わたしの心が
  くらげのかたちになったら
  会いにきてくれますか



  手のひらに月をすくい
  くちびるを歌でみたし
  むかえにきてくれますか
  わたしの心 ....
午前四時だろうと暑いし暗がりだけど空は晴れていてだけど脳味噌の中じゃ狂気の入物がいまにもあふれそうで振動を与えないようにと必死で対策を講じている、暗闇の中ディスプレイに目を凝ら .... きっと私
あなたに会うために生まれて来たのって
この前言ったけれど
あれ嘘なのよ、嘘のうそのウソ


この前一緒に月を見て
水を歩いたでしょう?
その時はっきり思ったの
あなたの ....
鉄線の咲く道

麦藁帽子のむこうで

蝉が鳴いてるから

私は木陰でコクト一を読む

子供達の笑い声と

恐るぺき子供達の笑い声

私の休日に

夏と冬が過ぎていく
僕の椅子に知らない子が座っている

白いワンピース

コントラストに擬態して

あぁ、もう、

高いのだから気をつけて

構わず回る君
くるくると


いつの間に紅い服
源氏パイがあった
たまたまキッチンの棚を見たら
人目を避けるように
そこに佇んでいた

袋を開け
一枚口に含んだ
ホロっと解けて
甘い香りが
口一杯に広がった

止まらなかった
 ....
先ほどから父はまぶたの裏であたたかな土地を掘り返している。鉄橋から反転した母の肖像を火にくべたという。この夏僕は父の生え際に種火がかじりついたままで朝食を平行落下していますゆえ。掘り返した土地は祖 .... このごろ
夜になると
湖の畔で
子がひとり
菓子箱を釣り上げる
歳を尋ねても
教えてはくれない
何度も尋ねる
そのうちに子も
尋ねかえしてくる
人に話すと
誰も信じず笑うが
ほ ....
髪がのびた頃
くちびるから味はすっかりきえて
してきたことも
なかったみたいになった

鉢植えがたおれた
カーテンがゆれた
足も渇いて
でも
こんな色をしていたか
恋人を飼ってる
虫かごで飼ってる

無理やり押し込んでしまったからか
すこし
下を向いて落ち込んでいる
体育座りをして

時々かごから出して
部屋の中を飛ばせていると
何度も
 ....
小学校の避難訓練があった
地震を想定し保護者が迎えに行くというものだ
俺はすこしだけ飲んでいたが口臭がしないように歯磨きをつとめた
それからスーツに着替えた
ネクタイをしようとしてやめた やり ....
今思えば、私は最初から躓いていた。


小学校一年生の算数の授業。

たす、ひく、たす、ひく。

簡単な問題でも両手を使う。

両手で足りなければ両足を使う。

えんぴつ ....
こんこんあんたはどこゆくおひと
日もくれ 野もかれ たびするおひと
げるげろ ふとっちょ ひきがえる
めそぽたみやあの 古池や

 ―――もっと もっとはげしく

おんおんあんたはなぜな ....
望み通り、雨は降りはじめ
びしょびしょの街で

ふたりは渇いて座っていた
気持は
どこかの窓辺にはりつけたまま

ふとった猫が
鳥に
見下ろされている
団地の狭い庭に桃を植えて
安くて新鮮な桃を食べようなどと
欲を張ったのだが
日当たりは良くないので
おいしい実がなったかどうか
それも分からないまま…

たっぷりの肥料と 
水やりをし ....
銀のスプーンで
目隠しした
あなた
うたをうたう

西日がさす
芝生に寝転んで
あなた
うたをうたう


なんて
全部、夢だったんだよー


お花畑はなくて
青いス ....
私、雨に濡れております

髪から雨の雫が

喚くように滴り落ちてくるものですから

ほとほと、いやになりました

雫が喚く

あぁ、うるさい


粉ぐすりは色 ....
美しくあるには少し
強すぎるように感じます

胸は膨らみ

そして

衰える

当たり前のことが、こわい

母に似たにおいが身体中からするの

なぜかしら



 ....
 



 彼は「ヤマダヒフミ」という名前でネット上に投稿していた。投稿する内容は、詩、小説、批評などであり、彼は自分で文学に対するある程度の造形があるのだと考えてた。彼は日常生活では、桐野龍 ....
夜中の公園
顔の無い人が二人
ベンチに腰掛け
ただずんでいる

僕はというと
犬の散歩に来ていて
遠目にその様子を見ている

二人はびくともせずに
手を重ね合わせ
顔を伏せ
小 ....
病室の窓を開けると

干し草の香り


夏休みの匂いがする

と女房は言った。
土砂降りの雨のなかを
蚊柱が
狂ったように うごめいていた

誰かが
地上の火を
消そうと
とてつもなく
大きなバケツをかたっぱしなから
ひっくり返している

抗えないものをか ....
町の外れの寂れた駅舎で
ベンチに座って
夕陽を眺めていた

母になれなかった女と
子犬を産めない犬と
それと女の連れの老人と

老人は抜き身の小柄を手にしていた
けれど今は病んで衰弱 ....
言葉に頼りすぎよとあなたはいう
私はくびをふる

相容れないなにか

みえたものを言葉にして
言葉でしらないふりをする
犬大好きさんのおすすめリスト(25)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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僕の椅子- 水素自由詩3*14-7-10
源氏パイ- 花形新次自由詩414-7-7
ブリッジタウン- ズー自由詩3+*14-7-4
- 天地無用自由詩414-7-3
髪がのびた頃- はるな自由詩614-7-2
虫かご- Seia自由詩314-7-2
避難訓練- 馬野ミキ自由詩614-7-1
数学的思考能力の欠如- 時子自由詩23+*14-6-29
てまりうた- 乾 加津 ...自由詩11+*14-6-28
びしょびしょの街- はるな自由詩214-6-28
夢を食う- イナエ自由詩19*14-6-19
微睡み- いるみ自由詩214-6-18
雨音- 月形半分 ...自由詩514-6-12
- いるみ自由詩214-6-11
ヤマダヒフミの消失- yamadahifumi散文(批評 ...2*14-6-11
顔の無い人たちの憂鬱- opus自由詩214-6-10
朝の病院- ……とあ ...自由詩11*14-6-10
蚊柱- そらの珊 ...自由詩18*14-6-10
__駅舎にて- アンドリ ...自由詩414-6-8
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