パチンと弾けとんだ
洗濯バサミ
ひらいて、はさむ
どんなに風の強い日だって
あなたがいいというまで
ただもくもくと
しがみついてきた
のに

繰り返されてきた
しごく簡単な仕組みが ....
果たされない約束が遠のいてゆく
博愛は封印されて
初夏の風鈴のように ときに
さやかに りん、と在るを語るでもない

ゆく道は涯てを知られず
帰り道はすでになく
芥子の花のうなだれて
 ....

けたたましい山羊の蹄が頭上を通過する
夕べの取引先からのメールが
全て獅子唐に変わっていた朝だ
二、三日前から不穏な空気が送電線を伝って来て
この朝の微睡みの中
それは形づいていったん ....
乾いてる軒下暮らし梅雨の日もそれが定めとうな垂れて

ほんとうに美しい玉葱の芯どうしてもほら泣いてしまいます

玉葱の玉を採ったら葱だらけでもそれは夢{ルビ二兎=にと}を追うひと

玉葱の ....
ギターは女のよう 心をこめなければ響かない
ギタリストはやわではいけないんだ 夜は長い

ときにしくじる事もあるさ ときにはね
でもねインプロビゼーションは最高 もう漏れそうだぜ

雨上が ....
そうだ アフリカへ行こう!!

そう言って父が
長年勤めていた会社を依願退職したのは
定年への秒読みが開始された
梅雨の明けきれない
じめじめした蒸し暑い日だった
それ以来
キッチンに ....
大学の近所は
下着泥棒と
自転車泥棒が異常に多いというのは
所謂都市伝説の類いですから
電車の吊革で十字懸垂するのも
車にロンダードで飛び込むのも
棒高跳びでマンション5階のベランダから
 ....
{引用=
 たわむほどに忍ぶ
ユリの葉は、こらえきれず
重き玉露を 弾いてみせた


 その 砕ける音を
耳にしたような気がしたのです


 千夜の しののめ
いさめらしきものを ....
かりん
 島の
こここ
こ鳥


  恍惚のかおり 蜜のにおいに むせ返る
  夜咲く花は たれのため
  こここ鳥は 花の中をぬけだして
  歌声のほうへ朝日とともに  ....
遮光カーテンの向こう側に目を細める


変形した足 破れた皮膚
珈琲一杯


二杯目で手帳を開いた
洗濯機の回る音はリズミカルでB5ノートの白銀を走るペンも軽い、

ペンの走る音は ....
 ちうちうちうしゃきでくすりをながしこみ ちう
 ちうちうちうしゃきでなにかをながしこみ ちう

 死体の群れ達 を わくちん と よんで
 化学と科学の果て おくすり と よんで

 ち ....
 息苦しく霞掛かった密室にて{ルビ終臭=しゅうしゅう}と吐く白煙。
 前 分からぬままに
 後 退く道も無いが
 右 何処だ、此処は
 左 ボクハココデカスミニトケテキエルノ

 否々 ソ ....
yuezさんのおすすめリスト(12)
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ギタリスト- 梅昆布茶自由詩1513-6-28
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花のいのち- 月乃助自由詩813-6-14
かりん島のここここ鳥- るるりら自由詩13*13-2-26
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