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水 の中で小さく小さく息をしました。
二酸化炭素が海の中で溶けて
そのままあたしも消えてしまいそうでした。
中 身のないあたしは汚い醜い言葉を発する口や汚れた身体で出来ています。
本当は浄 ....
ふ?
{引用=ふ
と
ふしぎ
ふかし
....
眠くなるようなライトの下はすべて白にならなかった頃が
背もたれのない椅子で眠りながら思い浮かべるような1日
定期的に響くカーテンの音も気にしないように
いくつかのガラスとペットボトルを蹴飛ば ....
問題は変数xの存在だ
並べすぎた車輪の上で5列の座席が全て埋まったままの
不来方を出た窓際でxの存在がほのめかされたのだが
そんなことはどうでもいいようにスキー場ばかりの風景を切って
....
停止
スープの乗った
太腿
ス トン
サンキューベイベ
なりたかった私になれたわ
私、目をつぶりすぎるから
集る蝿にも気付かないの
....
まんじゅうの中には多分
夜
があるのだろう
だから
こんなにも甘くて
どこかに行きたくなるのだ
公園のベンチ下で寝ころがって
グレープとの蜜月を思い出す
黒蟻に残り香を葬られ
雨風に何度洗われてもまた
消えないタトゥーを指でなぞって
グレープのことを考えている
....
びりびりという何かを引き裂く音がする びりびりという音がする びりびりという音に乗って やや細かくて蛇行する あるいはジグザグの つま先を合わせながら 綱渡りのように乗って しばらく歩いてみた どれだ ....
正座でボロボロのリズムを刻みながら 栄光を観察する
牛耳られた暴言の隙間隙間にいれば 沈黙がヌードを披露する
命令好きなアミューズメント色を排除 そうすれば 正解が浮遊する
スプリットから除 ....
彼は取り違えているのかもしれない
おれをAだかBだか或いは俺だかと
どのみち大した違いはないんだが
奴が誰に金を払うつもりでいるのかは
知っておかなくてはならない
俺は彼を試そうと
俺自身 ....
寒さは人を侘びしくさせるので
細い雪道ですれ違う時は
どちらからともなく微笑みあって
凍えるのを防ぐ
カタクリの粉を握るように雪を鳴らして
灯りのもとへ帰る人の足どりを子守唄に
産 ....
訂正の先頭が混雑がる チョコレート
飛び出しの通り右腕の 上げ具合
ギリギリチョウチョや 微妙な色
優しいする 優しいする
ゲイ世代の洗面器まみれ 肩からとる
すきま ....
すりへった石鹸が
ひら ひら と
拍手の渦に埋もれてゆく
ビニールホースに合わせ
こぼれるシャンソンの音色は
か ぼ そく とぎれとぎれに
五線から はみでる
酔いしれるうちに ....
うらやましいお方
金曜の夜は
「あと2日も一緒だ」と
「幸せだなあ」と
そのお方と一緒に眠られます
土曜日は
しじゅうお布団でごろごろ
あなたは昔わたくしに「ころころしたい」
とお ....
窓の少ない教室の四方は水の壁で
ゆがんだ光のような蜘蛛の糸で結ばれている
クリップを伸ばしたような針金じみた机の列が
右から左へきちんと並んでずっと黙っている
黒い帽子の集団がやっぱり右か ....
+
忘れていたことすら忘れていたのに
嗚呼、忘れていたことを思いだしてしまった
思いだしてしまったことをいつかまた忘れられるだろうか
++
花の絵を描いて ....
それにつけても おやつは
フランシスは、口に運ぶと クルンと自分の体を抱えた
ひとりっきりの台所で
「今日も遅くなるから」のメモを見つめながら
いつも通り
....
けっこう何年経ってもゆるされない
17才
「あんまり辛そうだったから声かけられなかった」という友達の気持ちがわからない
27才
帰郷
やっとでパートタイマー
勤め始めて4か ....
熱海といわれても
有名な温泉地という以外
実はなにも知らないのだった
このお題、絶対残るよなと思いつつ (※)
毎週書きつぶしていったけれどやはり残りつつあって
途方にくれながら飛行機で ....
誰かのタイピングの音だけが見えるように足踏みの先で
机と椅子の整列整頓された部屋の渋滞がいつも激しいと
日陰の窓際滑り落ちていく
指先の人形を口に咥えて
CDの外見をした円盤が空を飛び続ける
....
繁殖するキウイの輪切り
あなた 傍で眺めていて
色づいていく
街の中はロマンスであふれていて
すっぱいね
味なんてしなかったけど
そう言ってみて
お互い確認しあって、噛み ....
海
闇の海
闇の海のなやみ
闇の海のなやみの意味
いみ
意味のなやみ
あらゆる意味のなやみをのみこみ
海の波にたゆとう色好み
いろごのみの酒呑み
酒呑みのねたみの厭味
....
雑音らしい特徴を失ってとめどもなく流れていく
居心地の悪さだけを蹴飛ばしたら
あの風船は中身が抜けていくまで空に降り続ける
そんな雨の中で ボールだけ見えなくなる
てんでばらばらの行き先を ....
すこしさむいようで
身をよじって蛾
とんでいきます くらがり闇夜
まんまるをでんせんがつらぬいて
そして貼りついていた 空に
いたそうだ
兎はちんもくしていても
にじむ朧の鮮血
....
多少補うにしろその穴を埋めなければならないと気付けそこには怯えた目をした動物が土をかぶっているぞ捕われ憎しみを背後に針を持つ手を止めないでそれならそれと示せばそこに生えるものすべてをかき集め出かける準 ....
寝る子はそだつみたいなので貪欲すぎるほど眠って。
それからクソ長い人生を嫌わないように自転車を飛ばす。
煙草に火をつける瞬間のぼわっとなる不思議。
水が欲しいから飲むのだ。あても ....
午前3時に、
「y=(sinθ+cosθ)(sinθ−cosθ)−1」
という数式を目の前にして
「分からない分からない分からない」
と唸っていたら
「何が分からないの?」
と隣から声がし ....
僕たちは今でも窓のないドアを開けるために必死の形相です
向こう側から何も考えずにやってくる眠りの群たちをよけるために
靴下も履かずに枕ばかり投げつけているのです
雲の層のような薄皮を2, ....
朝の訪れたこの空間がとても狭くって仕方がない
視界いっぱいに氷の窓ガラスが張り付いている
ミニチュアの残月を蒼さに溶かして飲んで
机の前にナイフとフォークのない朝食が
コップの上まで水 ....
起きたら
三島由紀夫だった
下唇を噛んだら血が出て
三島由紀夫の血はこんな味なのか とか
白くて小さめの歯は けっこう硬いのだ とか
会ったことないのに懐かしむ
せっかくだから ....
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