恋愛を語る友人楽しそう苦い経験笑顔で語る
終わりゆく夏は何だか足早でやり残しないない?そう聞いてくる
足早に夏が離れていく感じ砂浜からの声小さくなる
よく冷えた西瓜を食べる夏景色夜風 ....
あの日 バンコクの高架下で
僕は一人ぼっちで寂しくご飯を食べたのだった
薄暗い屋台の席で カオマンガイと
闇の中を行くバイクを 一人で 静かに眺めていた
今年のクリスマスの印象としては ....
さささささっ
と
走る
すすすすすっ
と
消える
今ハ
静まり在るもの
森羅万象、
さささささっ
すすすすすっ
ハシル キエル
消え走る!
呑まれ飲んで
また呑まれ
....
おもう
おもわれる
おもいたい
おもわなければ
おもう、おもい
おもい。
どうしてもおもいどおりに
ならないとき
諦めて
しまう
そのまえに
もう
このおもい
伝わらるな ....
ポストに投函した手紙が何処へ届くかは解らない
宛名と宛先を忘れた
差出人とその住所も忘れた
そんな封書の中身は便箋が数枚
便箋には文字を綴るのも忘れた
そんな手紙は迷子になって
い ....
冬に映える黒髪の獣の口から、あなたとの四季のため息が風に巻かれていくよ。あのシャボン玉がすべて包んで弾けたからぼくやきみの悲しみさんはもうないんだ。同じように喜びも弾けて消えるからまた悲しみさんはとな ....
老人はおまえに
ものを
放りこむ
赤々とした
その口へ
おまえの頭上で鍋が笑っている
数限りない夕餉の匂いがおまえに
染み付いている、また酒の芳しい香りと
血の流れと涙は静かに漂っ ....
開けた窓から雨の匂いが流れ込み
濡れていく遠い森のざわめき始めて
貴女の声は透明な水底に沈んでいく
「表裏」
表が出来るのと同時に 裏が生まれる
裏が出来るのと同時に 表が生まれる
あの人が好きだと思う のと同時に 嫌いが生まれる
あの人は偉大だ と ....
琥珀のスープを
飲み干した時
同じ体温で
冬を知りたい
サラダの鮮やかな
赤い野菜に
つまづく事なく
食べられたら良い
パスタの重さが
運命のように
口の周りで
踊り出す ....
こうした方がいい
こうするべきだ
こうしなければならない
そんなような、根拠のない、納得できない 規則やしきたり そういった類のものを
愛想笑いしながら ....
身じろぎもせず
目を閉じ
耳を塞ぎ
口を閉じる
それでも世界は心の中にあり
一輪の清純な花のように
あなたの姿が浮かびます
私の母像・・・
お酒を飲みながら、本を読みながら
こんなソファーがあったらいいねー
なんて思いながら
あなたを待ってる
安宿の食堂で
声をかけてきたのは
私たちを売った海賊だった
おっと警戒するなよ
もう足を洗ったんだ
そう笑って
手首から先がない右手を見せた
まあ利き手がなくても
美味 ....
空から見るあなたの町は
海の青と畑の茶色い区画だった
あんなに焦がれた都会を離れて今は
子どもたちとツリーを飾ってる
温かいシチューを振る舞って
電飾を灯す
みなが眠り ....
名指され得ぬモノ
今刻々と
降っている降っている
*
獣の声、
響いていた
死者の声、
響いていた
師走も端に走りいき
年の瀬都会の大渋滞
怒涛の静けさ霊園墓地に
ほの ....
おとぎ話の中の国は もう
わたしのことをおぼえてゐません
キセルをくはへたお爺さんは もう
わたしのことをおぼえてゐません
アコーディオンをかかへた青年と
まきばで働 ....
あのルックス モテるだろうな間違いなく
モデルさんみたいな十等身
気にかかる 憎まれそうなニューフェイス
知らないでしょう キミのことだよ
イケメンの客寄せパンダと思ってた
女性客ら ....
小さなもののことを、
小さなものが話した。
それは針の穴を抜ける糸のように細く、
ティーカップにスプーンを浸したときに沈んでいく、紅茶の葉のよう。
大きなもののことを、
大きなもの ....
大型の豪華客船に乗る
夢を見ることが多い
世界一周の旅
夢ではいつも同じ豪華客船
毎回寄港先は変わっている
その国その国の良いところ
気候や雰囲気に触れて体が喜ぶ
豪華客船は ....
いったい自分が誰なのか
何者なのかさえ
解らなくなるまで忘れた去った覚えはない
母親に罵声を浴びせた記憶はこびりついて剥がれてくれないけれど
あれば反抗期には誰でも沸き上がるに違いない
....
昼も夜も、夜も昼も、サバンナで走り回ったのははるか昔だ。
誰よりも早く駆け、獰猛で、向かって何でもかんでも噛み付いた。
誰も逆らわず、有頂天で、自分勝手だった。
歳月が経ち、一本、また一本と ....
大きな泉でも皆が醜く争えば
小さな泉でも皆で仲良く分け合えば
たとえ泉を作りだすことができなくても
後ろの方で述べたことは自分次第で変えられる -と ....
歳を重ねる度に
人間の落とす雫の大きさは
段々と小さくなり不安を感じるが
そんな時は気晴らしに
美術館の近くを散歩をして
入館して色々な絵画を見る
偶然か
横断歩道の向こうに
....
枯れたバラ園のそばで
鮮やかな過去に埋もれて
もう聴こえないヴァイオリン・ソナタの
朧げな旋律を追いかける
厳しく美しい冬
風は心の奥まで
凍らせようと目論んでいる
死んだ土をす ....
思いめぐらす ラブレター
通学途中 カドの文房具店
初めて便箋に手を伸ばす
心の中はパズル模様
白い紙に縦罫線だけのもの
パズルを解き明かし
罫線 ....
机の上の
真っ白な
紙に向かい
詩を書こうと
意識を集中していると
部屋の左側から
異様な冷気
立ち上がり
彼方の界が
現を圧して
滲み出す
部屋の外では
稲妻物凄く荒 ....
スポーツで一人の勝者が嬉しそうです
発明した一人の人間が嬉しそうです
空前の高収益を上げた一人の起業家が嬉しそうです。
そんなもん もうやめようや 真面 ....
真夜中の解放区にたどりついて
心はこわばっていた輪郭をほどいてゆく
すると時空はみるみる遊色化し
心の奥に隠れていたいちばん柔らかい部分と
とめどなく融け合うのだ
やがて眠りがお ....
光の空、
いよいよ透明に青散らし
冬、深まる
深まる冬に
強い熱放つ、
太陽は天に貼り付いて
霊園に佇む墓石たち、
しづかしづか 白骨を打ち鳴らす
水を運ぶ両側で
一つの墓石 ....
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