喉元でクグモッテいる言葉を
噛み砕いてみないか

ヨダレを垂らした狼が
遠吠えを繰り返す

夜が好きで
闇がキライで

狭い処は 何故か安心できるからと
膝を抱えて眠る

 ....
冷たいコンクリート
吹き荒ぶ風

何処か心地良いのは
温もりを 信じられるから

何処か心許ないのは
温もりを 信じきれぬから

それでも
切れぬ糸を 紡ぎ続けたら
何かの文 ....
赤かった皮のことなんて
なかったような角度で
スリオロサレル

リンゴの身になって御覧なさい
決して実になってはイケマセン

まして見に行ってはいけませんよと言われると
覗き見した ....
震える身体を温めたいと 寄り添った枝が
乾いた空気を纏ったまま パチリと音を鳴らす

窓を叩く 霰との 二重奏
本当は 枝切り鋏も 加わったから 
三重奏なのだけれども

認めた ....
ゆったりと
眺める

枕元に
ひとつ

あたたかな
あなた

いつかの
夢の如くに

★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°゜
ぷかぷかと 心地よさそうに浮かぶ オレンジ色の果実で
今日が 冬至だと 思い出した

はしゃぐ 子供達
横目で 眺めているのが 分かるけれど
こちらは 痛みと 格闘している 最中だから
 ....
開けた筈の穴に しこりが残る
空いていないのは 脂肪吸引の 途中だから

キュイーン
嫌な音ばかりをさす

刺された意味よりも
痛みの方が 大きすぎて
太刀打ちできないのです

 ....
何となく好きだった三角形のイヤリングを二つ下げた夜
何だか得をした気分になったことを今でも覚えている

所謂 思春期 と 呼ばれる頃の お話
感受性が豊かだった分
今以上に 傷ついたフリ ....
少し前までは
赤い葉と言えば 紅葉
どこもかしこも 人で溢れ
彼等は 喧騒の中心で
静かに 物乞いをしている
祈りのような 存在だった

はらはら
舞い落ちる その前に
きらきら ....
ぷくぷくと可愛らしい頬に光る
シャンパンのあぶくみたいな透明な
それが涙で ありませぬよう
毎年 祈る クリスマス

やけに狂い咲く時計
刻むリズムは 定刻なのに
気が急いた分だけ  ....
この度 わたくしが 申し上げたいのは
雪室とは 全く違う空間のことで ございます

もこっとしたダウンを羽織れば
世の中が 温たまるものと 勘違いしている殿方も
意外と多いようですが 良 ....
室内にいても 外の寒気を 感じる季節 到来
歓喜乱舞ばかりとは 行かないようで

これで リフトにでも 乗っていたら 
また 気分は 違うのでしょうが

などと 毒づく暇も 与えられず ....
鉋の音が心地良く聞こえる冬一番
ここは北国
世の中は真っ黒でも
かの地だけは 真っ白に染まる

「御地では もう 雪模様なのでしょうね」
その一文に 黒い筆で認めた「否」
投函した瞬 ....
あの言葉には
色々な感情が
織り交ぜられる

嫉妬
羨望
咀嚼
思惑
疑念

その どれ一つを取っても
前向きなものが無いと お思いか
それも 致し方あるまい
大衆的 ....
耳の裏を掻くと
ぽぉろぽろと
何かが剥がれ落ちて来る

おいでと手を拱いた記憶は無いが
余りに可愛らしい角度で尻尾を振るので
つい見とれてしまった

そのまま明日の朝まで
ゆっく ....
ほそく か細く 連なっていくかのような糸が
ゆっくりと 紡がれて
袂を 分かつかのように
空に 唾を 吐きかけた

突っ掛けも できず
すっ転ぶほどまでには
凍結も しておらず
 ....
大好きな あーちゃんの ほっぺたが
余りにも やーらかかったので
触ってみたいな って
そう 思って

