や飯に梅干し乗っけて
 塩昆布とぬか漬け胡瓜
 紅生姜に沢庵添えて
 熱湯かけると ....
 こんな話、どこかで誰かにもしてみたい

 心臓の鼓動と
 もう一つ
 人には心に脈拍があるのです

 意識していないとき
 心臓がそうであるように
 いつも揺れているメトロノームの振 ....
 
 おじいさんカメラアングル探る朝
   ドブ川沿い咲く芙蓉の前で


 公園で歪に割れる泥団子
   柴の散歩の落としモノかと


 あす降るか 雲間の月に遠い声
   貴男の ....
 カップ麺に熱湯注いで待つあなたの
 お耳を拝借できますのなら
 こそっと お話してみたい

 京都駅から地下鉄に乗り四条駅で降りて
 阪急電車に乗り換えます
 地下鉄の改札を出た駅構内に ....
 晩の嵐の止んだ朝
 どっぷり濡れた
 舗装道路を進み行く

 街路樹の折れた枝が煉瓦の上に
 太さのちがう枝を見る
 散り落ちた若葉が煉瓦の上に
 柔らかな緑は目に強く
 レンガ色と ....
 冬空の 街で消えゆく 虹を見る
 束ねた髪が七色の女
夏川ゆうさんのリリーさんおすすめリスト(45)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
湯豆腐- リリー自由詩10*23-5-26
落陽- リリー自由詩4*23-5-18
ある星- リリー自由詩4*23-5-15
月の寺の男- リリー自由詩3*23-5-12
朝市- リリー自由詩4*23-5-5
朝の月- リリー自由詩10*23-4-30
切り花- リリー自由詩7*23-3-9
地域猫- リリー自由詩6*23-3-6
春霞- リリー自由詩5*23-3-3
祝日- リリー自由詩6*23-2-24
幸せのテンポ- リリー自由詩5*23-2-16
短歌五首- リリー短歌2*23-2-12
ある幻影- リリー自由詩10*23-2-4
レンガ道- リリー自由詩6*23-2-1
_虹- リリー短歌5*23-1-18

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