川多い広島市内三角州豊かなものを運ぶ太田川
広島市の川から宮島繋ぐ船数カ国語が飛び交う船内
青空が何処までも続く日曜日夏の青空何処までも濃い
夏の午後冷たいものを飲み干した一瞬夏が萎 ....
疲れた心のためにインスタントコーヒーを一杯いれる
僕は悲鳴こそあげないが
なんだかいつもテンパっている
60〜70年代に掲げた自由ってなんだったのだろう
敵はいないし仲間もいない
....
さよならを避けるように
あなたは遠くをみてる
私は水筒をバッグに仕舞って
胸の言葉を飲み込む
つぎはどれに乗ろうか
返事より先に涙が落ちる
大丈夫?
好きな人ができたの
....
やわらかな肉に
流れる
清冽な水を
むさぼり飲み
やわらかな宇宙を
貫く
輝きの光を
集める
ことば、コトバ、言葉 を!
欲望の卑猥を魂に焼き
スコンとまっさらな地平から
....
ひまになると
「なんのために生きる?」
という言葉が
追いかけてくる
しかし
生きるに値するから
生きているのじゃない
生きるに値することをめざしているから
....
神様 私は悲しみと向き合っているだろうか
絵具で押し当てた灰色の空に ギラギラと鱗が生える
その日の空自身が自ら仰ぎ泳ぐように
時間を動いて泳いでいる
ぐだりぐだり
片足 ....
落ち葉舞うもう絶え間なく絶え間なく
鰯雲流れ流れて西へ行く
木立の間茜の光冬陽落ち
夜闇に揺れ浮かぶ冬の薔薇
宙に飛ぶ光のサンタイヴ近し
網戸から漂い入る夕げかな
陽の照る日、日は冬日、あかるい日に、
日の陽の光の広がって
あたりいちめん純白の原
ときはとけてうずをまき
めくるめく永遠の瞬間を
垂直に切り開いていく
陽の照る日、日は冬日、あか ....
演歌がやたら心に染みるのさ
何だか気がついたら年寄りになっちまってた
還暦過ぎちまってよ
どうしようもねえ 巻き戻しは効かないんだから
このまま先に行くしかないよ
老後はのんびり釣糸 ....
寝台の上で瀬死に横たわっていた
虫のように息をしている
何人も神にも仏にもなれない
死人にしかなれない
死人にしかなれない
死人以外になれない
冬の夜は寒くて
冬の明かりは冷 ....
冬陽落ち廃墟の瓦礫で子が遊ぶ
震えながら花の香掬う戻り道
蠢く闇の夜陰しずまる
芝生の生い茂った
小高い丘のてっぺんに
池がありました
そのほとりに
風車のように
クルクルと回る
赤い花が咲いていました
その花を見ていた僕は
淋しくって
淋しくって
思 ....
感化されようとは
思わないが
あの目は純粋なのです
どんな幸福を
謳う人のそれよりも
憑かれた目
ててんたたん ととんつてん
きしゃ はしってる
ててんたたん ととんつてん
きしゃっていうか きしゃじゃないの
それくらいは しってるし
でんしゃれっしゃ れっしゃでんしゃ
....
実家の仏間では
北の方角に手を伸ばし
いつでも笑い出す
生まれて間もない甥っ子。
姿かたちは見えなくとも
かわいい孫に会いたくて
ふらりと帰ってくる父が
楽しいひとときを過ごしている ....
茜色の雲から
茜色が抜けていくのを眺めていた
わずかの間に光を失い
灰色の雲に戻っていく
その色を目に焼き付けて
覚えておこうと思ったのに
ほんの少し
視線をそらせただけで
もう ....
なんにもない
なんでもない
ぽかんとあおぞらあけまして
しずかなかぜがふいている
むおんのかぜがふいている
なにもないわたくしは
まちのけんそうのただなかで
たいこのおとをきいている ....
あたしは
決して、一途ではないんだ。
あなたの言葉に
心が、
鍵をかけられただけなんだ。
月見草のいちりんは、首をかしげて、
何を見るのだろう。
何を見ると思う?
それは、月の影。
心の音。
砥石にかけられた、街のかけら。
──知っている?
死は、前からはや ....
風一吹き静まる街に冬陽射す
ぽかんとして我一人居る冬陽の底
帰ろうよ声の木霊する冬の暮れ
声と声が交わるあいだ
柔かな光が横切って
わたしは不意にいなくなる
うねる大気が木霊して
冷房のついた部屋から出たくない気温は高い熱帯夜は続く
汗ばんだ身体の匂い夏のもの目に映るもの暑さの光
西瓜食べ少し涼しくなる身体瑞々しさが暑さを消し去る
金曜日明日は土曜日日曜日予定 ....
いつからかどこかからずっと聞こえている小さな悲鳴は僕のものなのかもしれないしあるいはまるで関係のない誰かのものかもしれない、ポータブル・ラジオがたまたまどこかの国の電波を拾ってしまうみたいに僕 ....
水玉記念日
カラカラリン
と卒園式
はじめてのさよならは
カルピスの味
あまがえる
雨、降ってきたかとてるてるぼうず
雨、降ってきたよとへのへのも ....
修学旅行で長野の永平寺に行った
若い坊さんが
俺たちのホストだった
晩御飯を食う前に
「いただきます。」
て何をいただくか知ってるか
奴は得意げにそう言った
そんなネタ俺は知って ....
飛び込む
タイミングが
解らない
あの胸の中このビルの下
希望はいつも
上にあるのだと
知っている人が
作る空の色
吸い込まれそうな
青の視界が
反転をした
海に変わ ....
人生の
アクセルは
欲望で
ブレーキは
感謝だ
おおきなたてもののなかに
人がたくさんはいっていて
空や海はそれぞれに実在するとして
みえない思考や行動はどうしよう?
種のない畑にも
風はやってきて
よごれるように
生活は ....
冬夕焼湖底に街の沈む音
鰓呼吸忘れ神楽に舞忘れ
薄明の空の淵より捕鯨船
身籠れる長鬚鯨の尾の重さ
子鯨に親鯨添う成層圏
魚影から涙一滴雪月夜
雪積もる東京ロンドンニ ....
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