からからに吹いた笛のさきに
荒地と耕地が立ちすくんでいる
とまれ ベドウィンが考えるのはただ
昨日牛を売らなくてもよかった という
後悔に似て非なる かん/そうでしかない

聞いたことのな ....
巡回するって :
三度聞いた後にほんとうに静かに回りだして、
ロータリーを連想させるような無機的な
その実しっかり有人で動いているんだそうです。

プロペラとかそういうの
昔から嫌いじゃな ....
わからないことがわからないよりはましだった

点滴をうたれつづけている腕はもう
黒くしなびてしまった
かつて素描を誉められたうで
私本体はいつだって二の次だ
だったら    。

整い ....
  泣い て いた


多くの人が泣いていた
でもこんな羽毛のような悩みで泣いているのは自分だけだと
また多くの人が そう確信して泣いていた
自分だけだと  確信して泣いて


石の ....
現代詩以前にも詩は数編書いていた。


今読み返してみれば、季語ならぬ詩語を並べて詩風にしただけの取るに足らないもの、もしくは、単に思ったことを少しひねた言葉にかえただけのものでしかない。いわゆ ....
書く書く書かない書く書け書く書かなければいけない書く書く書く描く
書かない書く書け書きなさい書くよ書く書く書く描く書いてくださいよ
書け書く書くんだ書け書く書かない書かない書きます書け書け書くんだ ....
ぽつりぽと降る雨ひとり身に当たる

文字人と画面ごしに会う

サイレンを反響させる電熱器

割られた殻を更に割る虚しい

見ろよ見てテレビが誘う午後十時

写真撮った 人は写らず椿 ....
そうであつても (1) 眼をそらして
ええものか自問する
裏道ぬけて
へろりと死ぬ草ども
を踏み{ルビ乍=なが}ら逃げたら
    ・
神さんの焚き火をしかと見んといかんぞ やはり

 ....
全から出た棒ひなたでくつろぐ


こっちの道にも花さけ三叉路


川に落ちた眼鏡 魚もかけない


四年かけて書かれた文集踏み台にする


蔦よできればあの電柱に行け


 ....
こんな夕日が来ていた昨日


寂しく唸るのは風か 風なのか


掃き溜めに降りたくなかった小雪


冬に合わせて足も冷え込む


凍てかけた川を鷺が横切る


葉のない枝 ....
今度は枯れ草の飛び去る音が聞こえたのだ
あそこの牧草地が 気だるそうに
羽にいたってはもう風に飽きたらしく
やる気を失くして路肩に寝そべっている
こんな時に喝を入れた蒸気が天地を騒がせた!
 ....
人間の針金を抜いたけれども冬が
そうそこに鐘があるわけで、この世の洗濯機を貝化した怖ろしきその
その、えっと、副旋律があって、
ごめんなさい、やっぱり製造できません。
触るとすべてを溶かしてしまうだからみんな
溶かしてしまった
触ると溶かしてしまうから
三日前に投函された手書きの手紙も封を開ける前に
アメーバのように指の間からぽたぽたと
がくりとポストに手 ....
 この日本語が疎ましくなったのは、戦後の黒雲を見てからのことだ。それまでの赤銅色だった夢は濃霧に追い出され、密度の高い煤煙のような言語が隙間なく染み込んでいった。鉄工所から噴き上げられる凝固した血液を .... 即興で作られた天井から雨漏り
そして飛行機に乗って銃撃する夢に酔った
鉄分を含んだ汗が苦いのに
どうして電気をつけてくれないの
頭の中から放たれていく白い繊維
そうだよそれこそ雲だったんだよ ....
感情の残像から眼帯を外す強靭な性質は失望の果に散逸した遺作と黒い炎に焚かれた様子も無く紫色の群雲が結束する事で繊細に推移した存在の消滅      四歳の大型動物が銃口を向け貪欲と羞恥に抗う術を調達して .... うすくうすく皮膚をはいだ
 剥がした膜のような皮から光が透けた
板に彫刻をほどこす要領で 次から次へと
腕に軽くあてたカミソリが はいだ

腕に残った剥がし跡はほんとうにいたそうだった
う ....
切断された柔らかい金属の切り口が
うずうずとじくじくと波立っている
それはあかい 赤い 泣いているように赤い
分解された電球の不在に泣いているように
うずうずと そうただの切断面なのに
それ ....
静寂のかなたの静寂のかなたに

静寂があって静寂となって
政略となって制圧する生活
性格にしたって制約がかかって
契約なされる契約がされる
啓発および計画をなす検索
研鑽または計算がかさ ....
   また呼ばれた
ついでに連れられた