取っ掛かりなんて
いつだって
そんなふう

耳元を さわっと吹く
やさし ....
桃色の薔薇が咲いた
可憐な少女のようだと目を細めていると
ワタクシはサザンカだ、などと言う

クールな目元は 
棘の或る馨しさ そのものなのに
否 と 応えるから 不思議だ

 ....
例えばスライムのように
自由自在な味わいなど どうだろう

かき混ぜても かき混ぜても
ミキサーには叶わない充実さを兼ね備えた
魅惑の味

きっと ミルキーもびっくりするような 
 ....
その二つの縁が 
絡まるような角度を願って
すっと線を引く

描き始めた弧の
片側に あなた 
向こう岸に わたし

渡し船は 一層 
いっそう不安は募り 
物悲しいけど 大丈 ....
寒空の下で
冬を謳いたくなる

大寒を 目前にして
落としてしまった思い出を
必死で 探すみたいに

防寒具は 必須
ちょっと ギャザーが入ったヤツが
オツです

キュッと  ....
草木も太陽に向かって伸びるんだもの
心も開いて活きないと

私はオープン
なんて豪語している内に

オーブンで カリッカリに焼かれるような言葉を
発しては いないかと
ハッとする
 ....
伸びやかな糸の向こう側に掛かる虹を
黙って見ていた

辛いのは嫌いだって言ったのに
辛子が大量投下されている

糖化処理する訳にも行かぬのだから
銀のスプーンで救い上げる

もし ....
とろとろに溶けた頃合いが素敵だと
熟せコールをする君は 塾の帰り道

覚えなければならないことが多すぎて
記憶を辿る旅を始めてる

本当に欲しいのは
冷たい畳の上でも平気な足袋だ
 ....
黒い粒が 干からびそうな勢いで
光を集めることも忘れて 泣いている

もう良いだろう
頭を撫でてくれる先生は 休養中
冬休みは 未だ先なのに
どうしようも なくなった
僕は くるくる ....
淀みなく くるくると回る辛夷の葉が 
余りにも大きくて 目を閉じたけれど
バララン バララン ば~ら~ら~ と
黄色の房でも思い出しそうな 激しい音とともに
何処までも 追い駆けてくるから ....
焼き豆腐は とても素直
邪悪な世界の空気を 自らが吸い取り
拡散もせず 大人しく
鍋の横で 蹲っている

ヒロインとして 崇められた湯葉のように
くるくると 蜷局を撒いた 蛇の如くに
時 ....
が食べたいとオーダーされた
時刻は週末
ピンポイントで柿が大量に届くから
剝き剝きしながら眺めてた
ムキムキの筋肉
ならば 滅法 強いのだろうけれども
案外 そうでもない

結婚したな ....
玄関先に
見たこともない塊が
置いて在った

きっと 強風で まとまった落ち葉なんだろうということは
一瞬で 見てとれた

けれども

昨日まで 真っ白だった アスファルトが
 ....
大地に咲いたボタンのブローチ
ボンタンで 踏みつける
ニッカポッカが似合う鈍色のジャングルを通り抜けて
山際の庭園へ行こう
水が流れ 鯉は跳ねる
君の恋が 晴れるかどうか
保証なんて  ....
藤鈴呼(1080)
タイトル カテゴリ Point 日付
大地の広場自由詩2*16/10/28 20:18
何もないところから始めよう自由詩2*16/10/26 20:56
すりおろしりんご自由詩2*16/10/16 14:48
冬空君臨自由詩1*16/10/12 9:00
「憂夢」自由詩016/10/5 10:20
朱鷺が咲く自由詩016/10/3 20:49
ピアスがない自由詩2*16/10/2 10:13
確率統計自由詩1*16/9/19 13:39
ポインセチア自由詩1*16/9/17 23:04
シャンパン自由詩2*16/9/14 14:24
雪もろ自由詩1*16/9/10 10:39
煮込み隊自由詩2*16/9/4 0:27
地団駄自由詩2*16/9/1 23:46
亜の門自由詩2*16/8/22 10:42
くえんさん自由詩1*16/8/12 18:44
さけとばのよる自由詩1*16/8/7 11:53
お弁当自由詩3*16/8/6 8:29
岩肌に咲いたハート自由詩1*16/8/4 22:56
カクテルドレス自由詩1*16/7/23 9:18
瓶詰めの夢自由詩1*16/7/20 19:17
はらはら自由詩2*16/7/18 21:52
冬のプロペラ自由詩1*16/7/16 22:17
キムチ納豆自由詩4*16/7/14 22:48
渋柿自由詩2*16/7/13 9:55
酷龍自由詩2*16/7/5 17:42
嘘まんじゅう自由詩0*16/7/2 20:07
すき焼き自由詩4*16/6/20 9:19
お好み焼き自由詩2*16/6/5 21:38
まつかざり自由詩2*16/5/31 10:45
☆のヒカリ自由詩1*16/5/25 9:53

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