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ブランコから見た空は海に似ていた
悲しみに揺れるように
君はぎりぎりの角度で空を見る
浮かべた涙をこぼさぬように
近づく地面を遠ざけて
君はぎりぎりの角度で
懸命にこら ....
塾の講師なんて仕事をしていると
子供の心に触れてしまうことがある
前に受け持っていた女子生徒が
授業中に突然飛び出して
二階のベランダから飛び降りようとした
「死んでやるー!」と何度 ....
英語の先生が教えてくれた
一番長い単語は
「smiles」
最初の「s」から
最後の「s」まで
1マイル
たとえば僕が笑顔のままで
1マイル
歩きとおせたとしたら
もっと ....
いつからか夢見ることを遠ざけたのは
それが大人になることだと教えられたからではなく
身近な現実を見つめれば
それが大人になることだったからでした
忘れ去られた銀河ステーション
....
今日も遠い北のはずれでは
北風がつくられている
私は妹の手をとって歩きながら
「ごらん、あれが北風だよ」と
すり切れそうな雲の端を指さして言う
すると雲は
少しずつ形を変えなが ....
思い通りに喋れない
言葉が言葉になりきれずに
まるで蛹みたいにうずくまっている
戸惑いや迷いが
細い糸のようにからまって
いつしか自分自身を閉じ込める
繭になる
吐き出さ ....
白いノートに
木を三つ書いたら
それが森になりました
空を支えるように
枝の真似をして手を広げれば
わたしもまるで木のようでしたが
何かが足りない気がして
淋しくなりました
....
疲れたようなまどろみを
風邪薬の苦い味で目覚めさせる
現実にうなされることは多く
そのたびに
現実から離れようとあがいてきた
午後
窓越しに景色を染める
夕焼けはあまりにもき ....
ある日見た空に
飛行機雲が白くひかれていて
それが矢印のように思えました
きっとそんなところにもきっかけはあって
感じたままを力の向きに
見上げるその
角度にも
だから
....
夜闇の波に揺れて
わたしの海は広さをなくす
いったい何が不安なのかと
ひとつひとつ問いかけてくる波に
ひとつも答えることもなく
わたしはひとり揺れている
「あ」から ....
まるであなたの
唇のような色でした
10月
神様のいない月に
願い事は増える一方で困ります
去年きれいに咲いた
シクラメン
冬に灯りをともすようにして
春先まで ....
すらすらペンを走らせれば
紙の上にハトを飛ばすこともできる
あるときは灼熱の雪を降らせ
またあるときは凍りついた心も融かす
僕はマジシャン
人の気持ちも思いのままに
不思議と動かす言葉を使う
....
殺してしまった
今日、何の罪もない
言葉を
奥歯で
噛み殺してしまった
悔しかったのだろうか
それとも
悲しかったのだろうか
そんなことは
いずれ忘れてしまうのだろう ....
なんだかとっても寒いので
財布の中をのぞいたら
やっぱり寒い
ころりと100円玉
音をたてることもなく居て
街角の自動販売機
120円という表示が淋しい
一昔前なら缶コーヒー ....
雪融けのせせらぎが
草木に沁み込む速さで伝わる春
ひらいた花のはなびらが
舞い散る中で見た空の
青さを呼吸するような夏を過ぎ
虫の声に名残匂わす
涼しさにはほんのりと憂いの秋が
....
大切なものを失くしました
良く晴れた日のことです
まだ記憶だけが鮮明に残っていて
もしかしたら
あなたのことかもしれません
それはそれで
とてもいい歌だと思いました
....
兄、あるいは姉と呼ぶべき
生まれなかった命にむけて
もしかしたらこの時代は
貴方たちの手で変えられたかもしれないと
そんな期待を寄せるわたしは
我が侭だとわかっています
....
子供のころは簡単だった
青いクレヨンで雲のかたちをくりぬけば
それが空だと言えたけど
いま僕が描こうとしてる
この空には青が足りない
たくさんのことを知ると
たくさんのこと ....
季節はずれの花粉のせいなのだと
説明する僕のことを
受話器のむこうで
君がくすくすと笑っている
きのう雨の中でけんかして
雨なのか涙なのかわからなく濡れたふたりが
いまはこうして傘 ....
もっときれいな出来事が あってもいい
良い事をするのは
良い事だと教えられた 僕ら
悪い事をするのは
悪い事だと教えられた 僕ら
昨日のニュースで聞いた事
思い出したくない ....
