対の果ては見えない それでも立ち尽くしているのは
相を浮かべては思い焦がれて 待ちわびていて
飛び去る轍は偏東風(やませ) もう寒さがそこにいるから

だから
「ほら稲穂がこんなにも靡い ....
群霧の鳴きに 蒸しのあたえて
熱は帯び 歩は進めの 空は無く

虹彩映えて 伸ばす 立ち跳ねる光の尾を繋いで
渡りは出来ず 辺の温まをなぞる
ふと想い 詠む文の青きに また

ここに ....
薄臙脂色に錆びた 夜に向かう空
冷める夜営の街 風がなぞって
そんな絶景の中に 悲しい唄の語り部がひとり
物静かに立ちすくんで 遠くを見やり 語りだす

「誰のためでもない この世界で」 ....
風が廻り溜まっていく
この憂の温度を さらいはせずに撫でて

今は 歌えているよ
どこまでも広いこの海が 覆いかぶさる様
風に乗り 奏でる あなたにも聞こえそうな気がして

手を振ってい ....
哭き 伝えたい声の 遠く 儚い熱よ
埋める 共に指さした先に君はいなく
絶えず 向かい合い 音もなく燃やす

あの日 対峙した思い出の
触れた この重き傷
流れ 固まり 広がっていく
待 ....
深い眠りの中 溶けて消えた御身よ
何処 どこへ行くの
気付き想うた時には 既に寝ていた

あの日 対峙した思い出の
結び別れた芽
遠きひもすがら 距離も
地より離れ 海底へ

迷 ....
風が突き抜けていく
物言わぬもの 同じように揺らして

立っている
この広い 地と空の遠く広がる風景に ふたり
仲人は 纏う緩やかな温い風

手を繋いでいる
結んだものの重さに 離した ....
横一線に 深く傷の入った樹
ここから離れることの出来ないひと
手を添えて

照光の遮りは 心地よくて
未だに傘の輪から 飛び出していくことができない

線の先の遠く はっきりとは見えない ....
人々の中を 歩いている
雑多に 何もかもが汚れている 

あなたも また あなたも 同じ人
きっと私も 同じ人
そこにいるのに 要らない人だから 何もいない
この孤独は深海と 何が違うのか ....
比翼と翔け その止まり木に
大切なものを失くし
また その存在すらも忘れた 男の話

ある男
「いざ ここから 初めてを行かん」

川の辺にうずくまる蛙の 泥に似た合唱
好み 幾重 ....
恋と愛 割れ堕ちる結び
鏡に眼向けて 誰よりも先へ
問うた幾多の同じ言の葉 光の蛻

右の手 左の手 繋がる温度
身体 連なり 温度は熱へ 群がる
思い荒ぶる ただ一つの想いの果て
 ....
儚げな風 何を孕んで ここから見ゆるは

眼差しの先 伸ばし 指先の 空を掴む悲しみ

切れ切れの断崖に 鋭利は刻んで 

飛んでいこうとする 高く 高く

「あなたの歌が聞こえる 
 ....
「今さ」

肌の熱引きだけを 歩の進めのまま配してた
手を繋ぎ 歩いていた 
夜の中 転々に注ぐ 光の滝を目指して

何かがいても 何もいなくても 嬉しかった
無邪気に 無機質に た ....
「さようなら」

もの言わぬ 愛たち 真砂を踏みしめて

近きに渡る この小舟の 向かい合う綺麗な笑顔は飛び立ち
然か または自らか そんな事も忘れてしまった
とても大切なもの あなた ....
「おはよう」

いないのに 何故 ここまで続けているのだろう

廃れるもの 廃れきれないもの
捨てたもの 持ち続けているもの
それらは何か あなたとわたしにとても似ていた

どこに ....
鋼叩き 鉤爪の掴む鳥居の

海鳴りに 強風受けて細る目は 
暮れてゆく堕ちてゆく 炎帝見下して

情景に 想い孕む 一人静

色彩多岐 思考の深けた 想い人よ
竹林聳え 佇み止まる岩石 ....
流れてく 菜を冷やした小川の 見えなき終
そんな事を思い出していた この遠い地で
弔いの灯は風に泳ぎ 灰は風に舞う

皆を覆い隠して 空へ
消えた

貴方がくれた 幾千のもの
わたしの ....
※編集途中であり、未完成です



発見


痩せ細った黒衣の子
「あらあら、これは一体どうしたことか」
 その少年は何か面白いものを見つけたようで、内心では湧き上がる泉水のように高 ....
「ここで鐘を鳴らし この愛を 遠くまで誓おう」


