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秋晴や洗い晒しのキッチンクロス
アールグレイにレモンを添えて午後を飲む
窓辺から隣の芝と草の花
わが猫と明日も在りたし秋の風
はばたいてどこへ帰るか秋のくれ
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路地裏の色なき風の通り道
コスモスの現れて消え君の町
栗拾いひとつぶ持って帰り道
草の絮あしたの風は明日吹く
冬隣電気ケトルが歌う部屋
虫鳴くや猫の目光るほどの闇
パンを焼く窓辺に今日も小鳥来る
信じてる明日が来ること星月夜
抱きあって傷なめあって冬支度
一人では聴こえなかった虫を聴く
キッチンの窓白むまで十三夜
流れ星時計の無い国いらない国
虫鳴くや昨日のきみの温もりよ
屋根の下の終わらないうた星月夜
昨日来た手紙は捨てる十三夜
この星の果てをめざした秋の蝶
時の河の流れに浮かぶ木の実たち
「さよなら」と書いたお札でりんご買う
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八月の靴で家路の最後の日
冷たくて甘酸っぱくて八月よ
遠音とてエノコログサのそよぎおり
過去猫は覚えているか小鳥来る
一生をシャム猫として木の実落つ
父さんと二歳のわたし春落ち葉
独り居が友の名を呼ぶ春の星
君宛てに投函した日しゃぼん玉
猫と居た十七年余春の川
人生の往路復路に花林檎
前髪の一ミリ思 ....
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