人口建造物の端っこを渡りながら集団についていった
地面から萌える造花を眺めて立ち止まる
皮手袋に引かれて先に急かされる
ついでなら別にいいだろう眺 ....
四拍子の崩壊が必然的にそれは必然、崩壊? 旋律の必然いや解体
叩く戦いの残滓に戦い叩かれ戦いだから解体、四拍子の?
図太い表紙の拍子に世界を塗り替え崩壊させて支配、表紙も拍子に
戦い? 削り取っ ....
世界の大半は陽の当たる場所
だが都市はその光を跳ね返し
無機質な日陰が支配する現代の樹海
本能を吸収する統一社会から
戦争に行かない軍隊が生まれる
集団意識をインプットされ
アイデンティテ ....
豚羊の腸と
馬の尻尾と
仔牛の皮と
鉱産資源は
酷使される

猫の毛皮が
人間の頭蓋骨が
編成に加えられる
時として


壮麗な音楽を奏でるためだけに
華奢な音列を築くためだ ....
轢かれた雀の産毛がはためく


霧吹きの少女は無闇に湿度を上昇させる


醤油を加えて煮詰めたような大気に
圧迫され
息を吐く 二度



「電車が通るので注意してください。 ....
裂け目のように

はりつく雨筋
くすぶり続ける塵の水滴


仰いだ





煙が雲と同化した

酸性の石英が
びっしり敷き詰められ
た 道で

両手を外して ....
 削りカスが飛散すると共に
針に光沢が戻る
ぎざぎざの淵がついた葉に差し込むと
    一瞬抵抗した後屈服する

 雪に墓標を立てる
片栗粉のような景色のなかに虚ろに佇む
  立てられた ....
手旗を振った!
宵闇は暗く危険が多いのです


石蟹が横断するのをただ待つ
彼らに色を認識する神経はない
待ッタ!


ほら止まれ!
そこの泥酔者
累積レッドを三枚課すぞ

 ....
闇 は闇だ

 もがいてももだえても闇だ
いかなる場合
 でも
闇だ


今までは  そうだった



光の類義語である闇に対して深海と太陽が協議した結果光と闇を同義語とするこ ....
科学捜査官が呻く
放射された放射能が大気に拡散した

というニュース。


テクノロジイが参戦しました
地下にも帝国を造りましょう
地上はもう狭すぎるのです

地下を使い果たしたら ....
締めつける熱が
塔を液状化する
ほどなく生じる蒸発熱が
同心円状にテりトリイを拡大する


水分の脱落した葉脈―維管束
地球の一点に液体は集結する

水蒸気を切り 飛ばし 搾り出し
 ....
KETIPA(62)
タイトル カテゴリ Point 日付
竦みあがった鉄塔自由詩309/9/12 22:22
パリ症候群ーただし死を除く自由詩009/9/4 23:45
酸性雨ソーダ自由詩109/8/25 21:17
部屋と自由詩0+*09/6/3 22:47
現代詩を書いたわけと書かなくなったわけ散文(批評 ...0*09/5/23 0:19
書く自由詩109/2/22 22:48
凍った夜更かし(一部自由律)俳句009/1/14 23:01
呼ぶ火自由詩209/1/9 21:49
仝句集(自由律)俳句109/1/2 22:45
糸を紡いで張り巡らす冬来る(自由律)俳句0*08/12/30 21:51
自由詩008/12/16 22:30
こんにちの自由詩108/11/29 19:31
サイダーは引き戸を開けたから自由詩408/10/23 23:32
熔解自由詩108/10/18 17:51
右の窓から抜け出してしまったの自由詩108/10/16 23:33
射殺された老医師は毅然と憮然と爆破し自由詩108/10/3 22:52
鱗雲と彼女自由詩308/10/1 21:11
断面はあたかも泣いているかのように自由詩108/9/16 23:23
集約自由詩008/9/16 20:19
皮手袋の友人自由詩108/9/13 23:33
戦線の痕跡に必然と飛行自由詩108/9/9 19:31
Coldbark自由詩108/9/2 20:15
ヴィオロン自由詩108/8/27 22:54
見たもの今日自由詩308/8/24 23:40
スピロヘータ自由詩1*08/8/23 21:11
鋭角七角形自由詩408/8/22 22:20
シンゴウライフハック自由詩108/8/21 22:56
なくなった自由詩208/8/21 11:18
愚かな夢を聴いた自由詩208/8/20 22:55
洪水自由詩108/8/20 12:01

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 
0.12sec.