これからは どうもしないよ
腕を引かれて向かうは将来 過去は死ぬから振り返ってはいけない
きみが抱えるあらゆる不安を取り除くため 悪役を買ってでてあげよ
これからの人生をだれよりも有意義にいきな ....
スープ付きの秋はとうに横切って 手にしたスプーンの冷たさに思わず手を離してしまった


ありふれた夏、紺色に吐き出された雲のなかでバスに押し込まれた午前七時 見上げる彼女の表情は水色 ....
明日の家庭科のテスト、林檎の皮剥きできないから手伝ってと呼ばれて、夕焼けをバックに、包丁
を手にしたセーラー服 おまえなんかいなくなればいい 頬から頬に貫通する包丁 口内で林檎 校
内で燐光 きら ....
ちかいという文字は近道っぽくて
誓文にはなり得ないところがあって
パキンと折れて、ついて出た
忘れられない言葉があって
ああ、愛しいなと思った。

とまれ
かくまれ
気高くあれ
 ....
 無数の車が海になだれ込んでいた
 カプチーノの氾濫
 暴走した都会
 エス、ケープとカレーション


・涅槃・・


ちりちりと水位が増す
いつか髪は乾かないときがきて
それで ....
――宇宙売春要素、エピキュリアン
青灰色の髪を咬む黒髪の青年
座標に跨がって卑しく腰を揺らし
衣服のように人をまとって
名前を上書きする 季節
コンソールに散らばった
虹の粉はいつ ....
{引用=カンバンです

お花しまいますよ
いいんですか

いくら駅前の喫煙所が近いからって
こんな花屋に居座ることないじゃないですか

これ どうぞ
なんですか
花です
はあ
 ....
砂にはまったヒールがおかえりと叫んだ。父親の浚われたあしを探す髪はただいまとうすく笑った。むかしから、彼女の大切なものはすべて海に溶けてしまったけれど、きらいなものは削れ丸くなることなく居座り続け .... 冷たい夜のドーナツのかおり
ピグマリオン
標識に巻かれたタオル




一 MODEL
魚の切り身が泳いでる     (ふかく(
責任のない情報のマグロ   (螺旋階段(
回遊 ....
賢い人は相手にわかりやすく話すという。小難しい言葉を振りかざすことなく、意見を述べるという。これについて、正論だとわたしは思う。話しはいくらか飛躍的になるが、人はわざわざムードを作らずとも .... みずうみへ
冷蔵庫から取り出した氷たちを口いっぱいにつめこんで走った
夏休みのティーンエイジャーはただただ暇だったのである
ウェディングドレスは溶けだし足手まとい管理職就任
主人はストーカ ....
水槽をぶん殴る女の子
届きもしない 白百合の揺籃
録音された声が漂う館内
あの子の死んだ声帯

―――わたしの髪は鉛のように重い
――どうかどうか泣かないでいて
―いまから眠る/共犯者で ....
棺の風呂で呼吸をする
革命児がうまれた 分娩室
「着床したころが懐かしいね」
「枕もとにクッキーを置いて夢をみた人のことも」
直に循環アダプターと排水溝は痩せるのだろう
タナトス ....
感情 (使いきりタイプ)
ロボットになることを躊躇わずに、ロボットとして生まれることに罪悪を感じず、ロボットが生活を営むことを赦し、


私は、人間と共にありたいと 
私は、人間と共にありた ....
せんにゅう そうさ かいし しね






女の子の地図
間延びする学校のチャイムとともに無愛想なその表情は変色し、細い腰はイスに自由落下、草臥れた制服のスカートが息 ....
見た目は女の子だけど、食べたらきっとおいしいからね、と知り合いから烏賊をいただいた。半ば強制的に渡された発泡スチロールの中に入っていたのは、本当に少女の烏賊だった。見た目は女の子だけど .... 叫び声を聞くと私は涙が出てしまう。どうしたって。怒鳴り声が自室まで響いて、開かれた場所なのにずっと立ち止まっている。私を気に留めないで、一緒に住まないで、見たこともない汚い顔で .... 神様に誓うことはしない
私の最愛の人に キスをしても
約束を守る自信はなく
不安定な平均台の上で 手を繋ぐこと以上に
足の置き場も 君の心の在り処もわからない

ただ空や海や木々 鳥と ....
舐められた爪を切る。指を銜えられて人の喉を触っても、引き抜くことはできなかった。喉仏を裏から触れられるまで長い爪だったらいい。指から出た精液を止めるように爪先をスクエアオフに切り取 .... 腹がへらなきゃ 旅に出たろうか
(きみをおきざりにして)
学校がなけりゃ 学ばなかっただろうか
(きみに出会い)
泣いていたら きみは
なぐさめてくれただろうか
(きみを守ろうと)
 ....
そこは双子みたいな景色です。ふたつの目は重なりません。 は、しかし孕んだり孕ませたりして遊びました。性別なんてありません。丸くて四本の腕があり、細くて立てない足が四つあり、包めない髪がいくつか存在 .... 俺が爪を切っていたら、彼女が目薬をさしていた。眼球が赤く熟れて、化粧をしていない汚い肌との比較がとても映えてみえた。それの自慢は眼球や爪や腰や内臓が極端に綺麗で、他の部位は血色の悪い醜い姿 .... 左手の薬指が赤く腫れたのは
とても気がかりだった。


ひろい花畑でパズル
800ピースと空の絵柄
ドアは部屋に続く穴であり
隠れ家であり逃げ道であり
泣き場だった気もしま ....
蛇口を捻ると淡いピンクの液体が出てきた。段々とそれは赤くなっていく。血液だと思う。まるで女の子の生理みたいだ。蛇口とは水道水などの液体を運ぶ管の出口部分、あるいはその部分の器具のことを .... 「久しぶり」

「うん」



実家に帰ったら、従姉妹がいた。年下の俺は小さい頃から彼女と一緒に過ごしていた。毎年会っているものの、彼女の成長具合というか大人になる加減があきらかに ....
ayano(25)
タイトル カテゴリ Point 日付
萼(がく)自由詩315/11/6 22:44
ベビーベッド自由詩313/11/19 20:29
むてん・か自由詩4*12/11/5 22:01
しばしばconvulsion自由詩412/10/8 13:28
ウォーター、追憶する自由詩612/5/4 21:42
青の軌跡自由詩4*12/3/12 22:44
閉店した花屋自由詩412/1/1 19:08
空の子ハイヒールは海に溶けぬ自由詩311/11/13 14:31
小詩集 逆ガル翼自由詩211/10/30 17:15
You'll see. (今にわかる。)自由詩311/8/21 14:07
ユニヴェールを探して自由詩4*11/8/14 21:26
夏の水葬館自由詩811/6/11 22:32
双子の致死量自由詩911/4/19 20:50
きみを揺りおこすアンドロイドの時間自由詩211/3/30 10:25
翼エマージェンシー自由詩611/2/11 12:58
烏賊は少女じゃない自由詩411/2/1 22:38
破棄自由詩211/1/30 21:50
満而不溢自由詩311/1/24 17:00
アンビバレンス自由詩411/1/22 17:10
したたかな結婚自由詩411/1/20 23:38
幽婉で華奢な迷子自由詩5+11/1/9 23:09
孕まない理由自由詩411/1/9 13:14
回帰する光のブレーキ自由詩4*11/1/4 1:28
経血と牛乳自由詩411/1/1 18:03
いくつもの嘘を隠していた散文(批評 ...310/12/31 18:30

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