いつぽんの川がながれてゐる。

川べりの道は夏枯れた草に覆はれてゐる。

川はゆつたりと蛇行して その先はうつすらと 野のはてにきえ

太古の記憶へとつづいてゐる と村びとたち ....
赤い線が
皮膚の上に浮かび上がる
今朝
バラのとげが作った傷が


わたしのからだの中の
赤いこびとたちが
あたふたと
いっせいに傷をめざして
走っていることだろう

猫を飼 ....
羽が落ちている
本体は見当たらないから
誰かが食べてしまったんだろう
羽は食べてもおいしくないだろうし
さしたる栄養もなさそうな
だけど
錆ひとつない
無垢な部品

ない、みたいに軽 ....
秋についてのノート

 小麦色の秋よ
 その綴り方よ
 やがてざっくりと鎌に剪られ、
 失われていくものたちよ
 天井の滴りを数え
 バス・ルームへむかうぼくよ
 そしてアイオワの果て ....
誰が私に声をかけなかつたのかわからない。

葱の花がしらじらとした土の上でゆれてゐる。

その下に妹の骨がうめられてゐる。

捨ててしまはなくてはならない。


丘をこえて夜 ....
   *


 さすらえば鰥夫の身こそ倖せとおもい果てたる真夜の駅舎よ



 晩夏訪れてたったいま淹れる珈琲の湯気に消ゆるすべての死者は



 暮れる丘奇蹟の粒も ....
なにか

白い ものが

のこされて ゐる


うまれたものが

去つた そのあと に

そしてこつちを

みつめてゐる


長い午後に

時が

裏返 ....
月が白磁の頬にまろかな光を彫り
聖母の涙をかたどる

その組み合わされた指先を見つめる女が独り、
内なる歌声に耳を澄ませている
女は両肩に繭を負っていて
まだ桃色の瘡蓋はやがて翅となり ....
コンビニエンスストアの駐車場で鍵つきの車をかっぱらって、曇り空の下、国道を北方向へ二五時間休みなしに走り続けて辿り着いた先は、名もない樹海だった。バックシートを漁ってみると同乗者の荷物のなかに .... 肩があって
右に少し傾いていて
足があって
正座が下手くそで
私がいて
倚りかかっていて
硬い指先で
背筋をしゃんと元に戻す

スーパーマーケットに行って
じゃがいもがあって
カ ....
うつくしいひとたちに遇ひ

うつくしいはなしを聴きました

空はたかく 澄んでゐました

かなしみはもう とほくにありました

よろこびは すぐそばに そして

手のとどか ....
時には、夜のドアを開けて
静かな世界を照らす
月を眺める
秋の宵

――あなたのココロの目に視える
  月の満ち欠けは?

日々追い立てられる秒針の{ルビ音=ね}から逃れて
やってき ....
物語たちはことばのうしろですでに出来あがっている。辛抱づよく待っていてくれるのだ。それはつよくてさびしくてやさしい。
みどり色のオアシスのうえに花を作っていく。わたしの指は傷傷して汚れて、それは ....
君は夜の天使だし 狂い合える仲だし
こんなに激しいことってないよ
お義母さま
あきの こごえです
朝風に 精霊バッタの羽音が
そっと 雫を 天に すくいあげています

何が終わったのでしょう
もう はじまりはじめの空
むかしむかしの反対のはじまりのはじ ....
鳥の船が沖をゆく 夏の朝

雲の峰が溶け やがて海になる


{引用=(二〇一八・八・一〇)}
白いりんごをのせた皿に薄陽がさしてゐる。

月をたべた少女が硝子の洗面器にそれをもどした。

日が暮れる。わづかに年老いてゆく。
カウンターのお客と会話中 背後の壁にゴキブリ君
とつさに背中で隠す 板長

飲食中 トイレに向かうお客に ありがとうございましたー!
何! 俺に早く帰れか? まずい!

