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長雨の続く夕刻の水溜まりに影が映ることは
ない。泥水のように濁るわけでもなく、清水
のように色も無くすべてを透過するわけでも
なく、それは雨水と呼ばれるものと酷似して
いる。事実、それ ....
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている
夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
帰る場所のない人こそ一点に留まる
寂しさを解体して
目を瞑る
うつむかない
前を見ない
定まらないこれは
警鐘なのかもしれない
孤独とは
つながらないことではなく
むしろつな ....
言葉で武装してはならない
言葉を武器にしてはならない
争いは銃からではなく
言葉から始まることを知らなくてはならない
言葉で武装してはならない
言葉を武器にしてはならない
言葉の扱いが ....
雲が波なら
僕たちは深海魚だ
深く、深く、
差し伸べられた手も届かない場所で
温もりも知らずに
窒息している
月明かりは
マリンスノーに似ている
それはただの幻想で
本質は
....
もうずいぶん昔のことなのに
最近になってもあけみは
僕の前に現れてきて
彼女はまだ
忘れていないらしい
僕が彼女を忘れていないように
それ ....
「あけみ」という女の子の話。
違うかもしれない。もしかしたら僕の話かもしれない。
あけみが僕のそばにいることに気づいたのは彼女の一周忌の夜
彼女にはとても好きなカクテルがあって
僕は供養の ....
<雪見カンガルー>
どうしても雪の白に溶け合わない
自分の体を恨めしく見下ろすと
袋の中で子供たちが
凍えながら見上げている
<嫌がるラクダ>
ラクダのコブは脱着可 ....
遠く、遠く、遠い場所で
何かが揺らめいている
ように見えるんだ
そして消えるんだ
追いかけないんだ
そこにいるんだ
交接、の前の
寂しさが好きだ
触れる直前の、一瞬の孤独
....
鈍色に、はぐれて
まやかしの夢を見る
空の重さに耐え切れず
落下するものを/
(そは、ありなんや
/握り締めて
熱の、かけらに酔う
鈍色の、底
契るべきものなく
....
あけましておめでとう
そして僕たちはそのように死んでいく
あけましておめでとう
死んでいくのではなく殺されていくのだおそらくは
お互いに
殺されあいながら
あけましておめでとう
生き ....
深夜
血を吐きました
世界が
美しくなりました
君には秘密にしておきます
部屋の中は君の寝息でこんなにも静かなのに
テレビの中では相変わらず人が死んでいきます
閉じられたブライン ....
ハピネス。
幸せについて語ろうとすれば
それは光のように輪郭をなぞって透けていく
影はすべて
光を雄弁に語るハピネス。
流れ、を捉えることが難しいのと同じくらいに
私たちが生き残るのは ....
千波 一也さんのいとうさんおすすめリスト
(43)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
傘と白い手
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いとう
未詩・独白
17*
05-8-31
夜になると、魚は
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いとう
未詩・独白
39
05-6-13
やみまつり
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いとう
未詩・独白
12
05-5-16
武装放棄
-
いとう
未詩・独白
63*
05-5-9
深海の生物は涙を知らない
-
いとう
未詩・独白
14*
05-4-27
すべての世界はつながっているというのに
-
いとう
未詩・独白
11
05-4-8
窓
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いとう
未詩・独白
17+
05-4-8
動物園_2
-
いとう
未詩・独白
10*
05-3-7
セックスの話をすると腕が痺れるのでセックスの詩を書こうと思う
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いとう
未詩・独白
12*
05-3-2
水平線の濁りについて
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いとう
未詩・独白
6*
05-2-2
2005.1.1
-
いとう
未詩・独白
35
05-1-1
こんな夜に死んでいくのかもしれない
-
いとう
未詩・独白
24
04-12-28
ハピネス
-
いとう
自由詩
57
03-5-12
1
2
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