あめが好きなので
わたしはあめを抱きしめた


かぜが好きなので
わたしはかぜを抱きしめた


にじが好きなので
わたしはにじを抱きしめた


ゆきが好きなので
わたしは ....
しらとりが空を渡っていた
ありがとう
あなたがとてもきれいだから私は俯くのをやめて空を見上げたの
空き缶をやさしい顔で見つめてもあきらめているはつなつの道
ほつほつとからだに点るけだものを飼いならしつつ噛む左肩
さびしさの錆びつく夜も舌で捺されたそこはあなたのものよ
ふうせんが萎んだ後の寝室 ....
日ごとに沈む陽をすい込むので
黄色になるのかしら
彼と彼女たちのやさしいくちづけの為に
そよと風は吹く
ふれあうように抱きしめ
愛をささやいて
微笑むの
いちめんの菜の ....
風の匂いがあなたの胸においてある(ヨリソウヨルハイツデモトオイ)
真夜中のこころのようにみうしなうやさしい夢になれていなくて
口づけをしたゆび先におわかれをいうまで春は檻だったのに
白菜 ....
ねむいの?
ときくと
うん
という
目の中に
トロトロの
ねむたいを溜めて
おとうとが
ゆめに
吸われていく
ねころんでしまえばみんな楽なのに歩いてあるいてすこしかなしい



封筒の中はほのかに明るくてあなたが届いたとまちがえる



枯菊を握りつぶしてからだじゅうみずみずしいまでや ....
あおぞらにふれることのなかった雲に
おやすみと声をかける
届いているように見えたのは
錯覚だから
あなたは泣かなくてもいいんだよ


秋は
なにかがたりない
地上の彼処に ....
もとめあうことのできない淋しさはなんてきれいな夕立だろう



ねえ、死にませんかとふいに問いかける硝子のようにうつくしい人



すきまから洩れだした風 ああきみの前世はぼく ....
窓をあけて
夏にばいばいっていうのは、たぶん
さよならを置きっぱなしにした
子どもの僕がいるからだろう

海の見える丘に
錆びてうごかなくなった自転車がねむる




 ....
子宮ではなかったという。
母でないものから生まれたということだった。
私たちはかつて男の一部を削られて
この世に生を享けたと
せんせい、ではこの器官は誰の名残りなのですか。


 ....
枯れたので、
私の臭いのダストボックスに捨てる。
ゆうぐれ、抱きしめられ
水槽のみなもとみなそこのはざま
男と女が居る。
慣れた時間に倦みはじめた
指で促していく。
(こえを、すこしだす ....
とろり(12)
タイトル カテゴリ Point 日付
好きなので自由詩413/11/1 0:43
白鳥自由詩113/4/16 1:03
捺印短歌612/4/8 4:30
うたひめ自由詩312/3/31 16:01
風、ひゅうひゅう。短歌112/3/31 15:46
おひるね自由詩612/1/29 8:10
Isis短歌112/1/29 3:50
秋は雲のようにやさしい自由詩1111/11/6 1:45
I love you, Good night.短歌711/11/6 0:07
夏に自由詩811/9/7 12:02
歯形自由詩611/8/5 13:06
枯れる自由詩811/6/5 3:10

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