『ちょっと、相談があるんですけど』
から始まった会話。

あなたにぺったりとくっついて尋ねた内容は


『どうしたら背が伸びるんですか?』


もっと深刻な話を予想していたあなたは
 ....
心臓の音がすき。
けれど
心臓の音を聴くのはきらい。
脈を打つ音を聴くのもきらい。

ふとした瞬間に
その音が聴こえてきて
とても不安にある。

だって、止まってしまったのがわかって ....
私は
すきで
すきで
堪らないんだ。

寒空の下
疾風の如く駆け抜ける
あの瞬間を。


人間の身体って
なんでこんなにも美しくて
危うい均衡のうえで成り立っているんだろう。
 ....
ずっとずっと遠くまで私を背負ってくれたあの人。


あんな公衆の面前で
無茶なお願いをした私に
仏頂面のまま
それでも、背中をさしだしてくれたのは何故ですか。

その薄くて柔らかな皮膚 ....
お葬式に行った。
友達のお母さんの。


泣いてる人は沢山いて、
あたしのお母さんも、その隣の知らないおじさんも
こぼれる涙をハンカチでぬぐっていた。

あたしは何故か泣けなかった。
 ....
今どこにいるんですか。

そういって探しにいきたい。

あなたはあの日から全く姿をあらわさなくなった。
こんなに伝えたい言葉があるのに。

あなたが来てくれないから
あたしの贈り物は
 ....
「メーデーメーデー」


無線から聴こえる小さな機械音のあとに呟いたあの声。
耳の中にこだまして
私たちは動き出した。

天使の矢を改造したライフルで
あのこの胸をぶち抜いて
桜色の ....
私たちは結構、頻繁に死ぬ


制服という名の戦闘服を着て

学校という名の無機質な箱の中で

学校という名のやわらかな戦場の中で

みんなお揃いの表情を貼り付けて


私たちは ....
意外と骨ばった肩に触れたとき、

全身の細胞が心臓にあつまって
核の中が真っ赤に染まった



今までだって
素敵な人は沢山いたけど、
後ろ姿がきれいなあなたは特別みたい

だっ ....
あんなことが無かったら
私はあなたを目で追うことは
無かったと思う。

学ランのざらりとした感触や
やさしい匂いを
思い出したりする。

でも、
どこか冷めている自分もいるの。

 ....
うすい背中
これが最初の感想。

でも筋肉がわかる
これが次の感動。

また、くっつきたいな
これが今の感想。


あなたの
一見すぐに折れてしまいそうな
うすい背中をみると
 ....
「つまらない話」
そんな他愛のない台詞を
君が言う。
ただそれだけで私は君が
きらいになる。

大すきな君に否定されるのは
さみしい。


そんな気持ちで一瞬でも涙ぐむ私に
君は ....
不思議な夢を見た。

夜の話らしかった。

なんだか良く解らない人達と
なんだか良く解らない道を歩いていくと
ぼんやりと耀く畑がある。

近づいていくと耀きの正体は
大きな水晶だと判 ....
ひとつの話をしよう

あるところに少女がいた
美しい少女がいた

その少女はあるものしか飼わない


パピヨンか

ポニーか

アビシニアンか


いいや

少女は鳥 ....
なんでこんなにも皆は私にやさしいのですか
なんでこんなにも無条件にやさしさを注いでくれるのですか

私がかわいそうだからですか

そんなやさしさならいらない

言える強さは私にはありま ....
背負われるのって素敵だと思う
俗に言う『おんぶ』のことだけど

『お姫様だっこでもいいよ』って
みんな言う

それも良いけど
やっぱりおんぶが一番好き

だって、
ほら
背中って ....
サイダーみたいに爽やかじゃなくて
もっとまどろっこしい
ラムネみたいな


あの記憶がラムネ瓶の中のビー玉だとすれば
今もまだ胸の中で栓をしているんだ。

『いい思い出だったね』
な ....
病室の壁は白

窓の外の景色も白

同じ部屋のあの子の顔も白

外に出られない私の足も白

もちろんお医者さんも看護婦さんも白

包帯も白

ベッドカバーも白

机も白
 ....
白い息夏へ向かって雲となる

一球を追う少年の背に桜

振りぬいたバットの先に暑い夏

ひとしずく終わった夏へ零れおち
僕らの見上げた空はあまりにも青くて

隣の君は笑うように目を細めた

胸をすくようなこの空をいつか思い出すのだろう


入道雲浮かぶ空の下

走り出した君を見ていたら

あの日の ....
ひとつの話をしよう

あるところに少女がいた
美しい少女がいた

その少女はあるものしか食べない


チョコレートか

キャンディか

ショートケーキか


いいや

 ....
空都(21)
タイトル カテゴリ Point 日付
30cmとちょっと自由詩7*10/1/28 20:16
鼓動自由詩7*10/1/19 18:02
自由詩5*09/12/29 21:10
記憶の感覚自由詩6*09/12/29 14:04
傲慢自由詩3*09/12/20 11:20
いいわけ自由詩1*09/12/4 14:22
たすけて自由詩009/12/4 14:08
戦士の憂鬱自由詩3*09/11/12 18:22
染色体の中で自由詩5*09/11/12 18:14
これだけは言える自由詩009/10/22 19:42
背中の君自由詩1*09/10/22 19:34
時と場合にかかわらず自由詩2*09/10/13 17:43
現はさみし自由詩1*09/10/13 17:31
鳥かご少女その2自由詩1*09/10/11 17:29
感謝の裏側自由詩0*09/10/11 16:56
ときめきを背中に自由詩1*09/10/9 18:45
ラムネに贈る自由詩2*09/10/9 18:31
病室にて自由詩1*09/10/9 16:37
少年の夢俳句009/10/8 17:51
夏空におもう自由詩1*09/10/8 17:34
鳥かご少女自由詩3*09/10/8 16:55

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