渡しの木々が遮る 山は聳え(そびえ)
拒む断崖に 鳴るは波音だけ

数多の鳥居が見える 昇りの線に沿って
身を焦がしては潜る(くぐ ....
愛を またどこか遠くで呟く人がいる
たった一人ぼっちで

空が黒む 色は無き様に吸い込まれていく
細れに浮かぶ 光の点々が 見下ろす木々を照らしはしないように
影の増すは やがて見境もない闇 ....
還っていく 置いてきたはずの結晶が また

空に 咲く
眼差しを受けて 誇らしげに

遠く 結ぶ 
終の先を見据えはせずに

続いている
真白の道を見下ろして 飛んで行く
果てには ....
原題:愛し方 愛され方(2012-07-20)

互いの思う根 轍の下手から
幾度目の出会いに また幾度目の別れか
何を見つけ 何を得たか
「愛している」と貴方に 貴方だけに 言えた 
 ....
偽りに指差し また偽りで暈す
心は鳴く 笑顔でいた景色のまま
大事なものだから 亡くせずに
零れた 憂いの雲

真白になっていく 消えていく
触れていた熱 遮り 冷やす風
呟く ほんのひ ....
重なる
止めどない時 動かざる物
識別された気持ち

離れ合い それは 動き出す

深い とても深い根底の
真相 心理 いつの間にやら暈した
嘘と嘘の間 あの日に流した理由
私が見て ....
「高く 飛んでいる 者よ」

その息を耐え 焔の先に何を見たか
翔んで行く音 携え 心に想う花
結びの先 拓けて行く道 渡る舟の上
ここからでは見えないものを 眺める二つ眼差し

飛 ....
幸せの意味求め 呟き合う
何度でも そう何度でも 飽きぬ空
ここが安寧の居所と決め 互い待ち合わせて
そこは ふたりだけの場所

「誰が為に」
ふたりの笑顔が揺れる その赤の映えるは
「 ....
鮮やかに降り積もる 霰は霞み 日より煌めく
知らぬ記憶にあり それでも待ち続けるもの 春風
あまりにも温かく 色鮮やかで

「妬ましき」

柔らの殻に在りて震え 
風に誘われ
離すもの ....
この遮りの雲海の
流し 渡る 天翔る河

「寂しくはないかい」
「凍えてやいないかい」

極光を また遠くの日と重ね
枯れた縁の花を想う
逃げ水追うが如く 
行けど近づけぬ景色に 滴 ....
〜永遠にすれ違う 一番不幸な彼女のお話〜


暮れ入り延びる季節 蒸しの熱を孕んで
日には烏が 夜には虫が
またあなたを具現しようとする

長い月を 糸だけで繋がるは 寂しさ
「本当は ....
水を流して 産まれる星達は瞬く
背を向け合い 聞こえぬようにと 遠くに結ぶ

駆け出し また止まる
目の前の 細く乾いた道

黒の滴りは
また知らぬ影と交ざり合って すれ違う
焦心 ....
黒ヱ(53)
タイトル カテゴリ Point 日付
その優しさの名前は夜自由詩224/3/18 4:20
天啓自由詩018/6/27 4:10
綻びの街自由詩117/3/28 7:07
自由詩115/1/22 18:19
地殻の轍自由詩115/1/22 17:27
海底の園自由詩114/12/15 5:40
YOU自由詩214/12/8 5:57
約束の礎自由詩214/11/16 3:32
腐っていくこと自由詩114/11/4 14:58
箱庭にて この大きな山門より自由詩114/9/29 23:44
初夜自由詩114/8/29 5:14
嵐の夜に自由詩114/7/22 20:17
morendo自由詩114/7/19 8:29
棘の囲む 空の道自由詩214/6/10 19:24
BRAMBLES自由詩114/6/8 4:52
暗闇ノ唄自由詩214/5/14 19:43
手向け 最愛を受けた者より自由詩3*14/4/23 20:23
箱庭にて 序章 (未完成)散文(批評 ...114/4/17 20:04
日輪の見える断崖から自由詩2*14/4/15 20:13
それぞれの果て自由詩2*14/4/8 21:43
白の桜自由詩3*14/4/3 20:49
〈オブリビオン〉 染まり葉の下で自由詩1*14/3/26 4:26
風花の散るを自由詩114/2/26 1:56
MIX自由詩313/12/14 6:50
雅情自由詩213/12/4 3:57
箱庭にて 黒傘の似合う男の子 桃色の似合う女の子自由詩113/9/15 1:13
箱庭にて 雪氷積りて 草花艶やかに自由詩113/8/16 0:11
箱庭にて 天翔る河より自由詩213/7/8 2:36
箱庭 一晩目 〜夏〜自由詩213/6/20 6:09
それぞれの空自由詩213/6/5 21:09

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