わたしはひとつの人間です
先生にひとりと書けと言われた
わたしはひとつの命です
人間を消して書いた
先生はにがわらいしながら
わたしのほほを叩いた
ひとりという言葉が
わたしの口からこぼ ....
絶望は揺るがないから
明るく 楽しく 元気よく
笑顔でいるのだ

他人に幸せそうに見られても
悩みが無さそうと言われても

絶望は揺るがないから
ただ もう 涙も枯れて
声も出ないだ ....
あのとき 君の沈黙が僕を罪に誘った
沈黙と沈黙の間の拒絶だけが君と繋がっていられた瞬間
瞬間を永遠にしようとした僕は愚かだった
いま 君の言葉を聞いた
あれだけ恋い焦がれていたのは 君の言葉だ ....
宝島を見つけに行くつもりで告白した女
泥船しか用意できなかった男
少しの波ですぐ浸水しはじめる小さな泥船は
ふたりでいることの限界を示していたが
女は泥船を鉄ではなく紙で修理している有様で
 ....
顔にある大きな穴を覗き込み背後の景色の美しさを観てうっとりとして
穴の背後に回ると 穴の前に立つ自分が見えて疑心暗鬼を生じていた
陽の光を遮光カーテンで遮ると部屋は蛍光灯の光に照らされてどこかぼん ....
終ったあとの優しい時間
静かな部屋の窓のそばに立ち
目を輝かせて新芽を食べる小鳥たちを見る

メタリックブルーの空は大陸の気配を感じさせ
風は少し冷たさを残すだけで
食卓には菜の花のお浸し ....
「近くに、後ろに、横に、縁に、脇に、足元に、中にいるよ」

あなたのことわたしはいつでも
思っているわ
あなたの瞳に見つめられるのはいつでも
わたしでありたいわ
あなたの言葉がわたしを甘く ....
つがいのように呼び合い
カッコウの雛を育てるような
愛のあふれるふたりであったなら

隠されることも
明らかにされることも
受けいれられたのに

ああ、知ってしまったことに
おどろい ....
ああ、これコピーしといて、ついでに死ね
必ず最後に死ねと言う職場の先輩に
自分はただニタニタしながら、はい、と答える

おい、オマエお昼一緒に食べようぜ、ついでに死ね
はい、いいですね、よろ ....
 繰り返される言葉にくじけそう
恋にある心は下についてる 下心ってこと
愛にある心は真ん中についてる つまり真心ってこと

 繰り返される言葉にくじけそう
彼にとって彼女は無条件でそばにいら ....
現実が歩くと言うので私はトイレに駆け込んで鍵をかけた
その中で私は虚構を排出し続ける
現実は次は自分の番だから早くしてくれと言う
その中で私は虚構を排出し続ける

虚構は野菜ときのこが腐った ....
はじめて
人を傷つけた時のことを憶えていますか
私は初恋の少女をいじめて泣かせました
その時にはじめて”罪悪感”というものを知りました
好きな人を泣かせてはダメなんだと分かりました

は ....
出会った人 みんな私のことを馬鹿にして

あざわらっているんだろ
気の毒がって上から目線で
かわいそうにって

すぐに私はすみませんと言うだろう


真心を疑い、すみません
読んで ....
1.取り戻す気持ちで目立つ銀杏の葉弱気日の本紅葉すめり

2.満足の死出の旅路を見送れば我夢に生きて死を恐れず

3.たかが鳥されど我が子の代わりだよ亡くなって分かる愛しさよ

4.黄砂舞 ....
意気地なし!あなたは意気地なし!
あなたは紺のスーツに身を包み、髪の毛を整えた。
メガネをかけて、りりしい瞳で部屋を一瞥する。
その風景の中にはわたしは存在していますか?

あなたの目に映る ....
あなたとわたし。
言葉の交わしっこ。

君はとても美しい。
あなたはとてもりりしいわ。

お互いに声をそろえてこう言うの。
((痩せたらね

君もがんばって。
あなたもがんばって。 ....
私の今の感情
あなたに分かりますか?
私は自分のことなのに分かりません

言葉を知らないのです
顔は鳥
体は蝶
耳は象
尻は蛇
心は狸
魂は狐
こんな生物のようです

声は出 ....
私のこと嫌いだからって、ネットまで嫌いにならないで
私は下劣 上等だわ!
世間のみなさま避けて通っておくれよ

普通の人なんて今まで見た事無い
一般人なんて今まで見た事無い
空気読んで人嫌 ....
ベイビー わたしがおかあさんよ
一生使う事の無い言葉はあるのだ
禁断の果実をひとりで食べた
そばには蛇がいてつぶやいた
            お気の毒だね

ベイビー わたしがおかあさん ....
砂時計を鏡に向かって投げた
壊れたものを拾い集めて
あなたにあげるわ
喜んでくれるんでしょうね?

私を車に向かって走らせる
崩れた肢体を元通りにして
あなたにあげるわ
綺麗だねと言う ....
その微笑みを私以外の人に向けるあなた
大好きだけれど大嫌い!
その腕に抱かれる人はどんな女性なの
許してあげるから教えてちょうだい!
その目に映るものすべて
面白がってあげるから私を見て?
 ....
はじめて生き物の最後を看取った
TVや本やゲームや映画や動画ではありふれてる 死
だけれど今度は違っていた
8年と半年の思い出を重ねてきた者の 死

それは美しい羽を持つ文鳥
つややかな羽 ....
どうしたら
あなたのこと
忘れられるのでしょうか

手の届かない人
その目 その声
ぬくもりに届かない人

虚構に恋したあなた
あなたと同じ気持ちのわたし

片思いでもいいの
 ....
こころ ひたひたと水に浸かって
浮かんでこない
ぎりぎりの水深は
息をするだけで精一杯

酸欠の頭で見た人は
悲しさの中に喜びを求めているようで
こころ そっと沈んでいって
光の刺さな ....
冬は寒い
冬は日が短く、夜が長い
どこに冬がいますか
私のベランダに冬がいます
部屋の中に冬はいますか
私の部屋に冬はいません
なぜいないのですか
冬は暖房器具に弱いからです

冬の ....
いぬぐす(25)
タイトル カテゴリ Point 日付
誰でも書ける詩自由詩122/1/13 8:43
絶望自由詩122/1/13 8:38
生きてた自由詩022/1/13 8:24
灯台自由詩116/11/21 19:14
転倒自由詩1*14/7/3 20:25
未練自由詩1*14/3/25 13:46
離れているからね自由詩0*14/3/10 18:45
秘密自由詩2*14/2/16 16:22
麻酔自由詩7*14/2/12 22:08
恋愛論自由詩1*13/10/8 23:05
思想膿漏自由詩2*12/12/4 13:09
自己愛自由詩1*12/12/3 12:32
すみませんさえ言えれば血は流れないわけじゃない自由詩1*12/12/1 18:32
秋風4編短歌2*12/9/29 17:05
あなた自由詩3*12/8/22 19:35
りんごのほっぺ自由詩2*12/8/22 11:14
雷雲自由詩3*12/8/16 17:43
私を嫌いになればいいのに自由詩2*12/8/15 16:43
ついに見なかった子供へ自由詩2*12/8/13 18:18
時さえも自由詩2*12/8/11 19:29
その微笑みを自由詩0+*12/8/11 19:05
産まれてきてくれてありがとう自由詩4+*12/5/25 17:07
恋い焦がれて火から下ろす前に自由詩2*12/5/5 18:21
命の終わりを思う時自由詩6*12/5/3 11:34
自由詩4*11/12/20 10:17

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