玉子焼きのオーダー ....
りんご

机に おいた

三ヶ月も すると
線が
崩れてきた

包丁で真っ二つにわると
熟れた人類が
まる出しになった

果実は
身も
蓋もなく露骨だ

あまりにあか ....
朝のように
やさしく

朝のように
こわれやすく

朝のように
まっさらであったひと

くげ沼によこたわり
黙って 
ソクラテスの
にがよもぎを噛んでいたひとよ

とつぜん ....
背後霊の手は長く
千手観音よりも多い
ただ
多ければ良いという
ものでも ない

人間の役に立つのは 人間の手と同じ数
つまり 二本の手がもっとも便利
背後霊にもイカのような触腕がある ....
早朝の光障子戸に 木の葉の影絵
今日も ゆらゆら酷暑の炎か

清涼の風が ツクツクボウシの声乗せて 蓮沼を渡り来る
ツバメとトンボの 危うき急接近

急登し 息切り見下ろす 灯台遥か
浜 ....
ホリエモン(堀江貴文)が「獄中ではもっぱら本を読んでいました」と語ると、記者が「何を読んでいたのです?」とたずねた。
「小説ですね。山崎豊子の『沈まぬ太陽』とか。あれは面白かった」

わたしはこ ....
両腕をついと前に出し
巨大な森を抱きかかえる
憧れの海原の向こう側から
光の粒が駆け出して
私の体と出会う
道化師のように青白い
太陽が昇り 月と一緒くたに
美しい遊園地模様の
木漏れ ....
子供のころから若さが嫌いだった、気に入らないことがあるとグズグズと駄々をこねたり、癇癪を起したりするのが嫌いだった
子供のころから若さが嫌いだった、学生服をほんの少しやんちゃにアレンジした、中途 ....
ギャンブルに入れあげて
家庭を顧みないのと
ボランティアに入れあげて
家庭を顧みないのは
家族にとって
まったく同義の"迷惑"だということを
マスコミは決して伝えない
 ....

赤ん坊はワルツを変える
瞑想的にゆらめいて
第一章の背表紙に
紫の雨を貼り付けて

説明的な溶鉱炉に灰色の羽を持ち込んで


誕生日パーティは黄色い
家の中は静か
カーテン ....
なんか、また
色々やってるみたいじゃねえか
マスコミも免罪符みたいに
チョロチョロ報道してるけどよ

おまえらさ
戦争の記憶を風化させてはいけないって
バカの一つ覚えみたいに繰り返すが
 ....
本を閉じた
それから身の回りのものや
家具類を
すべて売り払った
その金で細かい借金まですべて精算し
当面の食費と交通費を残した
田舎のあばら屋は風通しのよい
道場のようになった

 ....
生きることがつらいのなら
生まれることはどれほどつらかっただろう
夏の星々 そのしずかなことづては
このわたしへ どのわたしへ


 うけとるまえに
与えたもの 
はだけた心に 
か ....
田中修子さんのおすすめリスト(718)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
小さな村で見た- 石村自由詩918-9-20
猫とバラ- そらの珊 ...自由詩1118-9-19
ひとひらの落とし物- そらの珊 ...自由詩11*18-9-18
秋についてのノート- 中田満帆自由詩918-9-16
- 石村自由詩12*18-9-12
august/8月- 中田満帆短歌4+18-9-11
白いもの- 石村自由詩4*18-9-10
月の歌姫- 由木名緒 ...自由詩6*18-9-10
キリストとフクロウ- ホロウ・ ...散文(批評 ...1*18-9-9
教育- 葉山美玖自由詩818-9-3
- 石村自由詩10*18-9-2
お月見の夜- 服部 剛自由詩718-9-1
メモ- はるな散文(批評 ...418-9-1
ねっ- 神室自由詩118-8-31
ラ・ラ・ラ族- るるりら自由詩23*18-8-30
水平線- 石村自由詩4*18-8-29
日暮- 石村自由詩10*18-8-29
居酒屋_哀歌- むっちゃ ...自由詩7*18-8-26
りんご- 一輪車自由詩218-8-25
朝のように- 一輪車自由詩218-8-23
背後霊が水を汲みに行く- るるりら自由詩8*18-8-21
過ぎゆく夏に_想いつれづれ- むっちゃ ...自由詩5*18-8-20
ホリエモン、文学を語る- 一輪車散文(批評 ...118-8-19
悲しいものの運び方- 神室自由詩218-8-18
子供のころから若さが嫌いだった- ホロウ・ ...自由詩1*18-8-17
ボランティア中毒- 花形新次自由詩118-8-17
無題- 由比良 ...自由詩218-8-17
反戦バカ- 花形新次自由詩118-8-16
ニレの木でハトが鳴いているんだね- 一輪車自由詩2*18-8-13
野原- 丘 光平自由詩318-8-11

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