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―― 春のむごたらしさは、
否応なし
扉をこじあける
見渡すかぎり
隠しようもない
傷だらけの
青い春の海
そこは痛みをゆだねる
波の幾何学模様
....
ほんの
一瞬
あなたの笑顔が翳った
冷たい
予感が
わたしの内側を伝う
人の気持ちは葉っぱの上の水玉
いつまでも震えることを止めない水玉
あなたの水玉が ....
からの貝殻がはなしながら
閉じこもってつきつづけた嘘が
喫茶店でコーヒーをたのもうとしてる
まだまだ寒いのに
君は咲いたんだね
小枝のように細くても
桃色の顔が映えて可愛らしい
小さな苗の君が
年とともに成長し
若々しい目をして
ひとつひとつ笑顔を開く
そのさまが愛おしい ....
ときどき船になる
ただ流されるだけの
木の葉ではなくて
川を下る船になる
くぐった橋を数えるだけの
泡ぶくではなくて
時を忘れた船になる
舳先にとまったユリカモメ ....