せかいの欠片が落ちていました

落とした人はまだ近くにいたので
「せかいの欠片を落としましたよ」
と声をかけると
「私のではない」
と言うので私が育てることにしました

指先くらいのせ ....
 ただイタズラに時を過ごし
 くだらない非生産的な妄想のなかにうずくまる
 暗黒の世界を目にしてしまったボクは
 うめき もがき 叫んで
 なんとか地上に這い上がってきた
 しかし後遺症は残 ....
雨の森 羽の音
言葉にこぼれる
声の水音
透きとおった殻のなかで
生まれ出ようと旋るもの



空が融ける
雲の一角
灰の放射が
ひとりのまぶしさが
おそ ....
雄株は欲情に駆られ
自慰を繰り返し
めしべは空気中から
出所不明の花粉を受けて
子を宿す

植物界は古より
一婦多夫世界を構築している
誰も僻まず
誰も疑わず

動物は一人きりを ....
 秋晴れに君の笑顔がまぶしくて
 流れゆく時忘るれば
 季節の魔法が降りかかり
 けがれなき{ルビ瞳=め}に映る夕暮れ

 {ルビ幾度=いくたび}も訪れる四季身に感じ
 そのたびごとに新鮮 ....
線路脇に建つ家に生まれて
ずいぶんと長い間 そこで暮らしたせいか
今でも 5分おきに
からだを揺らしてしまう


そうやって揺れているうちに
いつしか わたしは
窓ガラスの
3メート ....
僕は願いを持っているから死なない

君も願いを持っているなら死なない

願いを持っていた彼らが
血 流して  肉 裂かれ
画面に映らないところで悲鳴をあげていても

僕は信じるから
 ....
言葉が躓いた先
視界の端で海が揺れる
掬ってみれば穏やかに澄み
浸してみれば鮮やかに碧く


一人一人違う泳ぎ方で
同じ海を泳いでいるのか

僕たちは淡い
孤独と出逢ってしまったか ....
今までだって
そうだった
今だって
そうなの
何時だって
私は 私に
しっかりと
抱きしめられて
私は常に
私と倶に
この先も
抱かれ 続ける
何人よりも
私を憶う
あの腕 ....
朱と漆が混じる頃 名もない丘の墓地
今日も訪れる 独りのピエロ
鈴の音を連れて つぼみを灯した 小さな花

街の明かりに 泪を湛えて 見上げた夜に溺れそうで
雲間から染みだした光に 思いを浸 ....
幼い頃のひとり遊びの記憶は
影となって私に纏わり
誰かを愛そうとするたびに
耳元で呪文を投げかける

楓の色づく様を
薄の頭をゆらす様を
人と分かち合うやすらぎを ....
カタン カタン
二度と開かない
扉が閉まり

カタン カタン
と音がして
隣の男は人形に

カタン カタン
手首を垂れて
立ってた女も人形に

カタン カタン

カタン カ ....
なんだかとっても寒いので
財布の中をのぞいたら
やっぱり寒い

ころりと100円玉
音をたてることもなく居て

街角の自動販売機
120円という表示が淋しい

一昔前なら缶コーヒー ....
わたしは 鏡のなかで待っている

あなたを待っている



あなたは なにも知らずに
平気で 素顔を のぞかせる

わたしは みとれて 口ずさむ





月明 ....
愛が悲しみに変わり恨みに変わる
あなたが何を言おうとも
あなたへの殺意は変わらない
いつしか冷めた愛ならば
お願い、私から捨てさせて


黄泉への片道切符を片手に持って
あなたの所に向 ....
 石で出来た頭では
 考える力がない

 ただ 追いかけてるのは快楽のみ

 見ず知らずの男に 声をかける

 朝になれば みんなスーパーマン

 夜露にぬれた 草木も
 太陽の恵 ....
音に
色がついて
届く
届く
ぼくの耳に
君の耳に
ほら
きこえるでしょう
極彩色の音楽が
君のために鳴っている
色鮮やかな音楽が
さあ
涙をふいて踊ろうよ
極彩色の音楽が
 ....
ワンピースの少女が飛び降りて、世界は初めて死にます。
上の方から崩れ落ちていく世界を掻き分けて、ワンピースの少女は落ちていきます。

泣いても良かったのです。

人々は叫びながら逃げます。こ ....
僕のお母さんからは ロケットが出るんだ

小さい頃 そう歌ってた記憶がよみがえって来たんだ

作詞も 作曲も 全部僕で
ずっとずっと、歌ってた気がする

僕のお母さんからは ロケットが出 ....
 棺の中に詰め込んだ眠りから冷気が漏れ出している
 その内に、遥か遠い上空から神が降り立つ為に
 死者は永遠、神も永遠 永遠を欲する人々の群れ
 生かす者と殺す者、その狭間を生きる者
 三角定 ....
慎重に慎重に
積み上げて
積み上げて
できかけたお城
あと一歩のところで
真ん中から思いっきり
両手を振り下ろして
メチャメチャに
ブチ壊したくなる

消えかけていた衝動
蘇るな ....
響いた翼はためかせて
風の声へ飛び続ける

閉ざされた約束の傷
脈打つ光へさらして
こえられない私をみつめる
罪色の翼に歌う

{ルビ現在=いま} 解き放つ時
押しつぶされそうな空へ ....
宣告を受けた日
私たちは意外なほど冷静だった
それはおそらく
屈強な父の姿には癌という病名が
あまりにも似つかわしくなかったからで

父はいつもの如く寡黙だったし
私 ....
もう一度、始まるのです
そう言って眠り落ちる人
危なくはないですか
休みたくは、ないですか
瞼の裏側の静かな暗闇で
一人で旅に出るそうです
朝までには戻るから、と
その人は


積 ....
月の夜にほろほろ酔い
虫の音聴いて踊り出す
モミジの葉陰の魔物たち

ヒガンバナが燃えてるよ
ワレモコウは眩しくて
そっと瞳を閉じている

秋の月夜はきれいだね
アケビの露を ....
パーティーは散々だった
おやすみ、のあいさつの方角へと
だいだい色のシロップが
ゆっくりと流れて 
しだいに
粘性を増してゆく、
夜の


水の底で ゆうべ、まき散らされて
わたし ....
お兄ちゃん、と
呼ぶのが
照れくさくて
そのまま
僕たちは年をとった。

あなたは家を出て
後を追うように
私も出て
あなたは戻り
あるいは他所の国へ
私は
死ぬまであなたの弟 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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