りんりんと はるか遠くに 聞こえくる 16時35分

視線を見開き 曇天の空を仰ぐ
視線を細くして 雲の切れ目が刺す
光の線は 川に降り立ち 流れる


17時10分

光の線は 炎を帯びながら
薄れゆく景色に 目もく ....
赤裸々 ララ ララ 裸子植物
 裸子植物のたくましさよ
 太古の生命があるのよ

赤道 ドン ドン 肌刺す光
 光のとらえどころのなさよ
 粒子でもあり 波でもあるのよ

光よ ララ  ....
人は必ず
先人の犠牲
弱者の犠牲
多くのものの犠牲
その元で生かされている

人は往々にして

日常に埋没してしまう
はらりと剥がれ落ちてしまう
見失ってしまう
怠惰な自分に気付 ....
私の言葉の源はどこにあるのか?
3日間 眠り続けた
3日間 起き続けた

私の言葉の源はどこにあるのか?
3日間 凝視した
3日間 無視した

押しても 引いても
見えて来ない
私 ....
薄明かりの中
手を取り合う
ゴツゴツした手
細い指をした手

淡い影が
カーペットに写る
影が一つになり
カーペットの影は
揺れながら
高みにのぼる

白んだ空を迎えるまで
 ....
眠りたい欲求

眠りたくない欲求

そのせめぎ合いの繰り返し

仮に人間に「価値」を見出そうとしたら

起きている間しか

見てくれないのだろうか?

寝ている間の人間の「価値 ....
皆 置き去りにされている
何に 何処に 何のために
答えられる者は
どこかに居るのだろうか?

不幸は考え方次第で
幸福に変わるのだろうか?

幸福は考え方次第で
不幸に変わるのだろ ....
私は この山の なだらかな稜線

空と山を隔てる稜線

そのエッジに 打ちのめされ

この山について 何も

書くことが できないのです

いずれ 書ける朝が来るか

それさえ ....
触れられる範囲でしか

触れていなくて

表せられる範囲でしか

表せていない私が

ここに居る
暗雲が鋭いエッジで
青空を切り裂き
空一面が灰と化す

またたく間に空からは
大粒の水の塊が
空気をかき分け
地面を変形させる

水たまりには無数の輪
広がる輪はぶつかり合い
お ....
電話して 写メ届いたか 母に聞く 父は遠くで 照れて喜ぶ ヨシ倒れ 田植えに合わせ いざ芽吹く 雨の中 それでもいいと うなずく君

眼差し熱く 決意固まる
あぜ道の草刈機の音

遠くに聞こえ 想像する

労働する人の尊い汗のしたたり

うなられた田んぼ そしてその へり

へりの必要美に心奪われる

水がはられた田んぼに思いをはせる
 ....
花いかだ 広がる桜 犠牲にて 約束通り 同じ橋に辿り着いた

花冷えのお陰で まだ

ソメイヨシノは競っていた

所々 吹き出した新緑が 目に痛く

未来への想像の刺激となる

川辺は穏やかな戦場

はらり ....
幾年にも渡りここに構える木々

木々は川の流れを見守ってきた

木々は春のただ中に人々を集める

木々は川の両側に誇らしげに花をもうける

枝は川に手を延ばすように枝垂れる

花粉 ....
有機体に満ち溢れているのに
荒涼とした味を覚える
過剰な砂浜
砕けた白波は強風のしわざ
風が存在を知らしめるかのように
砂が無数の線となり砂浜を埋め尽くす

自分の意志で砂浜に立っている ....
数回 ドアを開け
椅子にストンと着地した
無数の とまではいかないが
たくさんのフィルムが
机の上に置かれている

挨拶を交わしたのは
とある男性

男性は私の血液の話をする
男性 ....
ドアノブがなくなっているとは!
ドアノブを差す棒しかない!
部屋をくまなく探した
見つからない 見つからない
なぜだろう?