幼い頃に覚えた童謡を口ずさんでみれば
なぜか悲しい気持ちがわいてきて
もしかしたら
うたの歌詞が悲しいのかもしれないと
確かめるように繰り返してしまう
夏と秋のさかいめは
きっ ....
九月
雨が多いのは毎年のことで
それはさしてめずらしいことでもない
のかもしれない
秋というにはまだ早く
ちょうど残暑という言葉があてはまる
そんな晴れの日も多い
九月
家 ....
飛ぶ夢を見たことがある
動物園のダチョウはすっかり砂にまみれていて
それはつまりダチョウの習性であって
その目的は害虫を防ぐことだ
そんなダチョウに翼があることは
どうにも不自然 ....
聞こえるはずもない
花のつぼみがひらく音
それが優しい歌に聞こえて
蝶がちゅるりと
その花の蜜を吸うとき
それが優しい歌に聞こえるから
ぷーんと飛んできた蜂が
そ ....
そこかしこに扉はあって
それは
いろんなところにつながっている
何気ない会話の
ほんの小さなやりとりにも
そんな扉がひそんでいるから
いつでもどこでも
特別を感じられるんだ
....
ふと遠いところへ行きたくなる
通過電車に手をのばせば届きそうで届かない
本気で身を乗り出すと本当に連れ去られてしまうから
「危険ですから、黄色い線の内側までお下がりください」
というアナウ ....
なんとなく気分のいい日には
枝を揺らす風だとか
キラキラした川面だとかを
鼻歌にして口ずさむ
そうやって
枝を揺らす風はやさしいなぁ
キラキラした川面はきれいだなぁ ....
交差点の真ん中で
すすむ方向を見失う
ゆらりゆらぐとき
ふわりうすく浮き上がる
今を引きのばせば
わずかな希望を羽にして
けして上手くはないけれど
音なく羽ばたく
儚く ....
今日が終わる
その少し手前で
ひとつ足りないことに気づく
いつものように
君を送りとどけた駅で
「またね」でもなく
「さよなら」でもなく
「ありがとう」でもない
ひとつ ....
ルナクさんのベンジャミンさんおすすめリスト
(59)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
ブランコから見た空は海に似ていた
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
06-2-15
知らないことを知っている
-
ベンジャ ...
自由詩
42*
06-2-6
笑顔までの1マイル
-
ベンジャ ...
自由詩
4*
06-1-24
流星群の夜
-
ベンジャ ...
自由詩
11*
06-1-2
北風の工場
-
ベンジャ ...
自由詩
14*
05-12-16
言葉が蝶のように
-
ベンジャ ...
自由詩
12*
05-11-20
あなたへとつながる道を
-
ベンジャ ...
自由詩
10*
05-11-9
風邪薬を飲んだ午後、夕焼けはあまりにもきれいだった。
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
05-10-28
飛行機雲は消えても
-
ベンジャ ...
自由詩
10*
05-10-26
夜闇の波
-
ベンジャ ...
自由詩
11+*
05-10-24
シクラメン
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
05-10-15
マジシャンの憂鬱
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
05-10-12
殺してしまった
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
05-10-10
100円玉の温もり
-
ベンジャ ...
自由詩
15*
05-10-7
リレーする季節
-
ベンジャ ...
自由詩
11*
05-10-3
僕は今、そんな歌をうたう
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
05-10-3
生まれなかった命にむけて
-
ベンジャ ...
自由詩
20+*
05-9-26
この空には青が足りない
-
ベンジャ ...
自由詩
17*
05-9-24
僕はくしゃみをする
-
ベンジャ ...
自由詩
12*
05-9-21
もっときれいな出来事が
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
05-9-21
夏と秋のさかいめは、きっとこんな夕暮れ
-
ベンジャ ...
自由詩
14*
05-9-16
夏からの手紙
-
ベンジャ ...
自由詩
14*
05-9-13
空を飛ばないダチョウにも翼がある
-
ベンジャ ...
自由詩
13*
05-9-6
それが優しい歌に聞こえる
-
ベンジャ ...
自由詩
11*
05-9-5
どこでもポエム
-
ベンジャ ...
自由詩
10*
05-9-3
夜の地下鉄は海の匂いがする
-
ベンジャ ...
自由詩
53*
05-8-31
鼻歌
-
ベンジャ ...
自由詩
12*
05-8-28
カゲロウ
-
ベンジャ ...
自由詩
10*
05-8-27
ひとつ足りない
-
ベンジャ ...
自由詩
17*
05-8-24
1
2
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