菜の花がゆっくりもぐる 新しい油も泡を浮かべだすころ

※「題詠ブログ2013」のお題をお借りしました。http://daieiblog2013.jugem.jp/
何度も縫い直したドレスを
酸化した珈琲の雨が祝福する
まばゆいばかりの偽装結婚

手の代わりに
仮面めいた首をからめあいながら
みっちりぎゅうぎゅうと敷石の詰まった舗道を
まっすぐに歩ん ....
陸にのぼったばかりのときには生えていた角を
すっかりかくしてしまったわたしは
無明のランプのともる道を
あやしげな気流に揉まれながら
こぼれたワインをぴちゃぴちゃと踏みしめつつ
そう、気がつ ....
世界はこれだけ広いのに
ぼくらの秘密を隠す場所だけが見当たらないから
なれない手つきでこしらえたマントにくるまり
息をひそめ
いつも
なにをしている最中も
待っている

あたためすぎた ....
ささくれた丸太でこしらえた筏ひとつで
たったひとつの新天地へと船出する
ここに方位はないから磁石などつかえない
ここに時間はないから時計など意味がない
せめてカモメかウミネコがいたならば、とは ....
あなたのスカートの砂浜で
ずいぶんとうたた寝をしていたみたい
つまさきがもう貝殻のかたち

水平線の両端がせりあがり
網になって太陽をとらえる
その瞬間を見ていたかったの

サンドウィ ....
水色チューナー
沈んだ馬の呼吸
深くあるいは浅く

わたしは
サボテンのトゲを
いっぽんずつ抜きながら
胸の泉を打ち鳴らす
セッション・ナンバー・ワン
わかりあうことはできない
あなたの心臓とわたしの心臓は
ちがうかたちをしているから

そのことばに
わたしのからだはどんと押され
がけっぷちへとどんどん近づいてゆく
話にならない、とあな ....
ゼロ地点に立ち
深々とわたしはおじぎをする

あいにくとわたしには声がない
だから
この両手をたかだかと掲げ
にぎりしめる
空気の重さを実感しよう
ああ、なんて
甘い色をしたこのせか ....
わたしのこころは
棘の生えた傾斜をころがりおちていき
わたしはそれを
追いかけねばならないはずなのだ
はやく
はやく
清い水が流れ
うつくしい花の咲き乱れる
ふかい谷の底に落っこちてし ....
死者をたやすく蹂躙するものの手は
どちらが裏か表かわからない
これ見よがしに
包帯など巻いているから
なおのこと

わたしは、と言えば
彼/彼女の残した足跡に
そっと自分の靴を乗せ
 ....
果てと最果ての境界線上で
ひとつの紙飛行機を放る

ゆらゆらと
詩になりたがることばを
蟻のように背中に載せながら
飛んでゆく
眞つ直ぐに落ちて來る
枇杷の實

深く深く
地球が息を吸ひこんでゐる。
炎が燃えたまま
つめたくなった
もう
ぼくたちの
さようならの頃合

出会ったのは
不思議な夢のほとりで
よくもまあ
ぼくたち
ふりはじめの雨よりも細い絲を
必死でたぐりよせあい ....
雨宮くんの家に
傘を忘れたぼくは
光のどしゃぶりのなかを
びしょびしょに濡れながら帰った
帰って靴をぬいだら
靴下のつまさきが
蛍光ピンクに染まっていて
しめっている指先も
すぐに乾い ....
ロクエヒロアキ(15)
タイトル カテゴリ Point 日付
「新」短歌113/6/6 6:44
結婚自由詩113/5/10 19:58
未開自由詩1*13/4/26 1:02
自由詩2*13/4/25 0:01
新天地へと自由詩113/4/24 3:31
プライヴェート・ビーチ自由詩313/4/11 21:23
アクア・ポップ自由詩113/4/6 18:09
距離自由詩213/4/3 1:54
ゼロ地点に立ち自由詩013/3/29 22:46
社会生活自由詩113/3/26 0:50
その喪失自由詩313/3/22 0:20
紙飛行機自由詩213/3/12 23:47
枇杷の實自由詩013/3/5 20:30
自由詩113/3/5 0:08
雨宮くん自由詩013/3/4 19:42

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