棒をハンカチで回してみた
なんだ ドアが開くじゃない
ドア ....
ねえ みんな聞いてよ
昨日も行ったんだけど
今日も行くの
大きな病院に

朝食抜きなのに
思わず食べそうになって
あわてたわ
とりあえず薬は飲まなくちゃ

メイクする気にもなれず
 ....
涙して書く詩なんて
これからいくつもあるだろう
そう思いながら
ナポリタンを食べる私
食べながら涙が出てきた
何なのよ このシチュエーション
思わずケーキセットを追加

椅子の上の荷物 ....
わたしの声があなたに届くのか
わたしは問う
あなたも問う

ヘリコプターの音
倒れたあなたたちは
手を延ばす

あなたたちは 置きざり

わたしたちは 涙する
涙は 届かない
 ....
人 皆

わたし 声 あなた 届くか

心配


ヘリコプター


倒れ 手 伸ばす あなた


壮絶


声 あなた 叫ぶ
声 届かない
声 わたし 届かない
 ....
私は油性ペンが好きな時もある
泣きながら書いた手紙
泣きながら書いた詩
涙がこぼれ落ちても
にじまないから

私は油性ペンが嫌いな時もある
「これは私のものです」という印に
布に名前を ....
鏡のような湖面
ここに有機体は居なそうだ
美しすぎて拒絶された感覚を覚える

のっぺりした私の顔
内には渦巻く感情がある
割れた窓ガラスに内なる私は写らない

あなたは私の表情を読み取 ....
私の旦那がエレキギターを弾けるように
私が夜でも詩を書けるように
私がskypeの友達と
ゆっくりお話できるように

こじんまりとした形で
こじんまりとした電気を
送ってくださいと
私 ....
老いた母に
追い詰められる

じわりじわりと
追い詰められる

壁際まで
追い詰められる

涙と鼻水
叫びを上げ 壁を叩く

翌朝

軽い内出血した手
私の中に留まった血 ....
恐怖を呼び起こす
疑いをもたらす
誤解に満ちている
手垢が付いている

それが現実と思うことなかれ

五感で感じる
ピュアな感性
シュールレアリスム
数学のような世界

それが ....
小川麻由美(201)
タイトル カテゴリ Point 日付
Skype俳句2*13/10/27 1:28
4分間自由詩3*13/9/24 6:05
赤裸々なとうもろこし自由詩8*13/8/29 2:13
花を添える自由詩5*13/8/23 20:03
言葉の滝つぼ自由詩7*13/8/22 4:29
二人のための夜自由詩2*13/6/13 1:53
仮に人間に「価値」を見出そうとしたら自由詩4*13/6/8 5:17
何に 何処に 何のために自由詩2*13/6/4 0:34
早朝の富士山自由詩4*13/5/14 18:22
詩と五感自由詩3*13/4/10 16:49
めまぐるしい変化自由詩013/4/9 5:52
老いた父母短歌1*13/4/6 23:11
営み俳句0*13/4/6 22:12
眼差し短歌013/4/6 22:05
新緑の予感自由詩5*13/4/4 22:41
俳句0*13/4/3 22:37
淀み自由詩4*13/4/1 22:51
ソメイヨシノをめでる自由詩4*13/3/26 3:26
過剰な砂浜自由詩6*13/3/10 15:46
男性は私の身体の話をする自由詩9*13/3/8 22:45
ドアノブ自由詩3*13/3/7 2:49
いってらっしゃいと言ってください自由詩5*13/2/22 9:09
私的なレストラン自由詩4*13/2/21 21:06
自由詩1*12/11/20 21:59
声は人が発する音自由詩0*12/11/19 16:28
油性ペン自由詩9*12/11/13 5:40
平面自由詩2*12/11/12 9:46
エレクトリック・アイランド自由詩1*12/11/11 14:28
平行線自由詩3*12/11/10 7:13
それが現実と思うことなかれ自由詩012/11/7 2:36

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